写真:Zonイスタンブールのアジア側には、ボスポラス海峡に浮かぶ乙女の塔をはじめとする多くの見どころが点在しています。有名な宮殿から、あまり知られていないスポットまで、アジア側で訪れたい名所を6つご紹介します。
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【1】乙女の塔(Kız Kulesi)
乙女の塔は、イスタンブールのアジア側の海上に浮かぶ歴史的な塔です。古代から灯台として使われており、その美しい姿が人気です。伝説によると、皇帝の娘を守るために建てられたとも言われています。現在は観光名所として、カフェやレストランも併設され、海からの眺めを楽しむことができます。
【2】ベイレルベイ宮殿(Beylerbeyi Sarayı)
ベイレルベイ宮殿は、元々は、オスマン帝国のスルタンが夏の間に滞在するために建てられた別荘として知られています。宮殿は、スルタン・アブデュルアズィズの治世(1861年~1876年)に完成し、その美しい建築と庭園が特徴的です。ボスポラス海峡を見渡す絶好の位置にあり、海と宮殿が調和した景観が魅力的です。
【3】アナドル・ヒサル(Anadolu Hisarı)
アナドル・ヒサルは、中世の要塞です。15世紀にオスマン帝国によって建設され、海峡を守るための重要な防衛施設でした。コンスタンティノープルの攻略を目指すメフメト2世の時代には、ヨーロッパ側のルメリ・ヒサルと共に攻撃の拠点となりました。現在は観光地として開放され、塔からの眺めや歴史的な遺構を楽しむことができます。周辺の静かで自然豊かな環境も魅力です。
【4】ヒディフ宮殿(Hidiv Kasrı)
ヒディフ宮殿は、アール・ヌーヴォー様式の壮麗な宮殿で、20世紀初頭に建設されました。エジプトのヒディフ(総督)のために建てられたこの宮殿は、美しい庭園と共に訪れる人々に静けさと歴史的な魅力を提供しています。現在は一般公開され、周囲の自然を楽しむことができます。宮殿内にはレストランもあり、小高い丘の上からボスポラス海峡の景色を楽しみながら食事をすることもできます。
【5】ベイコズ・メジディエ宮殿(Beykoz Mecidiye Kasrı)
ベイコズ・メジディエ宮殿(Beykoz Mecidiye Kasrı)は、ドルマバフチェ宮殿やベイレルベイ宮殿が建設される前にオスマン帝国時代に建てられた、イスタンブールで最も古い建物の一つです。
建設は1845年にエジプト総督メフメト・アリ・パシャによって始められましたが、完成を見ず死去してしまいます。その後、1854年に息子のサイイド・パシャによって完成され、アブデュルメジト1世に贈呈されました。
ボスポラス海峡を臨む小高い丘の上に建つこの宮殿の周辺には美しい庭園が広がり、当時の王室の贅沢な生活様式を垣間見ることができます。秋の紅葉は特に見ごたえがあります。
建設当初、アブデュルメジト1世は短い外出のための乗馬小屋として使用していましたが、後に国家の高官や大使を迎えるための場所として利用されるようになりました。この宮殿は、その時期のオスマン帝国の文化や宮廷生活の一端を感じさせる貴重な歴史的建造物です。

- ベイコズ・メジディエ宮殿
- イスタンブール
- 住所:Yalıköy Beykoz Kasrı 34820 Beykoz/İstanbul地図で見る
【6】キュチュクス宮殿(Küçüksu Kasrı)
キュチュクス宮殿は、スルタン・アブデュルメジト1世によってニゴゴス・バルヤンに命じて建設され、1856年に完成しました。元々「ギョクス・カスル(Göksu Kasrı)」という名前で知られ、この建物はボスポラス海峡沿いに位置するスルタンたちの休息の場である乗馬用の宮殿の一つでした。ボスポラス海峡の青に映える真っ白な外装が魅力的です。
おわりに
イスタンブールのアジア側は、ヨーロッパ側に比べると静かで観光客も少なく、穏やかな雰囲気を堪能しながら歴史散策をすることができます。定番以外のスポットにもぜひ訪れて、イスタンブールの魅力を見つけてみてください。






















































