年末になると発表される「今年の漢字」。これが清水寺で発表されているのをご存じの方も多いと思いますが、実はその漢字の大書を実際に間近で見ることができるんです!京都に2016年に新しくオープンした「漢字ミュージアム」について紹介します。
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漢字を楽しもう!
京都市内でも特に観光客で人が溢れている祇園エリアにある八坂神社の手前に突然、真新しい和モダン風の建物が現れます。それが2016年にできたばかりの「漢字ミュージアム」です。この漢字ミュージアムですが、「漢検」で有名な「日本漢字能力検定協会」が運営しています。
漢字ミュージアムは2階建の建物で、1階の入り口から中に入ると、右手にはゆっくり休憩ができるカフェスペース、左手にはお土産屋さんが併設されています。
奥に進み、チケットを購入してまずは1階から館内の見学をスタート!
漢字の歴史に触れる
まず、目に飛び込んでくるのが大きな「今年の漢字」。入場してすぐの場所に飾られているのですが、その大きさと文字の迫力は圧巻です。
「今年の漢字」を過ぎると、漢字の成り立ちをまとめた映像が見られるミニシアターがあります。誰にでもわかりやすい内容で、8分間にまとめられたものが流されています。(10分間隔)
漢字の成り立ちを少し理解して次に進むのが、体験型の展示と、漢字の歴史絵巻です。
体験型の展示では、チケットを購入した際にもらうパンフレットに、自分の名前を万葉漢字や古いカタカナ・ひらがなでスタンプできるようになっています。昔使われていた漢字(文字)だと、今の私たちの名前の表記と全く異なっていたりするので、自分の名前であるのに、とても不思議な文字列に見えてきます。
その他にも、パンフレットには「甲骨文字占い」や、歴史の教科書に出てきたあの「金印」を模した印鑑がスタンプできるようになっています。この金印は「漢委奴國王」という5文字が彫られており、日本の漢字文化の起源にかかわっているとされています。
楽しみながら漢字を学ぶ
小さいころから習って覚えたものを毎日、読んだり、書いたりと当たり前かのように過ごしていますが、実は漢字ができあがるまでにはさまざまな道のりがあったことが楽しく学べます。
二階には図書館と、一階よりもさらにゲーム感覚で遊んで楽しめる漢字の体験コーナーがたくさんあります。ここならお子さんとも楽しく過ごすことができますね。
タッチパネルで部首を組み合わせるゲームや、四文字熟語に関するクイズ、暮らしの中にある「漢字」を当てる、などなど体験できる内容は盛りだくさんです。
じっくりやっていると本当に一日中このミュージアムで過ごせるくらいです。
企画展示にも注目!
二階には企画展示のスペースもあります。筆者が訪れた2017年10月末には「今年の漢字(R)」展が行われており、歴代の「今年の漢字」を見ることができました。
その年に何が起こったのかと、その漢字になった由来も説明があるので、「あ~そうだったよね!」とひとつひとつ思い出しながら時代を思い返すことができます。漢字一文字でその時代を表せるって意外にすごく深いことのように感じられました。
開催期間:2017年10月11日(水)~2018年2月12日(月・祝)
最後に
最近ではスマホやパソコンなどデジタル機器に頼ってばかりで、自分の手で「辞書を引く」「漢字を書く」といったことがめっきり減っていますよね。ここにくると、自分の手を使って、漢字に「触れる」ということが大切だなぁ、と実感できました。
古都と呼ばれる京都で、お寺や神社など大切に歴史が守られている場所を見学して、さらにこの日本の漢字文化を残していくためにも、こういった形で漢字に触れれば、さらに身近に感じられるかと思います。ぜひみなさん、京都観光の際に立ち寄ってみてくださいね。
- 漢字ミュージアム
- 東山・祇園 / 博物館 / 子供が喜ぶ / 穴場観光スポット
- 住所:京都府京都市東山区祇園町南側551番地地図で見る
- 電話:075-757-8686
- Web:http://www.kanjimuseum.kyoto/