お寺や神社、相撲部屋、屋敷跡地や庭園など、江戸庶民の文化が現在でも色濃く残る東京の両国エリア。博物館や資料館、お土産ショップ、そして食事処など、観光・ショッピング・グルメが全て揃い、どれも徒歩圏内にある両国は、国内外からたくさんの観光客が訪れる人気の観光地です。そして、英語や中国語を併記した掲示やメニューなども充実しているので、来日する外国人をどこに連れて行こうか・・と迷っている方にもおすすめのエリアです。この記事では、そんな両国のおすすめ観光スポットをご紹介します。
この記事の目次表示
東京・両国はどんなところ?
隅田川が隣接
両国は、東京都墨田区の南西部にあります。西側には隅田川が流れ、両国橋や蔵前橋が掛かっているエリアです。上流には浅草、そして下流には門前仲町やお台場などがあります。
両国エリアに行くには、JR総武線の両国駅や、都営大江戸線の両国駅を利用するのが便利です。また、両国にはお台場や浅草を行き来する隅田川の水上バス乗り場や、都営バスのバス停もありますので、移動中も観光を楽しみたいという場合にはこれらの移動手段を利用するのもおすすめです。
江戸の文化が息づく街、両国
万治2年(1659年)、隅田川に両国橋が完成し、両国エリアが対岸の日本橋エリアと陸路でつながります。行きやすくなった両国に人が流入するようになり、後に江戸三大広小路の一つに挙げられるほど賑わった「両国広小路」が誕生するなど、両国は活気にあふれていきます。
また、天保3年(1883年)、あちこちの社寺で行われていた江戸相撲が両国にある回向院に定着された事により、両国は相撲の街としての歴史を歩みだします。また、町内には江戸庶民が好んで食べた江戸前の握り寿司やどぜう鍋、うなぎ、鯉こく、和菓子などの料理店が軒を連ね、これらは現在でも多くの人に愛される老舗として営業を続けています。
加えて両国では、相撲大会や花火大会、例祭など、江戸時代から続いている催物が現在も行われています。生きた江戸東京の文化が今でも街に息づく、大変ユニークな場所と言えます。
博物館、社寺、碑、美術館、相撲部屋・・両国は観光名所の宝庫!
相撲が行われる両国国技館がある場所として有名な両国ですが、その他にある数々の観光名所については意外と知られていません。
両国には、複数の博物館や美術館、由緒ある神社やお寺、稽古の見学ができる相撲部屋、勝海舟生誕や芥川龍之介生育地にまつわる石碑、戦災や震災の慰霊堂や復興記念館などがある横綱町公園や、隅田川の水を引いた回遊式庭園の旧安田庭園など、様々な観光名所があります。これらは全て徒歩圏内にありますので、その日の気分や天候などに合わせて自由に観光プランがたてられる、都内でもおすすめの観光スポットなのです。
外国人観光客に人気の両国。その訳は、多言語案内の多さにあり!
江戸東京や日本の文化を知ることができる名所がたくさんある両国には、海外から来日する観光客も多く訪れます。その人気の理由は名所の多さだけではなく、英語や中国語など日本語以外で書かれた案内など情報量の多さにもあるようです。
来日する観光客にとっては、パンフレットや展示物の解説が読めるようになるだけで、より興味が深まったり大きな満足度を得ることができるようになります。一目瞭然で理解できるイラストやマークが多用されている場所では、訪れる人の安心感も大きいと感じます。
両国エリアでは、館内の案内や街中にある道路標識、飲食店のメニューにも英語が併記されている事が多いです。日本語がわからない方でも安心して過ごす事ができる雰囲気を街全体で作り上げている所も、観光客の人気を得ている理由です。
本記事では、そんな両国エリアの観光スポット17選と見どころをご紹介。なお、日本語以外の案内サービスがあるなど、外国人観光客を案内する際に知っておくと便利な情報もあわせてご紹介します!
【1】両国国技館にある、相撲博物館
JR総武線の両国駅から、徒歩で1分。駅の目の前にある両国国技館は、大相撲の東京本場所が行われる会場として有名です。
両国国技館の1階には、歴代の力士の化粧廻しや番付け、行司の装束など、相撲に関する資料を展示する相撲博物館があります。展示エリアは大きなホール1室ですが、常備展示の他に、年6回かわる期間限定の展示品も公開しています。本場所中は観覧券の提示が必要ですが、普段は無料で入館できます。
パンフレットや解説の表示、ウェブサイトには、英語版も準備されています。
- 相撲博物館
- 錦糸町・両国・清澄白河 / 博物館
- 住所:東京都墨田区横網1−3−28 国技館1階地図で見る
- 電話:03-3622-0366
- Web:http://www.sumo.or.jp/KokugikanSumoMuseum
【2】江戸東京博物館
JR総武線の両国駅から、徒歩で約3分。江戸東京の歴史や文化を紹介し、現在そして未来へと繋ぐ事をテーマにしている博物館です。
名称の通り、江戸東京博物館では、1600年〜2000年代の東京の歴史や文化に関して、実物や模型を用いた展示で紹介しています。特に印象的なのは、街の様子を緻密に再現した数々の模型展示で、行き交う人々の服装や様子からも当時の生活の様子をうかがい知ることができます。目線を落として覗き込めば、まるでタイムスリップしたかのようです。
館内の案内や解説には英語の表示があり、パンフレットは9カ国語で用意されています。なお、ウェブサイトは英語を含めた4カ国語で読むことができるほか、展示物を360℃パノラマビューで閲覧することも可能です。 また江戸東京博物館はバリアフリーも徹底しており、展示ガイドブックや音声ガイド、車椅子やベビーカーの貸出しのサービスもあります。
- 休業中
大規模改修工事のため、2022年4月〜2025年度(予定)まで休館中
- 江戸東京博物館
- 錦糸町・両国・清澄白河 / 一人旅 / 博物館 / 歴史博物館
- 住所:東京都墨田区横網1丁目4−1地図で見る
- 電話:03-3626-9974
- Web:https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
【3】両国花火資料館
JR総武線の両国駅から、徒歩で約5分。回向院の隣りにあるこの博物館では、隅田川花火大会の歴史を紹介する屏風や年表、そして実物の花火玉や花火師が羽織る半纏などを展示しています。
花火を作る工程を紹介するビデオが視聴できるほか、花火の絵はがきも販売していて、小規模ながら見どころが満載、かつ無料で見学できる人気の博物館です。
館内の案内は日本語ですが、ウェブサイトは英語を含めた4カ国語で紹介しています。
- 両国花火資料館
- 錦糸町・両国・清澄白河 / 博物館
- 住所:東京都墨田区両国2-10-8 住友不動産両国ビル1F地図で見る
- 電話:03-5637-7551(墨田区観光協会)
- Web:http://visit-sumida.jp/spot/6036/