フィリピンは日本より南にあります。けれども赤道に近いのだから暑いかというと一概にそうでもありません。マニラから北へバスで6時間ほどの所にある高山都市バギオは、年間を通して最高気温は22度~25度ぐらいと、避暑地として欧米人にも人気の高い地域になっています。このバギオを拠点として、ビガンとサガダという街をめぐる旅をご紹介します。
この記事の目次表示
高山都市バギオとは
フィリピンのバギオは、ルソン島でマニラに次ぐ2番目に大きな街です。「サマーキャピタル」と言って、大統領の夏の執務室を置く場所です。生活水準が高く、治安も良く、刺激の強い繁華街もないので落ち着いた学習環境が整うということで、良い大学もあります。
車で2時間ほどでビーチリゾートにもアクセスできる今人気の街で、語学学校も多数進出し日本からの語学留学生もかなりいます。
このバギオを拠点にして、まずは歴史都市ビガンに行きましょう。
まるでヨーロッパ!歴史都市ビガン
バギオからバスで5時間、海岸沿いを北に進んだ南シナ海に面した街ビガンは、現地のフィリピン人が一度は行きたいと言う歴史都市です。
中国との貿易などで古くからエキゾチックな街を作り、混血も進んでいました。スペインの植民地となりヨーロッパのような街並みがつくられ、マニラなど他の都市が戦火で焼失する中、ビガンだけはその姿を残したのです。
以下より、観光地をいくつかピックアップしてご紹介します。
1.セントポールメトロポリタン大聖堂
1578年に創設されましたが、地震により倒壊したために現在のような地震に強いフィリピン流バロック様式の建物となりました。白い壁面がとても美しい大聖堂です。
- セントポールメトロポリタン大聖堂
- フィリピン / 社寺・教会 / 教会
- 住所:St.Paul Metropolitan Cathedral, Vigan City, Ilocos Sur, フィリピン地図で見る
2.クリソロゴ通り
昼間は通りを馬車が駆け抜け、歴史都市の雰囲気が一層際立ちます。夜でも子どもが遊ぶ姿を見られるほど治安が良いです。
また建築様式も興味深いところです。例えば、1階はスペイン式石造住居なのに2階は木造で、中国で盛んだった窯業を生かした屋根で覆われているなど、当地に集まった世界の建築様式とフィリピン独自のものが絶秒にマッチして、情緒豊かな風景を醸し出してくれます。
3.サルセド広場の噴水
サルセド広場の噴水では、毎夜30分ほどの噴水ショーが楽しめます。色とりどりに照射されるレザー光線はまさにフィリピンらしい色使いです。
吊るした棺桶がみられる山の人々の暮らすサガダ
サガダはバギオから北に向かった山地、標高1,500mの高地にあります。バギオからバスで7時間ほどのワインディングロードを通っていくのですが、ここには山地に暮らす人々の独特の風習の跡「ハンギング・コフィン(吊るされた棺桶)」が残されています。
そんな「ハンギング・コフィン」を含むサガダの観光地をいくつかピックアップしてご紹介します。
1.ハンギング・コフィン
この山地に暮らすイゴロット族はマレー系の人々で、その風習で岸壁に棺桶を吊るして霊を弔います。亡くなった人を燻製にし、岸壁のできるだけ高い場所に吊るします。そうすることで霊が天国に召されることを祈ったのです。
- ハンギング・コフィン
- フィリピン / その他スポット
- 住所:Hunging coffin,Sagada地図で見る
2.スマギン洞窟
サガダの村から徒歩40分ちょっとでたどり着きます。日本ではなかなか味わえない自然のままの洞窟探検で、時折命綱のロープを上りなりながらの所要時間は1時間~1時間半程度。
最大の見どころは王の間の「キングズカーテン」と地底湖のプールです。洞窟は足元が滑りますから滑らないスポーツサンダルなどで挑みましょう。
スマギン洞窟は自然の造形そのものになっていて、観光用に整備されているわけではないので、中に入るにはガイドを頼まなければ入れません。観光案内所でガイドを雇ってから向かいましょう。
2018年1月時点で4人まではガイド料500ペソ(約1,040円)です。
- スマギン洞窟
- フィリピン / 自然・景勝地
- 住所:South Road, Sagada, 2619 Mountain Province, フィリピン地図で見る
- 電話:+63 999 391 5660
- Web:https://sumaging.business.site/
3.セントメアリ―教会
1910年ごろに日本人の移民が5~6人で教会建設にかかわったそうです。住民の憩いの場となっている教会です。
- セントメアリ―教会(サガダ)
- フィリピン / 社寺・教会 / 教会
- 住所:Staunton Rd, Sagada, Mountain Province, フィリピン地図で見る
さいごに
フィリピンまで格安チケットでいけば、1万円台で飛行機に搭乗できます。日本からは4時間で行けるのもうれしいです。食べるものも日本人の口にあっておいしいし、フィリピンは避暑にもよし、寒さから逃げ出すのも良しのステキなところです。フィリピンを訪れた際は、ぜひビガンとサガダにも足を延ばしてみてくださいね。