世界的に著名な料理人を輩出し、英国ガーディガン紙などによる世界の料理学校ベスト10に常時入っているBallymaloe Cookery School(バリーマルー料理学校)は、アイルランド第二の都市・コーク近郊の森の中にあります。ガーデンや農園をもつ広大な敷地には誰でも滞在できる宿泊施設があり、今回はその宿を紹介します。
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農園からレストランまで ~半日から受講可能!オーガニック食材を使用した料理レッスン
Ballymaloe Cookery Schoolは、30年の歴史をもつ料理学校で、創始者のモットー”local produce, in season, full of flavour and simply cooked”(地産・旬にこだわり、うまみたっぷり、シンプルに調理する)に基づいて教えられています。半日の集中コースから12週間のディプロマコースまで幅広いコースが提供されています。
オーソドックスなアイルランドの家庭料理やテーマ別料理法、料理学校併設のオーガニック農園でとれたハーブについて学びながら調理を学ぶハーブ専門のコースや、発酵食品に特化したコース、アフタヌーンティーのためのスイーツやセイボリーの作り方を教えてくれるアフタヌーンティーコースまで、個性的なコースがあります。
料理学校の併設宿に泊まる
バリーマルー料理学校の特徴は、料理学校へ通っていなくとも誰でも併設する宿B&Bに最低1泊から宿泊できることです。宿は由緒あるマナーハウスを改築した立派な建物で歴史を感じさせてくれます。
暖炉のあるリビングや天窓から光の差し込むメザニンやプールもあります。また、敷地内には緑の芝が美しく手入れされたゴルフ場やテニスコートもあり、宿泊者であれば無料で使用することができます。
宿の全ての部屋はガーデンに面し、常に緑の中で新鮮な空気を吸いながら過ごすことができます。客室から一歩外に出れば川や小池のまわりに草花が咲き乱れていて、よく手入れされた木々が緑のトンネルをつくり、自由に散策できる散歩道もつくられています。
客室は数種類あり、母屋とは別に離れや昔の守衛小屋を改装した塔にも宿泊することができます。2階建ての母屋2階はガーデンを見下ろし、どの部屋も光が差し込んで明るいです。
母屋の1階では、客室にある扉を出ると、共用の広大なガーデンにすぐに出ることができます。花や草の香りに誘われて気軽に出られ、段差もフェンスもないオープンなつくりのため、まるでガーデンのある家に暮らしているような気分にさせてくれます。
参考までに、宿泊料金をまとめておきます。時期や空室状況により値段が変動する可能性があるので、詳細は宿に確認してくださいね。
◆Large Twin/Double Room: 120ユーロ (140ユーロ)
◆Superior Room: 130ユーロ(150ユーロ)
注:(カッコ)内はオンシーズン(5月~9月の料金)。いずれも1名の料金です。
いずれも、朝食込み、施設(ゴルフ場、プール、テニスコート)使用料込み、税込みとなります。
素材にこだわった料理
バリーマルー料理学校の宿に泊まる最大の楽しみの一つは、なんと言っても食事です。宿を予約すると朝食付きとなっており、希望があれば宿泊客割引で夕食もつけることができます。いずれも地産地消にこだわり、敷地内のオーガニック農園で採れた食材を使用しています。因みに、宿泊客以外でもランチ、ディナー、アフタヌーンティーを味わうことができます。
料理学校のブレックファースト
朝食は、宿のレストランから香ばしいバターの香りと、焼きたてのスコーンの香りが漂ってきます。ここのスコーンが絶品!小ぶりのプレーン、レーズン入りと2種類あり、コーク郊外でとれた黄色いバターと、手作りイチゴジャムを添えていただきます。数種類のパンやグラノーラも全て丹精込めてつくられています。
こうした「コールド・ミール」のあとに、注文を聞いてから作る「ホット・ミール」が出てきます。ホット・ミールは、キッパー(ニシンの酢漬け)やシュガーレモンのクレープ、それにアイルランドのB&Bではお馴染みのフル・アイリッシュ・ブレックファースト(別名Fry-up(フライアップ)。ソーセージやブラック・ホワイトプディング、ラッシャーと呼ばれるベーコン、卵、キノコとトマトのグリル焼き)もあります。
手間暇かけたディナー
夕食は、コース料理のみの提供となります。こだわりの食材で繊細に盛り付けられた料理は、5品で75EUR(税込み)とお高めですが、せっかくの機会なので味わってみては?
料理学校のある地域は、大西洋にも近くてシーフードが新鮮な上、草原もあり羊や牛も放牧されていて、新鮮な肉や乳製品が手に入ります。グルメの街・コーク発の料理学校のレストラン、期待を裏切りません。
バリーマルー社オリジナル製品もあるガーデンショップ
敷地内に併設するショップでは、バリーマルー社のオリジナル商品やキッチン用品のほか、アイルランド国内から届いた、選りすぐりのデザイングッズや食料品が並べられています。陶器で有名な隣接したキルケニー州のニコラス・モスの食器は特に豊富な品揃え。
農園で採れたトマトでつくったレリッシュ(甘めのトマトソース)や、果実100%のジュースもかわいい瓶に入っています。
宿泊も、食事も、ガーデン散策も、ショッピングも自然の中でのアクティビティーも、一度に楽しめるBallymaloe Cookery School。アイルランドの「食」にまつわる旅は、ここに滞在するのが最適です。
- バリーマルー料理学校
- アイルランド / 体験・アクティビティ
- 住所:Shanagarry, Co. Cork, Ireland地図で見る
- 電話:+ 353 21 4646785
- Web:http://www.ballymaloecookeryschool.com/