長きにわたり日本の経済を支えてきた鉱山の1つに「生野銀山」があります。約1,000mの長い坑道は見ごたえたっぷりです。またイケメンマネキンのGINZAN BOYZやこの季節満開を迎えるツツジなども合わせて、春の生野銀山をご紹介します。
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生野銀山とは
室町時代から、長きにわたり銀を発掘してきた鉱山です。佐渡の金山、石見銀山と並び徳川時代の財政を支えてきました。なんと閉山したのは昭和48年!その長い歴史と銀発掘の技術を、直に見ることができるのがこちらのスポットです。
坑道コースを体験
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中に入ったとたんひんやりとした空気に包まれます。年間を通じて約13度の気温は、4月の今の時期だと涼しいというより寒いといった感じです。
全長約1,000m。江戸時代から近代までの発掘の歴史をじっくりと見ていくなら、少なくとも30分以上1時間弱の時間はほしところです。
江戸時代の人がやっと通れるほどの狭い坑道や、近代のエレベーター立坑や巨大な捲揚ドラムは見ごたえがあります。
坑道の中には等身大のマネキン人形が多くいて、リアルに当時の様子を再現してくれているので、とてもわかりやすくなっているのが特徴です。
銀山ボーイズ「GINZAN BOYZ」
生野銀山で有名なのが、上記のマネキン人形です。イケメンすぎると話題になり、究極の地下アイドルとしてグループを結成。なんと楽曲までリリースしています。
みなさんこんな感じのイケメンです。ちなみにこの方は甘いマスクで名をはせる「翔」さんです。
江戸時代エリアのお役人さんはとても日本人とは思えません。こちらの方は「左門」さん。
どの方もみなさん名前をもっていて、サインもあります。中に入る前にパンフレットをもらってそれぞれどこにいるのかお気に入りのメンバーを見つけてみましょう。
おみやげ選びも楽しい
おみやげもオリジナルなものが多くそろっていて楽しめます。上の写真は小判のチョコレート。銀ではなくて金なのですが、インパクトがあってプレゼント向きですね。もちろん銀山ボーイズグッズもそろってます。
生野銀山オリジナルの日本酒や兵庫県限定のお酒類にも注目です。こちらの坑道では気温と環境を利用して、中でお酒を貯蔵しているのですが、そのお酒も購入することができます。
天然記念物「ヒカケツツジ」
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生野銀山は、朝来市指定天然記念物であるヒカゲツツジ群落が有名です。日陰に生える黄色いツツジで、斜面にびっしりと約1,000本の花があり、近畿地方では最大規模のものになっています。
小ぶりですが、薄黄色の上品な花です。著者が訪れた4月上旬現在満開を迎えていました。
金属加工の神を祀る「山神社」
生野銀山の近隣にある神社です。ご祭神はカナヤマヒコノミコト、まさに銀山にはぴったりの神様になります。
生野銀山が稼働していた時代には、たいへんにぎわっていたそうです。境内は桜がとても綺麗で、静かな空間でお花見を楽しめます。
「へいくろう」しよう
生野金山で働く坑夫たちがちょっとゆっくりのんびりすることを「へいくろう」すると言っていたそうで、今でもその言葉は残り、生野銀山のヒカゲツツジもへいくろう花と呼ばれています。春にはへいくろう祭りも催されにぎわいます。ぜひ、穏やかな春の一日生野の山で、ゆっくりへいくろうしてみましょう。