神戸の「北野異人館街」には当時の面影を残す建物が点在していますが、「うろこの家」を中心にした「うろこの家グループ」といわれる異人館が7軒あります。それらを全部お得にめぐることができる「プレミアムパス」と7軒の異人館をご紹介します。
この記事の目次表示
プレミアムパスとは
北野異人館街の中でも有名なのが、「風見鶏の館」と「うろこの家」です。そのうちの「うろこの家」側にある異人館を、「うろこの家グループ」と言います。その主要7軒全部をまわることができるお得なチケットが、「プレミアムパス」です。
チケットは3館入れる「3館パス」と4館入れる「4館パス」、または単館でも販売しています。しかし、ほとんどの館の入場券が550円~750円なのに対し、うろこの家の入場券は1,000円以上と、とびぬけて高いお値段なので、他のパスですと、何か一つ追加で単館チケットを買ってしまうと、損をしてしまう可能性があります。
また7軒全部まわるとすると、単館で購入した場合4,550円になりますが、プレミアムパスの値段は3,000円!プラス、北野外国人倶楽部でのドレス体験サービスもついていて、結果かなりお得になります。
それでは、そんなお得なプレミアムパスを使って巡る「うろこの家グループ」7軒をご紹介していきましょう。
1.英国館
北野通りには、3軒の異人館が並んでいます。まずはチケットブースのすぐ目の前にある英国館に向かいます。入口でパスにスタンプを押してもらい入館します。
こちらの目玉は「シャーロック・ホームズ」。原作に忠実にシャーロック・ホームズの部屋を再現しています。マントと帽子でホームズのコスプレもできるようになっています。
廊下の突き当りにあるホームズの部屋のドアの前で、ふと天井を見上げると、誰かがのぞいていました。ホームズたちのようです。
1階はイギリスらしいビクトリア、バロック様式のインテリアが素敵です。イギリスといえばパブ。本格的なパブの部屋があり、こちらは現役のパブとして活躍しています。毎日、異人館が閉館すると同時に、開店するそうです。
- 英国館
- 神戸 / 建造物 / 雨の日観光 / 歴史的建造物
- 住所:神戸市中央区北野町2-3-16地図で見る
- 電話:(078)241-2338
- Web:http://www.kobeijinkan.com/ijinkan_list/england
2.洋館長屋
異人さんたちが集まって住んだアパルトマンの建物で、左右対称の独特な建物の形をしています。
フランスっぽい優雅な内装や調度品で統一されています。アールヌーボー時代の工芸作家「エミール・ガレ」などの作品が展示されていて、館そのものが美術館のようです。
- 洋館長屋
- 神戸 / 建造物 / 穴場観光スポット / 歴史的建造物
- 住所:兵庫県神戸市中央区北野町2-3-18地図で見る
- 電話:(078)221-2177
- Web:http://www.kobeijinkan.com/ijinkan_list/france
3.ベンの家
この界隈では最も古い異人館の一つで、明治に建てられた当時のまま残されているそうです。赤レンガの塀は当時ドイツから取り寄せたもので作られ、現在神戸の文化財となっています。
内部は、ベンアリソンという英国貴族の剥製のコレクションを展示してある、ちょっと異色の異人館になっています。ホッキョクグマやオオカミ、ヘラ鹿、トラなど大きなものが多数あって圧倒されます。
- ベンの家
- 神戸 / 建造物 / 穴場観光スポット / 歴史的建造物
- 住所:兵庫県神戸市中央区北野町2-3-21地図で見る
- 電話:(078)222-0430
- Web:http://www.kobeijinkan.com/ijinkan_list/ben
4.うろこの家
ここから山手にあるエリアに移動です。かなり急で距離のあるオランダ坂を上ると、一段と迫力のある異人館うろこの家が見えてきます。
うろこのように見える外壁の天然石から、その名で呼ばれています。内装は重厚な感じで統一されていて、マイセンなどの陶磁器のコレクションが見ものです。
