備中松山城は、岡山県高梁市にある山城(高い山の上に築いた城)です。日本に12城しかない現存天守(江戸時代もしくはそれ以前に建設され、現在も当時のまま保存されている天守)の一つ。その中で最も小さく、最も高い位置に存在する天守です。2016年の大河ドラマ『真田丸』のオープニングで使用されたお城と言えば、その姿を思い出せる方も多いのではないでしょうか。そんな小さいながらも存在感たっぷりの備中松山城を紹介します。
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備中松山城の歴史
備中松山城は1240年、秋庭重信(あきばしげのぶ)が臥牛山(がぎゅうざん)に砦を築いたのが最初と言われています。当時は天守というものが存在していない時代でしたので、天守や櫓はその後江戸時代になってから元々あった山城に増築されました。
1873年の廃城後、安価で商家に落札されましたが、取り壊されることもなく放置状態。ですがそのおかげで、現在まで当時の姿を残すことができたのです。
備中松山城のチェックしたい5つのポイント
【1】天然と人工のコラボレーション石垣をチェック!!
天守に到達する前に現れる大手門跡。この先には石垣が多く残っていますが、その中でも大手門右手にそびえる石垣は、天然の岩盤の上に石垣が築かれています。ひときわ大きな岩盤が土台になっているのが分かりますでしょうか?
元々あった自然の岩盤を利用し、強固な石垣を築く。当時の築城技術の知恵が伺えるスポットです。
【2】大河ドラマ『真田丸』のオープニングスポットをチェック!!
2016年の人気大河ドラマ『真田丸』。備中松山城はそのオープニング映像に使用されています。実際には、備中松山城は真田信繁(幸村)とゆかりのあるお城ではありませんが、山の上に建つ城郭が、山深い真田氏の居城のイメージに近かったという理由で選ばれたようです。
先ほど紹介した大手門の岩盤や、石垣、土塀などにCG加工がされ、見事にドラマの雰囲気にマッチした映像が作られています。『真田丸』ファンだった方は、ぜひ映像に使われていた場所を探してみてください。思わず頭にオープニング曲が流れてきてしまうかも!?
【3】日本最小かつ最高の天守をチェック!!
標高430mの位置に建つ天守は、現存天守では日本一高い場所にあります。そもそも高い位置にあるので、天守そのものに高さは不要。そんな理由もあり、現存天守一小さい天守です。
現在の姿は、1683年に水谷勝宗(みずのやかつむね)氏によって改修されたもの。一見すると三重に見えるようデザインされていますが、実際は二階建てです。
こちらの武者窓は、外から中が見えにくく、中からは外が見えやすいようになっています。
武者窓から城下を覗けば、気分は合戦中の戦国武将!?
籠城戦を想定し、囲炉裏や「装束の間」と呼ばれる城主を警備するための部屋があり、小さくとも実戦への備え万端のお城と言えます。
二階に御社壇(神棚)があるのも特徴的です。
【4】二重櫓も併せてチェック!!
天守の北側にある二重櫓も、天守同様当時のまま残っています。こちらも天然の岩盤の上に石垣を築き建てられており、備中松山城の特徴をよく表しています。天守と共に国の重要文化財にも指定されています。
【5】雲海の時期もチェック!!
雲海の城と言えば兵庫県の竹田城が有名ですが、こちらの備中松山城も雲海の城として昨今注目を浴びています。竹田城にはない、雲海に浮かぶ天守を見ることができます。雲海が発生する時期は、9月下旬~4月上旬の明け方から午前8時頃。特に11月上旬~12月上旬が最も見ごろです。
備中松山城へのアクセス方法
最寄駅はJR伯備線の備中高梁駅。そこからタクシーでふいご峠駐車場まで。
もしくは、期間限定(4月・5月・6月・10月・11月のいずれも土曜日・日曜日・祝日のみ)ではありますが、備中高梁駅から城見橋公園シャトルバス乗り場まで路線バスが出ています。城見橋公園シャトルバス乗り場からはふいご峠駐車場までのシャトルバスが出ています。
マイカーで行く場合、シャトルバス運行時は城見橋公園からふいご峠まで車両乗り入れが規制されていますのでご注意ください。(城見橋公園駐車場に車を停めて、ふいご峠駐車場までシャトルバスをご利用ください。)
バスの運行時期や時刻は高梁市のホームページで最新の情報をご確認ください。
いずれの場合も、ふいご峠駐車場から天守までさらに徒歩20分ほどかかります。
遊歩道は登り坂が続きます。歩きやすい靴でトレッキングを楽しみましょう。
- 備中松山城
- 岡山 / 城 / 観光名所 / インスタ映え / 雲海
- 住所:岡山県高梁市内山下1地図で見る
- 電話:0866-22-1487
- Web:http://www.city.takahashi.okayama.jp/soshiki/9/shi...