【イスタンブール】ヨーロッパ側の穴場！ビュユクチェクメジェ

この記事の目次表示

• ビュユクチェクメジェとは？
• おすすめスポット1：文化公園
• おすすめスポット2：スルタン・スレイマンの橋
• おすすめスポット3：ソコルル・メフメト・パシャ・モスク
• おすすめスポット4：クユ・イスタンブール・マリーナ
• おわりに

ビュユクチェクメジェとは？

• 写真：Zonビュユクチェクメジェ　海岸通りとマルマラ海

ビュユクチェクメジェはトルコ最大の都市イスタンブールの西部、マルマラ海沿いに位置する自治体です。地理的に高低差があるため丘の上から見える海の景色は素晴らしく、丘の下では心地よい海風を近くに感じることができます。ビュユクチェクメジェの歴史は古く、アティラというギリシアの植民地であったといいます。オスマン帝国時代初期は土地の大部分は空き地や森林でしたが、時代が進むとバルカン半島やコーカサスから移住してきた人たちが定住し、人口はイスラム教徒のほかギリシア人やブルガリア人、アルメニア人、ロマ人で構成されていました。現在は工業地帯や住宅街がありますが、イスタンブールの中でも自然が残されている数少ない自治体で、ビュユクチェクメジェ湖とマルマラ海が交わる大自然が魅力です。週末にはその開放的な空気を味わおうと多くの人が訪れます。

おすすめスポット1：文化公園

• 写真：Zonビュユクチェクメジェ　文化公園

ビュユクチェクメジェの憩いの場といえば文化公園です。毎年5月に開催される国際文化芸術祭の会場となっており、そのほかラマザン(断食月)のイフタールや野外劇場での催しなどが執り行われる場所でもあります。普段は散歩したり、ピクニックを楽しんだり、ベンチに腰掛けて新聞を読んだりしている地元の人が利用しており、のどかな雰囲気が漂っています。

おすすめスポット2：スルタン・スレイマンの橋

• 写真：Zonビュユクチェクメジェ　スルタン・スレイマンの橋

文化公園から延びている特徴的な形をした橋はスルタン・スレイマンの橋です。名前からも分かるように、この橋はオスマン帝国を最盛期に導いたスレイマン大帝のために造られたもので、設計を手掛けたのはトルコ史上最高の建築家と評されるスィナンです。スィゲトヴァール遠征へ出向く際に軍がビュユクチェクメジェ湖を渡るのが困難だったことから、スレイマン大帝がスィナンに橋の建設を命じました。スレイマン大帝は遠征中に陣没したため、橋の完成を見ることはありませんでした。スィナン曰くこの橋は「いくつもの橋を造ってきたが、この橋は傑作のひとつである」だそうです。

おすすめスポット3：ソコルル・メフメト・パシャ・モスク

• 写真：Zonビュユクチェクメジェ　ソコルル・メフメト・パシャのモスク

スレイマン大帝を遠征中に看取り、スレイマン大帝の子であるセリム2世、さらにその次のムラト3世の代に大宰相として帝国に仕えたソコルル・メフメト・パシャのモスクが文化公園の入り口付近にあります。このモスクもスィナンが手掛けたことで知られています。このモスクのミナーレは一つの石から造られていることで知られており、このようにして造られたミナーレは、世界にはエジプトにあるモスクとこのモスクの二つだけだといいます。ソコルル・メフメト・パシャは複数のモスクを建てた大宰相として有名です。旧市街や新市街のモスクとあわせて見学してみるといいでしょう。

旧市街、新市街のソコルル・メフメト・パシャのモスクに関してはこちらの記事をご覧ください。

おすすめスポット4：クユ・イスタンブール・マリーナ

• 写真：Zonビュユクチェクメジェ　クユ・イスタンブール・マリーナ

ビュユクチェクメジェの開発が進んだのはつい最近のことで、特に海岸沿いはこの数年で様変わりしました。夏には海水浴客で賑わう海沿いに、レストランやカフェが建ち並ぶクユ・イスタンブール・マリーナという商業施設が新たに建設されました。今後さらにお店の数も増え、整備された海岸線も延長される見通しです。日中は散歩したりカフェでのんびりしたりして時間を過ごすことができます。月の出の時間や日没時は特に海岸沿いが美しく映えるので、日暮れの時間帯から訪れるのもおすすめです。

おわりに

• 写真：Zonビュユクチェクメジェ　海岸沿いで散歩を楽しむ人々

イスタンブールの名所というと歴史地区や新市街地というイメージがあるかと思いますが、少し足を延ばすだけでイスタンブールの新たな一面を発見できます。旅行者があまりないのどかな雰囲気の中で、地元の人たちのそのままの生活を垣間見ることができるビュユクチェクメジェに、ぜひ足を運んでみてください。