オリーブの生産日本一の香川県、そんな香川の名産でもあるオリーブから生まれた日本酒があります。オリーブの実から採取した酵母と、酒米そして蔵元、全てが made in 香川の日本酒です。今回はお家で出来る香川のお酒旅をご紹介したいと思います。
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香川県と地元酒造の共同開発で生まれた「さぬきオリーブ酵母」から作る日本酒
香川県産業技術センター発酵食品研究所と香川県酒造組合は、オリーブから酵母を抽出する方法を共同で開発。2020年には県内の4蔵元から、この「さぬきオリーブ酵母」を使った、オリーブの日本酒が誕生しました。
「穏やかな果実の香りがある」「爽やかでトロピカル」「フルーティー」「わかいマスカット」など、評価があり、これぞ日本酒!と言うよりは、香りや酸味などが楽しめるお酒だと思います。
以下では、おすすめの銘柄を紹介しながら、専門家の評価と筆者が飲んだ感想を合わせてご紹介していきたいと思います。
フルーティーな味わい「金陵 瀬戸内オリーブ 純米吟醸」
従来の日本酒と比較して、甘酸っぱくさわやかな、トロピカルな印象です。
フルーティーなー果実香は、風光明媚な瀬戸内をイメージさせてくれます。
こちらは、2020かがわ県産品コンクール優秀賞、ワイングラスで美味しい日本酒アワード2021最高金賞を受賞しています。
かわいらしいオリーブの絵が描かれたパッケージとは裏腹に、紹介する中では一番味が濃いお酒です。フルーティーな味わいと日本酒の口に含んだ時に鼻に抜ける感じがガツンとあり、日本酒が好きな方におすすめだと思います。
トロピカルで爽やかな味は、ステーキなどの肉料理におすすめだそうです。
- 価格 1,650円(720㎖)
- 原材料 香川県産さぬきよいまい
- 精米歩合 58%
- アルコール度数 15度
金陵について
西野金陵は、こんぴらさんの御神酒を造っている蔵元で、江戸時代の始め、元和二年(1616年)鶴羽屋という酒造家から始まり、今にいたります。こんぴらさん参道には「金陵の郷」として主に江戸時代の酒造りの資料館や、ミュージアムショップがあり、こんぴら参りと合わせて酒造りを見学する事ができます。
オンラインショップも充実していますので、沢山の種類の日本酒から選ぶ事ができます。
- 金陵の郷
- 琴平町(仲多度郡) / 博物館
- 住所:香川県仲多度郡琴平町623地図で見る
- 電話:0877-73-4133(フリーダイヤル(0120-64-1336))
- Web:https://www.nishino-kinryo.co.jp/museum/
さっぱりとした口当たり「綾菊 さぬきオリーブ純米酒」
青いフレッシュな果実の香り、パッションフルーツやライチなどのトロピカルフルーツをイメージさせるキリッとした酸と、すっきりとした味わいが特徴です。
3本の中で一番さっぱりとした飲み口のお酒。フルーティーで酸味があり、キレのあるお酒だと思います。
あっさりした飲み口なので、カルパッチョやマリネなど魚を使った料理に合うそうです。
- 価格 1,430円(720㎖)
- 材料 香川県産オオセト
- 精米歩合 60%
- アルコール度数 15度
綾菊について
1720年から続く蔵元「綾菊」は、創業当時から香川県産の酒米オオセトを基本にお酒造りをされています。
蔵は香川県の登録有形文化財に指定されており、歴史ある蔵と最新の工場の見学ができるそうです。(見学は要予約)
- 綾菊酒造
- 綾川町(綾歌郡) / 酒蔵 / 酒蔵見学 / 日本酒
- 住所:香川県綾歌郡綾川町山田下3393-1地図で見る
- 電話:087-878-2222
- Web:https://www.ayakiku.com/
甘口で飲みやすい「Setouchi Kawaturu 純米吟醸 さぬきオリーブ酵母仕込み」
ぶどうを思わせる果実様の上品な香り、やわらかな口当たりと抑揚のある旨味。
みずみずしくフレッシュで軽快な酸とキレ味が特徴。
甘口で飲みやすいこちらのお酒は、上記の2本のちょうど間の味と香りだと感じました。爽やかな飲み口なので、女性向きのお酒です。
ペペロンチーノなど、オリーブオイルを使った料理によく合うそうです。
- 価格 1,716円(720㎖)
- 原材料 香川県産オオセト
- 精米歩合 55%
- アルコール度数 14度
川鶴について
1891年創業、香川県西部の観音寺市でお酒造りをされています。2019年四国清酒鑑評会では、燗酒の部で優等賞を受賞されています。
- 川鶴酒造
- 観音寺市 / 酒蔵
- 住所:香川県観音寺市本大町836地図で見る
- 電話:0875-25-0001
- Web:https://kawatsuru.com/
この記事を書いたトラベルライターから一言
筆者は普段日本酒は飲まないのですが、オール香川の新しいオリーブ酵母から作られたお酒が出来たと聞いて、ついつい購入してしまいました。どのお酒もオリーブ酵母の独特の風味があり特徴のあるお酒になっていて、全体的に女性向きの日本酒だと思います。
今回ご紹介した3種類の他に、小豆島酒造さんから発売されている「小豆島にオリーブの実のなるころ…」がありますので、こちらも楽しんでいただければと思います。
「さぬきオリーブ酵母」は、2020年に開発された新しい酵母。これから益々美味いお酒になっていくのではないでしょうか。これからの進化を楽しみにしています。(粒あんこ)