日間賀島といえばタコやフグをはじめ、美味しい魚介が食べられる島。知多半島から日帰りで行く方も多いですが、夕飯の「かしき料理」、朝の美味しい空気、さらに贅沢な島朝食を楽しむために、一泊してみませんか?!今回は “日間賀島のカリスマ” が居る【日間賀観光ホテル】をご紹介します。
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海の幸に恵まれた「日間賀島」ってどんな島?
愛知県にある日間賀島(ひまかじま)は、知多半島の最南端から船に乗って10分、渥美半島の最南端からは30分ほどで行ける小さな島。高速船や海上タクシーでのアクセスも良く、美味しい魚介を食べに来る人、魚釣りをする人など観光客で賑わっています。
ここは三河湾国定公園 に含まれているのですが、三河湾 と 伊勢湾 のちょうど境目にあるので、海の幸に恵まれているんです。
どういうことかというと、矢作川や豊川が流れ込む 三河湾 しかり、伊勢湾 も 木曽三川(木曽川・長良川・揖斐川) が流れ込んでいます。これらの川は、山から 栄養塩 という栄養豊富なミネラルを海に運んでくれるので、日間賀島の周辺はとにかく魚介が美味しく育つ栄養がいっぱい!
その中でも、特に日間賀島では「タコといえば多幸、フグといえば福」 と言われるくらい、タコとフグは大人気です。
でも実は、かつてはタコもフグも有名ではなかったんです。どういうことなのでしょうか?!
漁業を活用した離島観光のカリスマ「中山 勝比古」さんの努力
タコもフグも有名ではなかった…というより、昔から日間賀島では漁は盛んで、タコもフグも、他の魚介類もたくさん水揚げされていたのですが、観光客が見向きもしなかったのですね。
上記写真は日間賀島の南側から見られる 篠島。篠島には天然の綺麗な海水浴場があるので、かつては篠島の方が有名だったそう。こんなに近いのに、日間賀島は岩場が多く 漁師の島 と言われおり、なかなか観光客を誘致できませんでした。
そんな島が「タコとフグの島」として有名になったのは、日間賀島の旅館で生まれ育った【中山 勝比古】さんの、島への愛と、発想と、努力によるもの。今では、離島に関わる観光業界から「漁業を活用した離島観光のカリスマ」と呼ばれる方です。
勝比古さんは、いかに日間賀島の漁師たちを守るか? うちの旅館だけが儲かればいいんじゃない、どうしたら島を存続できるか?!そんなことを日々考えていたそうです。
タコに目をつけたワケ
実際、美味しい魚介を食べるだけなら、日間賀島まで行かなくても本島にはたくさんお店はあります。一方で、価格競争に陥っているお店も少なくありません。
でも、日間賀島を守るためには価格競争はしたくない、もっと日間賀島ならではの特徴を出さないといけない、そんな想いで行き着いたのが 章魚阿弥陀(たこあみだ) という民話にもある「タコ」だったんだそう。
ただ民話があっただけではありません。タコは昔から日間賀島でたくさん水揚げされているので、島のみんなが食べていた身近なもの = 誰でも日間賀島の漁師から買えるし、誰でも料理ができる。それなら他の旅館やレストランでもタコ料理は出せるし、売店でもタコのお菓子やお惣菜が出せる。
そうして島を盛り上げよう!と考えたのですが、やっぱり最初は島のみんなは様子見…勝比古さん曰く「最初は、個人の発想とか、行動なんですよね。」と。
まずは行動ありき。旅行会社とタッグを組んで、タコで売り出せるよう、タコキャラクターのデザインなども自ら考へるなどして奔走、そうして少しずつ「うちもやってみようかな、タコキャンペーン」と島全体に広がっていったんだそう。
こうして、離島というハンディを押しのけて日間賀島を「タコとフグの美味しい島」として有名にした勝比古さんが当初営んでいた「三平旅館」が、時を経て【日間賀観光ホテル】へ。今は相談役に退いていらっしゃいますが、息子さんの現社長や女将も日間賀島を愛する素敵な方たちです。
立派なホテルなのに人との触れ合いが心地よい【日間賀観光ホテル】
【日間賀観光ホテル】はとても綺麗で大きい!エントランスも立派です。このようなホテルでは従業員もたくさん働いていると思うのですが…
ホテルのフロントでチェックイン対応してくださるのは、社長や女将さん自ら。大女将(社長のお母様)もロビーで気さくに話しかけてくださる雰囲気は、ホテル…と言うより旅館や民宿のようなアットホームな感じです。
全室オーシャンビューの客室
【日間賀観光ホテル】は島の高台にあり、客室は 全室オーシャンビュー! とても気持ちの良い眺めです。
お茶菓子も、タコ饅頭にフグ饅頭。タオルなどの備品やアメニティも一流ホテル同様に揃っています。部屋で荷ほどきをしてくつろいだら、ぜひ館内も散歩してみてください。
大海原を目の前にした大浴場
各部屋にユニットバスはあるのですが、やっぱり大きなお風呂に入りたいですよね。大浴場は目の前がババーン!と海で、とても開放的な気分です。
宿泊する方は、チェックイン前、また後でも、例えば海水浴の着替えをしたい場合などに利用できるのもありがたいです。
アンテナショップ的な売店
フロントのすぐ隣にはショップがあり、日間賀島の名産物が色々売られています。お茶菓子に出されていたお饅頭や煎餅もありますし、生鮮ものはクール便で郵送もOK。
- 出典:blog.goo.ne.jp
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ショップは夜は閉まりますが、その脇にある自動販売機ではビールが買えたり、製氷機もあるので、日本酒や焼酎を買って、部屋で晩酌も楽しめます。コンビニがあるような都会ではないので、こう言うところは飲兵衛には大事なポイント!
痒いところに手が届くアイテム
- 出典:blog.goo.ne.jp
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筆者は海水浴の時期に宿泊したのですが、浮き輪の空気入れや、帽子、花火用バケツもありました。
花火はエントランスのすぐ前で楽しませてもらえます。水道やホースもあるので、とっても便利。終わった花火はどうすれば良いか聞くと、「そこに置いといてくださいネ」と。片付けまでやってくれるので本当にありがたいです。
小回りのきくバス送迎
日間賀島は小さな島だからこそできるのかもしれませんが、小回りの効くバンで、メインの観光地へ、西へ東へと送迎してくれるのもありがたいサービス!
ホテルに電話をすれば順次、ピックアップしてくれます。利用者が多い場合は、巡回を待たないといけないのですが、それも小さな島なので大した時間ではありません。
散策を終えてお腹をすかせたら、いよいよ本番!美味しい夕飯が待っています。