アムステルダムといえば運河、美術館、王宮エリアなど旧市街の観光地が定番ですが、建築やデザインでも世界を牽引するオランダ、実は割と新しい再開発地区に訪れたいヒップなスポットがあります。今回は、休憩にぴったりな再開発地区のスポットを2か所ご紹介します。
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旅の足は自転車!
オランダといえば、ゴツイママチャリのような自転車"ダッチ・クルーザー”発祥の地。トラムやバスもいいですが、ホテルや市内のレンタル店で自転車を借りて回るのがおすすめです。旧市街は交通量も多く道も狭くて気をつけて運転する必要がありますが、再開発地区の方は自転車レーンもゆったりです。
それでは再開発地区のおすすめスポットをご紹介していきましょう。
宿泊もできる元・刑務所!? Lloyd Hotel & Cultural Embassy
ロイド・ホテル&カルチュラル・エンバシー(Lloyd Hotel & Cultural Embassy)は、イースタン・ドックランズ地区にあります。元々荒れぎみの港湾地区だったところが、再開発計画で生まれ変わり、カラフルな新しい建物が並んでいます。
ロイド・ホテルはヨーロッパから南アメリカに向かう移民船の待合宿泊所だった建物。難民収容センター、刑務所、少年院として使われた時期もあり、中は小さく区切られた部屋がひしめく独特のつくりです。
これが2004年、オランダを代表するトンがった建築家集団MVRDVの手によって改装され、再オープン。117室のユニークな客室と、宿泊客以外にも開放されているカフェ・レストラン、図書館、イベントスペースを持ち、歴史を伝えながらオランダの現在カルチャーを発信する場に生まれ変わりました。
ちょっとものものしいレセプションや廊下など、元の建物の雰囲気を残しながらも、あちこちに置かれたアートやユニークなデザインの家具が絶妙にミックスされ、古いものも大切にするけれど、変化を恐れず、異文化に寛容で、自由でユーモアのあるオランダのきっぷを感じるインテリアになっています。
今回は宿泊せずカフェでひとやすみ。吹き抜けの気持ち良い空間で朝から晩まで食事もでき、お酒も飲めます。街中ブルワリの記事でご紹介した地ビールもちゃんと置いてあり、店員さんの一押しでした。
この古木をエポキシ樹脂で覆ったテーブルは東京のブルー・ボトル・コーヒー店舗の設計などを手がける日本人建築家・長坂常さんの作品ですね!
ちょうどお昼時で人であふれていたテラス席も気持ち良さそうです。
- ロイドホテル&カルチュラル・エンバシー
- オランダ / ホテル
- 住所:Oostelijke Handelskade 34, 1019 BN Amsterdam, Netherlands地図で見る
- 電話:020 561 3677(ホテル予約は 020 561 3607)
- Web:http://www.lloydhotel.com/
童心に帰れる大人の遊び場 The Butcher Social Club
アムステルダム中央駅からエイ河を無料フェリーでひょいと渡ると、最近ヒップなエリアとして注目を浴びているアムステルダム ノールト(Amsterdam Noord)です。もちろん自転車も一緒にフェリーに乗せることができます。
ザ・ブッチャー・ソーシャル・クラブ(The Butcher Social Club)は、2016年にオープンしたばかりのアムステルダムの再開発高層ビルA’DAM Torenの1階にあります。上階にはスカイバー・レストラン、展望台に高層ブランコ(!?)、その下にオフィス階とデザイン・ホテル階がある複合施設です。
360度ガラス張りの店装はニューヨークのデザイン事務所ICRAVEの手によるもので、上階のオフィスで働く人、ホテルの宿泊客、その他の訪問者が一同に交流できるような場を目指して作られています。
夜にはDJが入り、週末は終夜営業。アムステルダムだけで4店舗を展開している人気ハンバーガー店The Butcherが飲食メニューを提供しており、しっかりご飯にも、午後のお茶にも、軽いおつまみと一杯にも対応可。旅の途中の休憩にもぴったりです。
自転車のホイールをアップサイクルしたテーブルや、パトリシア・ウルキオラがMorosoから発表したTropicana シリーズのコクーンチェアなどアイコニックが家具がさらっと置かれ、2階へ続く階段にはウォールグリーンに地元のアーティストの作品。
日の差し込む窓際にはアーケイド・ゲームやプール・テーブルがあり、Social Clubの名の通り仲間と来ても、その場で新たに出会った人とも盛り上がりそうな仕掛けもされています。
フェリーを降りてすぐの水際には、このA'DAM Torenの他にもネモ科学技術館(NEMO Science Museum)やアイ・フィルム・ミュージアム(Eye Film Institute)と言った建築も展示も面白い文化施設もあり、自転車で少し走れば運河沿いに牧歌的でレトロなエリア、NieuwendammerdijkとBuiksloterdijkの家々を見ることもできます。
- ザ・ブッチャー・ソーシャル・クラブ
- オランダ / その他スポット / ハンバーガー
- 住所:Overhoeksplein 1 1031KS Amsterdam地図で見る
- 電話:020 215 95 15
- Web:http://the-butcher.com/socialclub/about/
おわりに
ただでさえ人口過密なアムステルダム、古い路地が入り組んでいるところに観光客も多い中心地は息が詰まってしまうし、飲食店やショップの入れ替わりがあまりにも早すぎて落ち着かない。自転車レンタル店のお兄さんをはじめ、地元の人はそんな中心地ではなく、ここノールト地区がのんびりしていてアムステルダムっぽくておすすめ!とのことでした。
他にも見所のたくさんあるアムステルダムですが、滞在スケジュールに余裕のある方や、2度目以降に訪れる方、観光地すぎないアムステルダムを覗いてみたいという方は、ノールト地区へ足を伸ばしてみるのをおすすめします!