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意外にカジュアル? サンフランシスコ屈指の高級レストラン「Gary Danko」

取材・写真・文:

アメリカ在住

2016年11月29日更新

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写真:くー

「サンフランシスコで人気の高級レストランと言えば?」と聞かれ、多くの市民が挙げるのがフィッシャーマンズワーフにある「Gary Danko(ゲリー・ダンコ)」。1999年のオープン以来、極上のディナーとワイン、そして質の高いサービスで不動の地位を築き、ミシュランガイドでも毎年一つ星を獲得している有名店です。そんな「いつか行けたらいいなぁ」と思うような、サンフランシスコ市民憧れのお店をご紹介します。

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Gary Dankoとは?

  • 写真:くー観光地の一角ながら静かな佇まいのGary Danko

サンフランシスコのリッツカールトン・ホテルやカリフォルニアワインの産地、ナパにあるベリンジャーヴィンヤーズのレストランで料理長を務めたゲリー・ダンコ氏が1999年にオープンさせたレストラン。

「フランス料理の伝統を取り入れたアメリカ料理」を組み立て、自由なディナーコースで提供しています。

結婚記念日や誕生日などのお祝いで訪れる人が多く「予約がなかなか取れない」と言われていますが、今回は2週間前に電話で問い合わせたところ、運良く希望どおりのテーブルが取れました。

ちなみに予約の受付は2カ月前から。オンラインの予約より電話が優先されるので、日が近づいているのなら迷わず電話をしましょう。

憧れのレストランにいざ入店!!

  • 写真:くー中に入るとゴージャスな雰囲気

場所はフィッシャーマンズワーフの観光名所ギラデリスクエアから1ブロック。ケーブルカーが真横を走るものの、どこかひっそりとした一角で看板もあまり目立ちません。

しかし一歩中に入ると、そこは別世界。狭いながらもきらびやかで優雅な世界が広がり、フレンドリーな笑顔で迎えられます。

好みで組み立てられるコースメニュー

  • 写真:くー料理のメニューは見開き2ページのみ

初めて体験する高級レストランでのディナーコース。「メニューが読めなかったらどうしよう」という方も大丈夫。担当のウェイターさんが分かりやすく説明してくれます。

右のページは「前菜」「シーフード料理」「肉料理」「デザート」のカテゴリー別にすべてのメニューが載っていて、この中から好きなものを3品から5品選んでコースを組み立てる仕組みになっています。

面白いのは同じカテゴリーから複数のメニューを選べるところ。前菜から5品選んでも肉料理を5品でも同じ値段なんです。

左のページはお店の代表的な料理をコースにした、いわゆる「おまかせ」ディナー。5コースの中の何品かを他のものと差し替えるのも自由。あくまでも参考までに、というスタンスがうれしいメニューです。

見開き2ページのメニューとは対象的に目を通すのも一苦労なのがワインリスト。90ページにわたる膨大なコレクションでワイン通なら選ぶのも楽しそうですが、値段設定はやや高め。それぞれの料理に合わせた一杯を選んでもらうワインペアリングもあります。

肉類はボリューム満点 シーフードは控えめ

  • 写真:くーメインロブスターのロースト

前菜、シーフード、肉類、デザートから1品ずつ選んでディナーがスタート。まずはアミューズというお通しのようなもの出てきます。

前菜のリゾットの濃厚な風味に驚き、シーフードは友人が注文したホタテの絶妙な焼き具合に軍配が上がり、王道のビーフステーキは肉本来の味が楽しめる満足の一品でした。

  • 写真:くー付け合わせのニョッキが絶品だったビーフステーキ

総合的な料理の感想としては、前菜は味が濃いめ、シーフードは量が控え気味で、肉料理でお腹を満たす流れになっているように感じました。サービスは申し分なく、ウェイターさんが4人同時に現れてそれぞれの耳元で料理の説明をしながらサーブしてくれるのが新鮮です。

最後はデザートのオンパレード

  • 写真:くー人気デザートのスフレはボリューム満点

デザートもなかなかの量でびっくり。着席の際に「何かのお祝いですか?」と聞かれ、誕生日ですと伝えていたので、お店からチョコレートムースのサービスもあり、テーブルの上は甘いものでいっぱいになってしまいました。

  • 写真:くーコースの最後はかわいらしいプチフルーフ

さらに小さな焼き菓子(プチフルール)を載せたお皿も出てきて、これはさすがに食べ切れずお持ち帰りに。

次の予約の時間が迫っているようで、まだ食べかけのデザートを下げられそうになったのが、この日の唯一のマイナスポイントでした。もっと遅い時間のテーブルを予約した方がゆっくりとディナーを楽しめるかもしれません。

Gary Dankoお勧めの攻略法

「高級レストラン」という認識が強かったので緊張しましたが、電話で予約を取るところから食事を終えて店を出るまで、お店側の対応はとてもフレンドリーで予想外にカジュアルなディナーになりました。

200ドルを超えるおまかせディナーが珍しくないサンフランシスコでは、4コースで101ドル(ドリンク、税、チップ別)はかなりリーズナブル。記念日に利用する常連客が多いのもうなづけます。

料理を選ぶ際のアドバイスとしては、前菜にさっぱり風味のものを選び、シーフードはホタテ、肉料理はニョッキが添えられているものを、そして今回は遠慮してしまった選りすぐりのチーズに挑戦して、デザートは2人で1品がお勧めの組み合わせです。

フィッシャーマンズワーフという観光客にとって便利な場所にあるので、旅行の記念に訪れるのもおすすめです。堅苦しくなく、一言断っておけば写真も自由に撮れる雰囲気。

サンフランシスコの「旬」のレストランとは言えませんが、ほのかに漂う「老舗感」が旅の思い出に彩りを加えてくれるはずです。

ゲーリー・ダンコ
サンフランシスコ / 洋食・西洋料理
住所:800 North Point Street, San Francisco, CA地図で見る
電話:415-749-2060
Web:http://garydanko.com/

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この記事を書いたトラベルライター

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大学留学で渡米し、サンフランシスコに流れ着きました。寛容でリベラルで肩の力が抜けたところがツボにはまり、格差社会が叫ばれ家賃高騰が続く今も離れられずにいます。できるだけお金をかけずに楽しいことを探すのが趣味。定番の観光スポットだけでなく、サンフランシスコの現在形が体感できる情報をお届けしたいと思っています。
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