色のない街並み!?それを聞いて疑問に感じる人が多いと思います。ドイツの郊外にある、フロイデンベルクという街は、なんと旧市街に色がないんです。この色がないという意味ですが、実は旧市街全体が、白黒のモノトーンで統一されているということなんです。そんなフロイデンベルクについて、ご紹介したいと思います。
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フロイデンベルクってどこにあるの!?
フロイデンベルクはドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州に位置し、同じ州には、大聖堂で有名なケルンや、日系企業が多く進出しているデュッセルドルフなどがあります。
人口1.8万人ほどの田舎町で、この街の最大の魅力である旧市街は、なんと200m四方で、3本の通りがあるだけのとても小さなところです。まだガイドブックにもあまり載っていない街ですが、ひそかに人気を集めています。
モノトーンの街並みの歴史
フロイデンベルクの街並みは、火災を乗り越えて現在の姿となっています。大きな火災が二度起きていて、一度目は16世紀に落雷によって、二度目は17世紀にまたもや落雷によって発生しました。二度目の火災で、フロイデンベルクの街は、一軒の家以外全て焼けてしまいました。
その後、街並みを復元しようということで、当時の領主のもと、17世紀の街並みが復元されました。
電車とバスを乗り継いで行こう
フロイデンベルク旧市街には駅がないので、バスを使って向かうことになります。最寄りの駅はジーゲン(Siegen)という駅で、ケルンから快速REで1時間半ほど、フランクフルトからも出ていますが、こちらからは2時間ほどかかります。
そのため、ケルン・フランクフルト間を移動する際に、フロイデンベルクに寄り道してから行くというのもオススメ。しかしながら、ドイツの電車は遅延することが多いので、注意が必要です。
ジーゲン駅を出ると目の前にバスロータリーがあります。いくつかバスが来ますが、フロイデンベルクへは、R37かR38のバスに乗りましょう。
ここで気をつけたいのが降りるバス停で、フロイデンベルクという名前の付くバス停が、実はいくつもあります。旧市街を観光するのに一番近いバス停は、「Freudenberg Bahnhofstr」というところです。降り間違えないようにご注意を!
街全体を見下ろせる保養公園へ!
バスを降りたら、まずは保養公園を目指しましょう。この保養公園は小高い丘にあるため、モノトーンの街並みを一望することができる、絶好のポイントとなっています。
「Freudenberg Bahnhofstr」のバス停を降りると、近くに「Zum Kurpark」という標識があります。その標識にしたがって道路を上っていくと、保養公園へ入ることのできる階段があります。
およそ5分ほどで頂上に着きますが、その階段の途中からも街並みが見えます。しかし、最初に一番上からの景色を眺めたほうが楽しめるので、途中ではあまり見ないようにするといいかもしれません。
頂上からの景色は、まるでおとぎ話のような世界
いざ頂上から街並みを見下ろしてみると、そこには今まで見たことのないような景色が広がっています。まるでおとぎ話の世界に迷い込んだような、そんな気持ちになるでしょう。
そしてこの街は最初に述べたように、まだまだ隠れた名所となっています。なので観光客であふれているということもなく、保養公園からの景色も独り占めできるかもしれません!思う存分、眺めを楽しみましょう。
街の中を歩いてみよう
保養公園からの景色を堪能した後は、街の中に足を踏み入れてみましょう。とても小さな街なので、容易に見て回ることができます。
街の中に入ってみると、近くで見るからこその発見もあります。モノトーンなのは家だけではなく、街灯や標識までも白黒になっています。そして街並みに合わせているのか、車も白や黒が多くなっています。
色んな家を眺めていると、所々に黄色や赤の模様がついた家もあります。モノトーンの家に、ちょっとした色が入っているのが、またオシャレに感じますね。
さいごに
フロイデンベルクは、ケルンやフランクフルトのような都会からは少し離れているので、なかなか訪れ難い場所になってしまっています。
けれど、郊外の田舎町だからこそ見ることのできる景色がここにはあります。移動の際に、ちょっと寄り道という感じで、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。