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真言密教を広める拠点・大師教会
およそ100年前に創設!布教の総本部
大師教会は開創1,100年記念として、大正14年(1925)年に建てられました。高野山真言宗の布教などの中心的な存在です。授戒や写経の修行体験ができるのも魅力。
日常を逸脱する!授戒体験
授戒とは、日常生活の中で実践すべき仏教的な戒めを、授かる儀式です。
開始10分前には受付を済ませ、案内に従って大講堂へ。入り口では塗香(ずこう)という粉末状のお香を手のひらに塗ります。ほのかな香りに身も心も清められた気分。授戒は30~40分ですが、その間は外には出られません。当然、撮影も禁止です。
真っ暗なお堂で、阿闍梨さまと呼ばれる位の高い僧侶が真言を唱えます。明かりは数本のローソクだけ。日常を逸脱した神秘的な空間に、ただただ無心になってきます。
お経が終わると、グループの代表者が呼ばれ、阿闍梨さまから体験者全員に「菩薩十善戒」が授けられます。
「戒」と聞くと、ルールやタブーという言葉を思い浮かべますが、真言密教では、自分の中にすでに備わっている「ほとけごころ」に気づき、その気持ちを大切にすることを説いているのだとか…。決まりだから従うのではなく、人としての常識(良心)に従うこと、それが「ほとけごころ」。そう言われると、私たちは社会のルールやタブーに縛られすぎているのかもしれません。
実施時間:9:00,10:00,11:00,13:00,14:00,15:00,16:00(1日7回)
※開始10分前までに受付
所要時間:およそ30分
入壇料:500円(通常)または高野山参詣講待遇之証
写経体験
実施時間:午前8時30分~午後3時 ※要確認
御奉納料:1,000円
(その場で奉納出来ない時は実修料(用紙代等)100円プラス)
壇上伽藍で垣間見る真言密教の世界観
壮麗な壁画!金堂の内部へ
修行道場・高野山内の総本堂にあたる 壇上伽藍の金堂には、昭和の再建のときに新しく造られたご本尊・薬師如来(阿閦如来)が祀られています。
中に入ってご本尊を回り込むと、壮麗な壁画を拝むことができます。明治から昭和初期に活躍した木村武山(ぶざん)によって描かれた「釈迦成道驚覚開示(しゃかじょうどうきょうがくかいじ)の図」や「八供養菩薩像(はっくようぼさつぞう)」です。厳かで美しい仏画に見入ってしまいます。堂内は撮影禁止ですので、ご注意を。
- 高野山 金堂
- 高野町(伊都郡) / 建造物 / 寺
- 住所:和歌山県伊都郡高野町高野山152地図で見る
- Web:http://www.koyasan.or.jp/
圧倒的な世界観!根本大塔の立体曼荼羅
壇上伽藍の根本大塔の中では、真言密教の最高仏・大日如来を中心とした胎蔵曼荼羅の世界観が立体的に表現されています。ご本尊は胎蔵大日如来、その周りには東西南北に位置する仏が配置され、大塔を支える柱には16の菩薩、4隅の壁には密教を伝えた八祖が描かれています。仏教のことをよく知らなくても、仏像の迫力は圧巻。必見です!ちなみにこちらも撮影は禁止です。
- 根本大塔
- 高野町(伊都郡) / 寺
- 住所:和歌山県伊都郡高野町高野山152地図で見る
- Web:http://www.koyasan.or.jp/
- 壇上伽藍
- 高野町(伊都郡) / 寺 / 紅葉
- 住所:和歌山県伊都郡高野町高野山152地図で見る
- Web:http://www.koyasan.or.jp/
家康と秀忠を祀る徳川家霊台
徳川家康と二代目将軍・秀忠を祀っているのが徳川家霊台。代々徳川家との縁が深かった大徳院(蓮花院)の裏山にありましたが、現在は霊台だけが残りました。
徳川家三代目の将軍・家光によって、左に秀忠霊屋の御霊屋、右に家康霊屋の東照宮が建てられました。江戸時代の代表的な霊廟建築で、国の重要文化財に指定されています。
貴重な仏教芸術を保存する高野山霊宝館
高野山では長い歴史の中で、火災などの災害などで価値の高い文化財を失ってきました。そこで、貴重な文化遺産を保存するために大正10年(1921年)に建てられたのが高野山霊宝館。霊宝館の本館は、平成10年(1998年)に登録有形文化財となりました。
高野山内にある100を超える寺が所蔵する宗教芸術作品が保存され、平成16年(2004年)にはユネスコ世界文化遺産に登録されました。残念ながら展示室内は撮影禁止ですが、世界共通の宝物となった数々の文化財が、その目に焼き付くこと間違いなしです。
- 高野山霊宝館
- 高野町(伊都郡) / 美術館
- 住所:和歌山県伊都郡高野町高野山306地図で見る
- 電話:0736-56-2254
- Web:http://www.reihokan.or.jp/