【ドイツ・ケルン】世界最古のオーデコロンを今も製造販売する香水屋「ファリナハウス」

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• ドイツ・ケルンについて
• オーデコロンはドイツのケルン発祥
•    オーデコロンを世界で初めて開発した香水職人「ヨハン・マリア・ファリナ」
•    ケルンのオーデコロンに関する補足2つ
•       1. 香水の種類
•       2. 世界最古のオーデコロンとしてよく名前が挙がる「4711」
• ドイツ・ケルンの香水ショップ「ファリナハウス」
•    ファリナハウスのエントランス
•    歴史を感じる偉人たちの顧客リスト
•    様々なサイズと種類のオーデコロン
•    星座にちなんだオーデコロン
•    本物の元祖・オーデコロン
• ファリナハウスは気軽に立ち寄れる

ドイツ・ケルンについて

• 出典：en.wikipedia.orgドイツ・ケルンの名所のコラージュ。Photo by Jonipoon

ケルンとはドイツのノルトライン＝ヴェストファーレン州（Nordrhein-Westfalen）に位置する都市で、ベルリン、ハンブルク、ミュンヘンに次いでドイツで4番目に大きな都市です。人口は約100万人。ケルンはドイツ語で「Köln」、英語・仏語で「Cologne」と表記されます。

ちなみに、ノルトライン＝ヴェストファーレン州の州都はデュッセルドルフで、ヨーロッパ最大級の日本人街があることでも知られています。デュッセルドルフの日本人街にあるラーメン屋「匠」はヨーロッパでも有名なお店のひとつです。

オーデコロンはドイツのケルン発祥

• 出典：en.wikipedia.orgファリナのオーデコロン。（1811年のもの）

香水の一種（※後述する補足参照）である「オーデコロン」を知っている方は多いと思いますが、実はオーデコロンはフランス語で「eau de Cologne」と表記し、直訳すると「ケルンの水」という意味になります。

1709年にオーデコロンが世界で初めて開発されたのがドイツのケルンだったため、現在でもその名前が使われています。

オーデコロンを世界で初めて開発した香水職人「ヨハン・マリア・ファリナ」

• 出典：ja.wikipedia.orgヨハン・マリア・ファリナ／Johann Maria Farina

そんなオーデコロンを世界で初めて開発した人物が、イタリア人の香水職人であるヨハン・マリア・ファリナ／Johann Maria Farinaです。1709年7月13日、ドイツのケルンに彼が作った香水工場が世界で最も古い香水工場「The Farina Fragrance Museum」と言われています。

• 出典：en.wikipedia.orgファリナ香水工場／The Farina Fragrance Museumの内部。

その工場はファリナ香水博物館（The Farina Fragrance Museum） として今もドイツのケルンに存在しています。今回紹介するのは、そんなファリナ香水博物館に併設されている香水店「ファリナハウス／Farina 1709」です。

ケルンのオーデコロンに関する補足2つ

1. 香水の種類

香水は成分（香りの強さ）によって名称が変わります。オーデコロンは香水のなかでも香りが軽い部類と言えます。以下は成分表。

• パルファン（仏：parfum）／濃度20%未満／最大7時間持続
• オードパルファン（仏：eau de parfum）／濃度15%未満／最大5時間持続
• オードトワレ（仏：eau de toilette）／濃度10%未満／最大4時間持続
• オーデコロン（仏：eau de Cologne）／濃度5%未満／最大2時間持続

2. 世界最古のオーデコロンとしてよく名前が挙がる「4711」

• 出典：en.wikipedia.org現在販売されているオーデコロン「4711」。Photo by Nevit Dilmen (talk)

ケルン発祥のオーデコロンに「4711」という商品があり、こちらも世界最古のオーデコロンとしてよく名前があがります。 「ファリナハウスのオーデコロンと4711はどっちが元祖か」という、ややこしい議論が存在するので、整理しておきます。

4711は、現在はオーデコロンの商品として恐らく最も有名ですが、これが販売されたのはヨハン・マリア・ファリナがオーデコロンを開発した百年ほど後です。

つまり、オーデコロンの商品として世界で最も歴史があるのは4711、しかしオーデコロンというジャンル自体を生み出したのはヨハン・マリア・ファリナです。どちらもある意味元祖なので、これがややこしい原因です。

ヨハン・マリア・ファリナの香水工場があるファリナハウス（Farina 1709）は開発当時のオーデコロンを製造販売しているので、そう考えるとファリナハウスのオーデコロンのほうが元祖と言えるように思います。

ドイツ・ケルンの香水ショップ「ファリナハウス」

• 写真：がぅちゃん
• 写真：がぅちゃん

1709年にヨハン・マリア・ファリナによって、世界で初めて作られた香水工場の建物がそのまま使われているのがファリナハウス／Farina 1709です。ファリナ香水博物館（The Farina Fragrance Museum）としても知られていて、工場部分を見学することもできます。 （今回は香水ショップの「ファリナハウス」を紹介）

ファリナハウスのエントランス

• 写真：がぅちゃん

ファリナハウスのエントランスにあるのはヨハン・マリア・ファリナの人形です。床のカーペットにはブランドのロゴがデザインされており、「seit 1709（＝1709年創業）」と書かれています。

歴史を感じる偉人たちの顧客リスト

• 写真：がぅちゃん

店内には顧客リストが大きく展示されています。どの国の人でも一度は聞いたことがあるような偉人の名前が書かれています。 以下は顧客一覧。

• ヴィクトリア女王（英：Queen Victoria）
• ゲーテ（独：Johann Wolfgang von Goethe）
• ベートーベン（独：Ludwig van Beethoven）
• ナポレオン（仏：Napoleon Bonaparte）
• ビル・クリントン（米：Bill Clinton）

様々なサイズと種類のオーデコロン

• 写真：がぅちゃん

• 写真：がぅちゃん

元祖オーデコロン以外にも様々な種類とサイズのものが売られています。気軽にお土産として買って行けそうなものも多いです。 一番安いボトルで8ユーロ（1,040円）です。

星座にちなんだオーデコロン

• 写真：がぅちゃん

• 写真：がぅちゃん

星座ごとにテーマと香りが異なるオーデコロンも販売されています。おとめ座は知的なエロス、いて座はノスタルジア、など、ユーモアがあります。

本物の元祖・オーデコロン

• 写真：がぅちゃん

• 写真：がぅちゃん

そしてこちらが、ヨハン・マリア・ファリナが開発した元祖オーデコロンです。すぐに店員さんが近寄ってテスターをためさせてくれます。 柑橘系なのですが、優しいみかんのような香りでした。

ファリナハウスは気軽に立ち寄れる

• 写真：がぅちゃん

ファリナ香水博物館（The Farina Fragrance Museum）と同じ建物にある香水屋のファリナハウス（Farina 1709）ですが、博物館の見学をしなくてもお店に立ち寄ることができます。世界最古のオーデコロンの匂いを嗅ぐだけなら無料でできるということになります。

店員さんも観光客に慣れているのでウェルカムな様子で、何か質問がないかと英語でやさしく接客してくれます。 ドイツのケルン観光の際は気軽に立ち寄ってみてはどうでしょうか。

※記事内のユーロから日本円への換算は、1ユーロ＝130円で計算しています。