鹿児島市から南に突き出た「薩摩半島」は、西岸が錦江湾、東岸・南岸が東シナ海に面した、鹿児島県でも人気の観光エリアです。今回は薩摩半島の中でも特に人気のエリア、歴史を感じる街「知覧」と、温泉で有名な「指宿」の定番観光スポットを紹介します。
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歴史の街「知覧」
知覧武家屋敷庭園群
江戸時代、島津家の分家である佐多氏が地頭として統治していた知覧。知覧に現存する武家屋敷は、今から260年程前に建造されたと言われています。
観光エリアとしてはコンパクトにまとまっており、「武家小道」に面して家屋が集中しています。武家屋敷通りでは、特に庭園が有名で、通りの両側に並ぶ美しい緑の生垣に情緒を感じます。
美しく手入れされた庭園は、国の名勝に指定されており、7つの庭園が一般公開されています。また、知覧は江戸時代には琉球貿易の拠点でもあった事から、武家屋敷からも琉球の雰囲気を感じる取る事ができます。
知覧特攻平和会館
太平洋戦争末期の昭和20年、本土最南端の特攻基地があった知覧。この地から、多くの若者が特攻隊員として沖縄に向けて飛び立って行きました。
平和会館では、特攻隊員の遺品や遺影、隊員の残した手紙、当時の関係資料や、戦闘機などが展示されており、戦争の悲惨さを再認識するとともに、当時の隊員の思いに胸を締め付けられます。平和のすばらしさや、命の尊さを改めて考える機会になるでしょう。
知覧特攻平和会館へと続く「知覧平和祈念通り」の道の両側には、知覧から沖縄特攻に飛び立っていき散華された1,036名分の石灯籠が立ち並んでいます。毎年5月3日には慰霊祭が開催され、多くの参拝者の方が訪れる場所です。
- 知覧特攻平和会館
- 鹿児島 / 博物館 / 雨の日観光 / 観光名所 / 歴史博物館
- 住所:鹿児島県南九州市知覧町郡17881番地地図で見る
- 電話:0993-83-2525
- Web:http://www.chiran-tokkou.jp/
温泉の街「指宿」
指宿温泉
南九州最大の温泉地として名高い指宿温泉。温泉街の中心にある、砂むし会館「砂楽(さらく)」では、世界で唯一の天然砂むし温泉を立ち寄りで満喫する事ができます。
海岸に自噴する豊富な温泉を利用した砂むし温泉では、砂から伝わる温かさと、潮騒のBGMが体と心を癒してくれる素敵な時間を過ごせます。
砂むし温泉の利用時間は決められていますので、事前に調べて行くといいでしょう。
受付で借りた浴衣に着替え砂浜に行くと、係の人が場所を案内してくれます。指定された場所に仰向けで横になると、係の人が砂をかけてくれますので、初めての人でも安心して砂むし温泉を楽しめます。薩摩半島に訪れた際には、是非とも抑えておきたいスポットです。
- 指宿温泉
- 鹿児島 / 町・ストリート / 温泉地
- 住所:鹿児島県指宿市湯の浜地図で見る
- 電話:0993-22-2111(指宿市役所観光課)
- Web:https://www.ibusuki.or.jp/spa/
- 砂むし会館 砂楽
- 鹿児島 / 日帰り温泉 / ツーリング
- 住所:鹿児島県指宿市湯の浜5丁目25番18号地図で見る
- 電話:0993-23-3900
- Web:http://sa-raku.sakura.ne.jp/
知林ヶ島
錦江湾に浮かぶ周囲3km、標高90mの小さな無人島です。干潮時には約800mの砂浜が現れ、歩いて島へ渡ることができます。
知林ヶ島の近くには、幕末の動乱期に徳川家において大きな存在・役割を果たす事となる「篤姫」が幼少期を過ごした、今和泉島津家の別邸などもあります。知林ヶ島とその周辺は、2008年の大河ドラマ『篤姫』のロケ地としても有名です。
池田湖
指宿駅から車で約10分の場所にある、九州最大のカルデラ湖です。周囲15km・水深233mの巨大な湖には、胴回りが50cmにもなる「オオウナギ」が生息しており、天然記念物に指定されています。また、幻の珍獣「イッシー」伝説が噂されている湖です。
湖から南に1km南にある「枚聞神社」は、「薩摩の一宮」とも言われ、本殿は県の重要文化財にも指定されています。薩摩の名峰「開聞岳」も一望でき、池田湖に訪れた際には一足伸ばして参拝しておきたいお社です。
- 枚聞神社
- 鹿児島 / 縁結びスポット / 神社 / パワースポット / 桜の名所
- 住所:鹿児島県指宿市 開聞十町1366地図で見る
- 電話:0993-32-2007
- Web:http://www.kagojinjacho.or.jp/search/nansatsu/ibus...
開聞岳
東シナ海に突き出す形でそびえ立つ開聞岳は、「日本百名山」の一つに数えられています。標高は924m、きれいな円形を成しており、薩摩富士の愛称でも親しまれています。
裾野に広がる「かいもん山麓ふれあい公園」は、パターゴルフやキャンプ、そば打ち体験など様々なアトラクションを楽しめるレジャー施設で、開聞岳登山の入口ともなっています。
長崎鼻
薩摩半島の最南端に位置する岬です。岬には遊歩道が整備されており、東シナ海や開聞岳が一望できる展望台や、岬の先端に立つ白亜の灯台、今も地元に伝わる「浦島太郎伝説」にちなみ、乙姫を祭った「竜宮神社」などを観て回ることができます。岬から眺める海越しの開聞岳はまさに絶景です。