写真：Zon魅力的な観光スポットが密集しているトルコ、イスタンブールの旧市街。「ショッピングといえばグランド・バザール！」とガイドブックによく載っていますが、実はグランド・バザールの中にはお買い物以外にも訪れるべきスポットがあるのをご存知ですか？ガイドブックにはあまり載っていない、「ハン」というスポットをご紹介します。
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グランド・バザール
中東最大級といわれる巨大市場
トルコ、イスタンブールの観光名所のひとつであるグランド・バザールは、4,000軒を超える小さなお店が無数に集まる、何時間でも飽きずに過ごすことができる市場です。
写真：ZonKapalı Çarşı(グランドバザール)内部
トルコ語でKapalı Çarşı(カパル・チャルシュ)、屋根付きの市場という意味の通り、市場内は屋根に覆われています。雨の日でもショッピングを楽しめるので、観光客にはありがたいスポットです。
定番！歴史を感じながらお買い物
ほとんどの旅行者は、お買い物目当てにグランド・バザールにやってくるでしょう。ですが実際に買い物をしなくても、気になるお店を見て回るだけでも十分に楽しめるスポットです。
- 写真：Zonオスマン帝国時代を思わせる雑貨もたくさん
- 写真：Zonバザール内を彩るトルコランプ
15世半ばにメフメト2世が、İç Bedesten(イチ・ベデステン)とSandal Bedesteni(サンダル・ベデステニ)という2つの市場を建設したのが、グランド・バザールの元になっています。
- 写真：ZonOld Bazaar
これらの市場を中心として、スレイマン1世はどんどん領域を拡大していき、いまでは中東最大級といわれるバザールにまで成長しました。グランド・バザールの始まりともいえるİç Bedestenは今も健在で、金、銀、宝石などの貴金属類が販売されています。トルコらしいお土産の定番でもある、種類豊富なスパイスやドライフルーツ、紅茶の茶葉などを扱っているお店もとても多いです。
- 写真：Zon紅茶の茶葉やドライフルーツ、ナッツ類はお土産にぴったり！
異国情緒満載のトルコランプ、アラジンの世界で登場しそうな置物など、日本ではなかなかお目にかかれないような雑貨もたくさんあります！
- 写真：ZonKapalı Çarşı(グランドバザール)アラジンのランプみたい！
- グランド・バザール
- イスタンブール / 市場・朝市
- 住所：Fatih, Beyazıt Mh.地図で見る
- Web：http://www.kapalicarsi.com.tr/
ショッピング以外の楽しみ方とは・・・？
お土産探しだけでも十分に楽しむことができるグランド・バザールですが、実はところどころにHan(ハン)と呼ばれる場所が存在します。ハンは、グランド・バザール内にあるのに屋根がなく、訪れる人をまるで異空間に迷い込んでしまったかのような錯覚に陥らせてしまうスポットなのです！市場内に多数存在するハンの中でも、おすすめのハンを2つご紹介します。
Zincirli Han
バザール内には頭上に標識があります。Zincirli Han(ズィンジルリ・ハン)という大きな矢印の先に進んでみましょう。
- 写真：ZonZincirli Han(ズィンジルリ ハン)
入口を抜けると、いきなり太陽の光が心地よく降り注ぎ、中庭には活き活きとした木が植えられているオアシスのような空間に出ることができます。ここがZincirli Hanです！
- 写真：ZonZincirli Han
そもそもハンとは隊商宿のことを指します。ロの字型に中庭を囲い、1階と2階部分には小部屋がたくさんあるという構造です。かつて、異国からやってきた商人たちはこのハンに寝泊まりし、商売をして、また次の国へと旅したのです。
- 写真：Zon事務所や工房として使用されている
シルクロードの通過点であったイスタンブールのグランド・バザール内に、このようなハンがあるのはある意味当然ですが、何百年も前に異国の商人たちが利用した場所が未だに残っている、そして廃墟にならず今も利用されているというのは、見る価値アリのスポット！
- 写真：ZonZincirli Han オアシスのような空間
Zincirli Hanはピンクの壁面にいくつもの緑の扉、そして人々を癒すように中庭に茂る木が印象的なハンです。さっきまでいた市場内の喧騒が嘘のような空間に、ほっと一息つきたくなるでしょう。
- 写真：Zonトルコチャイで一休み！
ハンの入口付近にはチャイを売るおじさんがいるので、一杯淹れてもらいましょう。地元のトルコ人に紛れてひと休みするのも、旅のよい思い出になること間違いなしです。
Çuhacı Han
もうひとつのおすすめのハンはÇuhacı Han(チュハジュ・ハン)です。
- 写真：ZonÇuhacı Han(チュハジュ ハン)
このハンも中庭部分には屋根がなく、青空が広がる開放的な空間です。中庭は貴金属などを売るお店になっていて、2階から見ると黒いボコボコとした屋根が見えます。
- 写真：ZonÇuhacı Han 内部
2階部分の通路は廃墟のように静かですが、いくつもの小部屋が残されていて、今でも工房や事務所として利用されています。
- 写真：ZonÇuhacı Han 二階の通路
何年も前から続く技術を今に受け継ぎ、実際にグランド・バザールで売られている商品をひとつひとつ手作りしている職人さんが、このハンの工房で働いています。ある小部屋では、職人さんがこの写真のようなブローチを作っています。
- 写真：ZonHanの工房で実際に作られている高級なブローチ
トルコ人は気さくな方が多いので、実際に工房に入って見学させてもらえるチャンスもあります！さらにこのハンからは、ヌルオスマニエ・ジャーミィを絶妙な角度で見ることができます！
- 写真：ZonÇuhacı Hanから見える大迫力のヌルオスマニエ・ジャーミィ
バザールの喧騒から逃れて辿りついた廃墟のように静かなハンで突如現れる大迫力のモスク、まるでゲームの世界の一場面のような感覚を味わうことができます。
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おわりに
ガイドブックにはあまり紹介されていませんが、グランド・バザールやその周辺にはまだまだたくさんのハンがあります。シルクロードの通り道だったイスタンブールにだからこそ残っていて、今も姿はそのままに利用されている不思議な異空間は、一度訪れるとやみつきになり、新たなハンを探し出したくなること間違いなし！イスタンブールを訪れたら、ハンを巡って時間旅行を楽しむのはいかがでしょうか？
