南米をめぐるバックパッカーが、よく陸路で国境を越える場所の一つが、ペルー〜ボリビア間の国境です。この国境、なかなかユニークな国境です。国境になっている河を渡る際、バスは乗客と別に、バス用のボートで輸送されたり、いつ隣国の国境を超えたかがわかりづらいため、忘れずに国境事務所を探して入国印を押してもらわないといけなかったり、と癖がある国境です。治安が若干不安な南米バックパック旅を安全にスムーズに行うべく、情報収拾は怠りなく!
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どこの国境の話?
ペルー〜ボリビア間の国境と言っても、長い国境線を有すこの2カ国の間には、国境を越えるポイントがいくつかあります。ティティカカ湖畔の街であるペルーのプーノから、ボリビアの最大都市であるラパスをつなぐ国境は、特に多くのバックパッカーが通るルートであり、地球の歩き方を持った多くの日本人バックパッカーにも出会います。
このルートは二通りあります。一方が、ボリビア側のティティカカ湖観光拠点であるコパカバーナを経由するルートで、もう一方が、南方のデサグアデーロで国境を越えるルートです。
英語圏のガイドブックで有名なロンリープラネットなどで情報収拾をした結果、①デサグアデーロでは荷物検査時にスリの噂がある、②観光地であるコパカバーナを見てみるのも良さそう、という理由から、前者のコパカバーナ経由を選びました!
プーノからのバスの乗り方
ペルーでは、長距離バスが出ているような街には、バスターミナルがあります。人気なルートのバスは席が埋まりやすいので、早めに予約しておきましょう。あまり安いバスを選ぶと、安全面で問題がある可能性があるので、中級以上のもので、ゆったりとしたシートでのバス旅をオススメします!
この記事では評判の良い「ツアー・ペルー」での体験をご紹介します。中級以上と言っても、3千円もしないので、リーズナブルです。
バスターミナルでは様々な路線のバスが発着しているので、バスカウンターで、しっかりと自分のバスの出発時刻や場所を確認しておきます。そして、忘れてはいけないのが、数十円のターミナル使用料!これを忘れると乗車できないので、カウンターで支払い、支払い証明書をもらっておきましょう。
- プーノ・バスターミナル
- ペルー / 駅・空港・ターミナル
- 住所:Terminal Terrestre Puno地図で見る
比較的時間通りにバスは出発。4,000m弱の高地をひたすら走って行きます。道は整備されており、乗り心地は快適です。
荒地や農地を見ながらのんびりしましょう。さすが南米!と言っていいのか、サッカーコートもよく見かけます。こんな高所でサッカーしたら、かなり鍛えられそうですね・・。
いざ国境へ
プーノから2時間弱で、トイレ休憩も兼ねて、両替所でバスは一時停止。レートはそこまで悪くないので、余ったソル(ペルーの通貨)を両替しておきましょう。
国境でトイレに行く時など、多少のボリビアーノ(ボリビアの通貨)が必要になります。また、日本円は扱っていない、あるいはレートがかなり悪いので、USドルを持参していると安心です。
そしてそこから少し行くと、国境事務所です。手続きを終えると、歩いてボリビアに入ります。
いつボリビアに入国したのかはよくわかりませんが、ひょっとすると通り過ぎてしまうような場所にボリビアの国境事務所があるので、忘れずに入国手続きをしておきましょう。
日本のパスポートは信用力が高いからか、すんなりと手続きは完了。
トイレには日本語で「トイレ」の文字も見えるくらいなので、日本人バックパッカーも多く通過するのでしょうね。
- カサニ・ボリビア国境事務所
- ボリビア / その他スポット
- 住所:Kasani, Bolivia Immigration Office地図で見る
コパカバーナからラパスへ
ボリビアへの入国手続きを終え、元のバスに乗ります。そこからすぐ、コパカバーナに着きます。
ここでラパス行きのバスに乗り換えることになります。追加で料金を払うことはないので、プーノで買ったチケットはしっかり持っておきましょう。
コパカバーナは、落ち着いた港町です。ここに滞在して、ティティカカ湖観光をするのも楽しそうです。1時間ほどの休憩だったので、少し散策して、腹ごしらえをします。人気の軽食サルテーニャは日本人の口にも合う美味しさです。
ラパスへ行くバスは先ほどのバスに比べると質が下がりますが、無事に乗車して出発。20分ほどで河岸へ。ティキーナという場所です。
ここは橋がないので、ボートで河を渡らなくてはなりません。
乗客は降ろされ、船着場へ行かされます。そこで乗船料を20円ほど払い、対岸へ。
バスはというと・・バス専用の簡易なボートで川を渡されます。
シュールな光景ではありますが、ここでの日常なのでしょう。
そこからまた山間の道を抜け、ラパスを目指します。ラパスはすり鉢状の都市なので、ラパス入りする際は、都市の上部から入ることになります。その地点の標高、まさかの4,000m越え・・気づかぬうちに、人生最高地点を更新です。
すり鉢の上部から観るラパスは、世界でも類がない、美しい都市と言われています。
終わりに
以上が、プーノからラパスへ、コパカバーナ経由で移動した体験談です。ラパスには空路で入ることもできます。しかし、経済的というだけでなく、その土地を見ながら旅できるのが、バス旅の醍醐味です。せっかく地球の反対側まで行くのですから、富士山よりも高所で人々がどのような生活をしているのか、眺めてみてもいいのではないでしょうか??
バックパッカーにとって情報は命です。この記事が、次にこのルートを通るかもしれない、読者の皆様の参考になれば幸いです!