奈良
奈良観光
世界遺産が日本一多く、鹿のゆるキャラが人気

一生に一度は会っておきたい!【奈良】東大寺の大仏様に会いに行く

取材・写真・文:

香川在住
訪問エリア:21都道府県

2018年9月1日更新

1,981view

お気に入り

「奈良の大仏さま」で親しまれている東大寺の大仏、その大きさは高さ15m、横12mあり日本最大!そして、その大仏さまを安置している大仏殿はさらに大きく大迫力。とにかく奈良の大仏さまは、どこをとってもビッグスケールなのです!かわいい鹿と一緒に、奈良の大仏さまに会いに行きましょう!

この記事の目次表示

東大寺の歴史

疫病や災害を鎮めるために

  • 鏡池と大仏殿

東大寺の正式名称は、「金光明四天王護国之寺(きんこうみょうしてんのうごこくのてら)」と言い、奈良時代に聖武天皇が疫病や災害を鎮めるために建てられました。仏教の根本経典といわれる『華厳経(けごんきょう)』の教えを中心に、人々が思いやりの心で繋がるようにと願いを込めて建てられたものです。

幾度となく修復を繰り返した

  • 写真:粒あんこ中門

平安時代や戦国時代には何度も戦乱に巻き込まれ、被災しました。平安時代の大地震では大仏さまの頭が落下したり、暴風雨で倒壊し100年ほど雨ざらしになった事も・・・。そのたびに多くの人々の寄進を受けて修復されてきた東大寺、当時の人々が大仏様にかけた願いや祈りはそれだけ切実であり、そして何より、人々に愛されていたのだと思います。

現在の大仏殿は1709年に再建されたもので、明治時代の大修理では大屋根を支えるため鉄骨が組み込まれたそうです。

一生に一度は会っておきたい奈良の大仏さま

大仏さまのプロフィール

  • 廬舎那仏座像(るしゃなぶつざぞう)
  • 本名:廬舎那仏座像(るしゃなぶつざぞう)
  • 通称:奈良の大仏さま
  • 生年月日:天平勝宝4年(752年)4月開眼
  • 身長:14.98m(座高)
  • ヘアスタイル:螺髪(らほつ)渦巻いた髪で知恵の象徴
  • 目の横幅:1m
  • 素材:金剛造

国中を巻き込んだ一大プロジェクト

  • 写真:粒あんこ沢山の人によって造られた

745年に製作が始まり、752年に完成した大仏さま。約6年の間に延べ260万人の方が製作に携わりました。なんとこの人数は当時の日本人の約4割にあたるそう!どこをとってもスケールが大きいですね!

どうしてこんなに大きく造ったのか?

  • 写真:粒あんこ大きさは宇宙を表現している

聖武天皇が在位中、国家鎮護のための国分寺を全国各地に造らせました。その60以上ある国分寺の中心となる本尊として、東大寺の大仏が造られました。

『華厳経(けごんきょう)』の中では、お釈迦様の身長を10倍することによって、無限大の宇宙を表現すると説かれています。その教えに則って造られた東大寺の大仏さまは、壮大な宇宙そのものを表しているのです。だから、こんなに大きいんですね!

大仏さまのボディの秘密

  • 写真:粒あんこ各パーツにはそれぞれ意味が

完成した当時、頭部は群青色、体は金色に塗られていたそう。損傷しては修復が繰り返されてきましたが、再び金色に塗られることはなかったそうです。大仏さまの本名にある「廬舎那(るしゃな)」とは、光輝くという意味だそうですよ。

眉間にあるのは白毫(びゃくごう)と呼ばれるもので、産毛の一種。この白毫は、世界の隅々に慈悲の光を届けるためのものだそうです。頭部は江戸時代に造られたもので、体より艶やかな所も見逃せないポイントです。

上げた右手は施無畏印(せむいいん)と言って、相手に畏(おそ)れる事はないと伝える印相。膝の上にある左手は与願印(よがんいん)と言って、願いを叶えてくれる印相をとっています。

大仏さまは無表情なのですが、なぜか優しく世界を見ていて下さる感じがしますね。

大迫力の大仏殿

  • 写真:粒あんこ大仏殿

大きな大きな大仏さまを安置するこの大仏殿もまた、大迫力の大きさに圧倒されます。現存する木造建築では世界最大級!創建当時はこれよりもさらに大きく、現在は創建当時の正面幅が約3分の2のサイズになってしまったそうです。いったい奈良時代の技術はどれだけ優れていたのでしょうね!

鍛え抜かれた肉体美!金剛力士立像(こんごうりきしりゅうぞう)

その他、東大寺で会える有名な金剛力士立像を紹介します。

  • 写真:粒あんこ南大門

参道にそびえる高さ25mもある大きな南大門。ここに金剛力士立像が安置されています。

  • 金剛力士立像 阿形像
  • 金剛力士立像 吽形像

口が開いているのが阿形像(あぎょうぞう)、閉じているのが吽形像(うんぎょうぞう)。高さは約8.4mもある大作で、仏師集団によって、わずか69日で造られたそうです。

この肉体美!バキバキと言う言葉がぴったりなのではないでしょうか。ぜひ、こちらの金剛力士立像も合わせて見学して下さいね。

おわりに

  • 写真:粒あんこ中門と鹿

奈良の大仏さまはいかがでしたでしょうか。筆者は大きいと想像はしていましたが、大仏殿を目の前にした時には、そのスケールの大きさに圧倒されてしまいました。

大仏さまは大きくどっしりとした中にも、繊細さと世界を見守るような優しい雰囲気があり、遥か遠い昔から愛されていた理由が分かります。ぜひ、一生に一度は会っていただきたい仏像です。

そして、紹介した、大仏さま・大仏殿・南大門・金剛力士立像は全て国宝ですよ!

