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パンプス島
その昔、アムステルダムの周辺には「アムステルダム防衛線」という、ドイツ帝国から都市を守る軍事的施設が全長135kmに配置され、42の要塞が築き上げられました。「パンプス島」(Pampus)は、その要塞の一つで人工的に造られた島なのです。博物館としてオープンしたのは、2011年7月からのことです。
パンプス島は、アムステルダムの東側に面しているエイ湖(Ijmeer)の中に、19世紀後半、1887~1895年に建設されました。でも実際には、戦争において一度も使用されなかったそうです。
島自体はとても小さく5分もあれば一回りできてしまいますが、要塞の中を全て見て回るには、1時間ほど要してしまいます。
要塞の中へ
入り口の階段から不気味な感じがしますが、冒険好きな方には興味深いと思います。では、要塞の中へ入っていきましょう!
この要塞は、3階建のコンクリートとレンガで出来ていて、施設の中はたくさんの部屋と通路で、敷き詰められています。照明はありますが、それでも所々暗い場所もあるので、施設内の移動には注意が必要です。
当時、この要塞には2つの巨大な大砲が設置されており、およそ8kmにまで及ぶ弾頭を発射することができました。現在、大砲はありませんが当時の様子を写真やパネルで紹介しています。
この部屋は要塞の中でも重要な役割を果たす通信室で、当時使用していたモールス信号機が展示してありました。
こちらは大砲の弾丸ですが、時間内に指定された量の火薬を詰めるとうゲームになっています。
要塞の周りには「アムステルダム防衛線」で、建設された各要塞の写真が展示してあります。
筆者が訪れた時は、天気の良い週末だったので、たくさんの人がピクニックをかねて島へ来ていました。レストランもあるのでランチを兼ねて島でちょっとした時間を過ごすという楽しみ方もできますね。また、この島ではパーティーなどのイベントも開催され、地元のオランダ人でも穴場的な場所の一つとなっています。
パンプス島への移動
パンプス島への移動は、マウデン城の近くにある船着場から、フェリーが発着しています。距離的には3km程で、乗船時間は片道で約30分弱です。フェリーで移動中も湖の景色が満喫できます。週末や祭日になると、地元オランダのヨットがたくさん湖で遊覧しているのを見かけます。
チケットは、フェリーに乗船する際に購入します。その際に、パンプス島の地図も頂けます。
- パンプス島・フェリー乗船場
- オランダ / その他スポット
- 住所:Herengracht 33, 1398 AB Muiden地図で見る
- パンプス島
- オランダ / 町・ストリート
- 住所:Fort Pampus, 1398 PX Muiden地図で見る
- Web:https://www.pampus.nl/en/
最後に
マウデン城とパンプス島は、どちらも近い所に位置しています。それぞれの時代は違いますが、歴史に触れながら楽しめる観光スポットです。ピクニックや湖でのクルージングを兼ねて、歴史的な2大名所を訪れてみてはいかがでしょうか。
- 記事内のユーロから日本円への換算は、2018年5月中旬におけるレートで計算しています。1ユーロ=約128円。