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【さけやしろ】灘五郷や兵庫の地酒がとことん堪能できる!(神戸三宮)

取材・写真・文:

兵庫在住
訪問エリア:44都道府県

2022年3月30日更新

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三宮の繁華街にある【さけやしろ】では、豊富な種類の「灘の酒」だけではなく、兵庫県全土から集めた日本酒ラインナップが素晴らしい!ずらりと日本酒が並ぶ大きなセラーも見もので、選りすぐりのお酒と一緒に、格式高いホテルのプロデュースによる料亭の味も楽しめます。

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兵庫県は日本酒の名産地!

せっかく旅行に来たら、やっぱりその土地ならではのグルメは要チェック!お酒が飲める方は、地酒を飲みたいという方も多いのではないでしょうか。神戸と言ったら、やっぱり瀬戸内海の沿岸部で造られる「灘の酒」が有名ですが、兵庫県は南の瀬戸内海から北の日本海まで、美味しい日本酒があちこちで造られているんです。

なぜ、兵庫県で日本酒造りが盛んなのか、大きく3つの理由があります。

1.兵庫県は「酒米」の米どころ

“米どころ” というと、コシヒカリ、ひとめぼれ、あきたこまち…などの北国のイメージがありますが、これらは食べるためのお米、日本酒を造るには不向きです。

日本酒にして美味しいくなるお米は「酒米(酒造好適米)」と呼ばれ、兵庫県はその生産量がダントツ1位!(農林水産省R4年調べ) 兵庫県は「酒米」の米どころなのです。酒米の中でも、全国一の生産量を誇り “酒米の王様” と言われる「山田錦」は、全国の生産量の9割以上が兵庫県で生産されています。

2. 丹波杜氏 に 但馬杜氏

今では、造りの工程で機械化されているところもありますが、基本的には酒造りとは 蔵人の技術 ありき。蔵人には一人ひとり役割があり専門技術を持ちます。その蔵人をまとめ上げる最高責任者が 杜氏

かつては、杜氏や蔵人は 冬限りの季節労働者 であったため、この杜氏を中心とした酒造グループ、杜氏集団 が日本のあちこちに生まれました。というのも、地方ごとに造りの技術が異なるからです。だから、地域ごとに技術開発や継承が行われてきており、現在でも “杜氏集団” という流れを汲む杜氏や蔵人が全国の蔵で活躍しています。

その中でも、兵庫県では大きな集団が2つもあります。それが 丹波杜氏但馬杜氏丹波杜氏 は灘の酒蔵で大活躍!「灘の酒」を日本全国に知らしめた杜氏集団です。そして、但馬杜氏但馬 は、兵庫県北部でとても雪深い地域なので、古くから出稼ぎとして酒造業に携わる人がたくさんいました。

また、丹波杜氏 は、南部杜氏(岩手県)、越後杜氏(新潟県)と共に「日本三大杜氏」の一つに挙げられます。「日本四大杜氏」とするのであれば 但馬杜氏 も入ります。

3. 灘五郷の活躍

3つ目の理由は、やっぱりなんと言っても “日本一の酒処” と言われる神戸の「灘五郷(なだごごう)」の発展!「灘五郷」とは、灘エリア(神戸市〜西宮市の沿岸部)で特に酒造りが盛んな5つの地域の総称、ここで造られるお酒がいわゆる「灘の酒」です。

灘五郷が発展したのは 江戸時代 の中期。近くには良い米があり、良い杜氏が居て、加えて「宮水(みやみず)」という良い水が仕込み水に使え、さらに瀬戸内海の沿岸部ということもあり、船便の発着点としても栄えていたので、鉄道や飛行機がなかった当時は、 で灘の酒がお江戸へとバンバン出荷されたのです。

灘五郷が発展すれば、その周囲も潤うわけで、酒米の田んぼはさらに増え、酒米の質も高まり、丹波杜氏や但馬杜氏などの杜氏集団も兵庫のあちこちで活躍してきたわけです。

そんな灘五郷のお酒だけではなく、兵庫県のお酒が一挙に楽しめるお店が、今回ご紹介したいお店、「さけやしろ」です。

兵庫のお酒がとことん堪能できる【さけやしろ】

「さけやしろ」、漢字で「酒社」と表記するこのお店は、神戸一の繁華街、三宮にあります。ビルの1Fにあるのですが、入口が奥まったところにあるので、路面に出ている看板を頼りに来ると良いと思います。(後ろにある熊は別のお店の看板です)

迫力ある「日本酒セラー」の前で立ち飲みもOK

入口の扉はガラス戸で、外から中が伺えます。そこで目に入るのが、ガラスのセラー。入口に立ちはだかっているような感じです。

でも、外から見えるのは一部で、中に入ると、さらに横に伸びる長いセラーが目の前に!なかなかの迫力!このセラーはお店を2つに分けている壁のような役割もあり、セラーの向こうにテーブル席があります。

入口からセラーまでの小さな空間では 立ち飲みもOK!立ち飲み用の小さなカウンターもあるので、そこでサクッと飲んで帰るもよし、テーブル席が満席だったらここで飲みながら待つもよし。メニューもありますが、セラーを眺めて飲んでみたい銘柄を自分でチョイスするのも楽しいです。

落ち着いた雰囲気の店内

セラーの向こうには、テーブル席が22席、カウンターが4席の空間が広がっています。ダークブラウンでまとめられた色調に、暗めの間接照明で照らされる店内は、ジャパニーズモダンといった雰囲気で落ち着く空間です。

迫力あるセラーは、もちろんテーブル席からも眺められます。また、カウンター席からは厨房も眺められ、料理長とお話もできる雰囲気です。

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この記事を書いたトラベルライター

じっとしているのは耐えられない旅行好き&飲兵衛です
日本在住ですがアメリカで生活したこともあり、その時にすっかりアメリカ大陸の自然に魅了されました。それ以来、帰国しても日本の自然の素晴らしい場所をあちこち旅行するのが好きです。1児の母でもありますので、“子連れで行くとどんな旅になる?!”という視点も織り交ぜていろんな場所をご紹介できればと思っています。
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