[拝観料・入堂料] 
大仏殿・法華堂・戒壇堂、東大寺ミュージアム、それぞれ大人600円
大仏殿・東大寺ミュージアム共通券 大人1,000円
東大寺
奈良 / 寺 / 世界遺産
住所:奈良県奈良市雑司町406-1地図で見る
電話:0742-22-5511
Web:http://www.todaiji.or.jp/

奈良の旅行予約はこちら


奈良のパッケージツアー(新幹線・飛行機付宿泊プラン)を探す

奈良のホテルを探す

奈良の航空券を探す

(関西空港)

(伊丹空港)

奈良の現地アクティビティを探す

奈良のレンタカーを探す

奈良の高速バスを探す

この記事で紹介されたスポットの地図

関連するキーワード

※記事内容については、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

あなたにオススメの記事

同じテーマの記事


悪いことが続くときはお祓いへ!関西のおすすめ厄払い神社・お寺10選

勝運(商運)を招くパワースポットとして人気の「難波八阪神社」や、女人厄除けの神社「市比賣神社」、日本最古の厄除け寺「松尾寺」など、厄払いにご利益がある、関西のお...


諸説あり!「日本三大稲荷」に数えられる有名稲荷を一挙紹介

日本三大稲荷といえば総本宮の伏見稲荷大社は必ずその1つに挙げられますが、残り2社は諸説あり、比較的知られた説の中だけでもなんと計13もの神社が候補に挙がっていま...

【2023年版】全国の人気神社・お寺TOP52!旅行好きが訪れた寺社ランキング

2023年の1年間にトリップノートのトラベラー会員が登録した「行ったスポット」のデータを元に、トラベラーのみなさんが実際に訪れた国内の寺社ランキング【2023年...

関西で人気の神社・お寺TOP22!旅行好きが行っている寺社ランキング

清水寺や金閣寺、伏見稲荷大社などをはじめとする関西の神社・お寺を、トリップノートの8万3千人のトラベラー会員(2022年11月時点)が実際に行っている順に、人気...

初詣におすすめ!【全国47都道府県別】初詣の人出トップ寺社一覧

全国47都道府県ごとに、もっとも初詣客の多い寺社を一挙にご紹介!新しい年を迎えて初めての参拝は、たくさんの人が新年の開運祈願に訪れる、人気の寺社へ初詣に出かけて...

この記事を書いたトラベルライター

温泉大好き!神社仏閣、史跡巡りが大好き!
温泉と神社仏閣巡りが大好きです。
各地(主に西日本)へ車で出かけ、温泉やその土地の史跡、歴史を見て巡っています。
温泉旅館で、美しい庭を愛で、美味しい料理をいただき、そして、まったりと温泉に浸かる・・・まさに至福の時間。
たくさんの所へ出かけ、その土地の歴史を感じていきたいと思います。
https://tabitabiand.com/

絶景!天空の鳥居【香川】高屋神社までハイキング!

高屋神社は瀬戸内海に面した、香川県観音寺市にあります。天空の鳥居から見る景色が絶景すぎる!と、人気スポットに。本宮まで車で行けますが、今回はハイキング気分で天空...


初心者でもリフトで楽らく登山♪徳島の剣山で絶景天空散歩

徳島県の中央に位置し、四国で2番目に高い名峰「剣山(つるぎざん)」。中腹まではロープウェイで登る事が出来るため、初心者の方でも挑戦しやすい山です。そしてがんばっ...


【兵庫】日本の神々の聖地おのころ島神社は縁結びのパワースポット!

兵庫県淡路島にある「おのころ島神社」。このおのころ島神社は、淡路島でも屈指の縁結びパワースポットとして有名な神社で、「お守りを買って持っていると願いが叶う」と言...

悪縁を切って良縁を引き寄せる「両参り」岡山のパワースポット最上稲荷

岡山県岡山市にある最上稲荷。正式名称は「最上稲荷山妙教寺」と言われ、神様と仏様が両方祀られている珍しいお寺です。敷地は広く、多くの見どころがありますが、中でも「...

渡るだけではもったいない!瀬戸大橋を見上げる 香川・与島パーキングエリア

瀬戸大橋のほぼ中央に位置し、四国への玄関口である与島パーキングエリア。瀬戸大橋を間近に見る事ができ、展望台からは瀬戸内海の美しい景色を眺められます。橋をただ渡る...

トラベルライターインタビュー Vol.3 Emmyさん

【トラベルライターインタビューVol.3】一人旅を応援する記事を多数執筆!Emmyさんならではの人気記事執筆のコツやその原動力に迫ります