こちらは、足音や笑い声が聞こえるという、怖いエピソードが紹介されている2階です。
住居エリアを出て、隣の展望ギャラリーからは神戸の街が一望できます。かつてこちらに住んでいた貿易商が、ここから港に入ってくる船の確認をしていたそうです。
- うろこの家・うろこ美術館
- 神戸 / 建造物 / 雨の日観光 / 観光名所 / 美術館 / パワースポット / 歴史的建造物
- 住所:兵庫県神戸市中央区北野町2-20-4地図で見る
- 電話:0120-888-581(うろこの家グループ)
- Web:http://kobe-ijinkan.net/uroko/
5.山手八番館
窓がとてもおしゃれなチューダー様式と呼ばれる建物です。外観のかわいらしいイメージとは裏腹に、入口にはエキゾチックな像。中も民俗的要素たっぷりの美術品で飾られている、美術館のような異人館です。
1階には、ピカソに影響を与えたとされるアフリカの「マコンデ彫刻」や、この家のパワースポットになっている奇妙な彫刻の椅子「サターンの椅子」があります。
2階はガンダーラの仏像や、ツタンカーメンのランプなどがあって、不思議な雰囲気。
- 山手八番館
- 神戸 / 建造物 / パワースポット / 歴史的建造物
- 住所:神戸市中央区北野町2-20-7地図で見る
- 電話:0120-888-581(うろこの家グループ)
- Web:http://www.kobeijinkan.com/ijinkan_list/yamate
6.北野外国人倶楽部
異人さんたちの社交場を再現している異人館です。17世紀のフランスの暖炉やキッチンなどの調度品が見所です。各異人館の中で、一番生活感のあるインテリアではないでしょうか。
こちらでは先ほどご紹介した「プレミアムパス」の特典で、ドレス体験をすることができます。異人館に合ったレトロなドレスがそろっており、ドレスを着て写真撮影を楽しめます。
- 北野外国人倶楽部
- 神戸 / 建造物 / 女子旅 / 穴場観光スポット
- 住所:神戸市中央区北野町2-18-2地図で見る
- 電話:(078)242-6458
- Web:http://www.kobeijinkan.com/ijinkan_list/foreignclu...
7.坂の上の異人館
外観の壁がうろこの家と似た感じの異人館で、中国領事館として使われていた建物です。入口では、笑っているような狛犬と、竜亀(頭に角のない竜、体が亀の想像上の生き物)が出迎えてくれます。
家具や工芸品が精巧で、とても美しい中国モダニズム。中国のデザインを意識して作られた様式を「シノワズリー」といい、18世紀頃のヨーロッパで流行したそうです。透かし彫りの家具もシノワズリーアンティーク家具に多く、差し込む日の光を楽しんだものです。
中国だけでなく、ヨーロッパのシノワズリーには日本のデザインや工芸品なども含まれていました。結果東洋の様々な要素が合体した不思議で独特な様式ができあがっていったのです。
- 坂の上の異人館
- 神戸 / 建造物 / パワースポット / 歴史的建造物
- 住所:神戸市中央区北野町2-18-2地図で見る
- 電話:(078)271-9278
- Web:http://www.kobeijinkan.com/ijinkan_list/china
自分の目で見てみたい異人館
神戸異人館の嬉しいところは、どこも写真撮影OKなこと。家へ帰って見直したり、家族と共有できたり、こうしてみなさんに紹介できます。しかし、やはりこの迫力と美しさは、自分の目で見たいところです。単なる見学とは違う、体感する美術館ともいうべき異人館を、お得なパスで楽しく体験してはいかがでしょうか。
- 北野異人館街
- 神戸 / 観光名所 / インスタ映え / 重要伝統的建造物群保存地区
- 住所:兵庫県神戸市中央区北野町3丁目地図で見る
- Web:http://www.kobeijinkan.com/