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ディズニー映画『ポカホンタス』が生まれた場所【ジェームズタウン植民地】(アメリカ・バージニア)

取材・写真・文:

兵庫在住
訪問エリア:18ヶ国

2019年1月26日更新

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映画『ポカホンタス』のヒロインは実在するアメリカ先住民。その彼女が生まれ育ち、この映画が生まれたのが、今は【ジェームズタウン】と呼ばれている場所です。バージニア州にあり、アメリカ大陸初の植民地としても有名。そんな歴史的な街にある歴史博物館【ジェームズタウン植民地 Jamestown Settlement】をご紹介します。そこらにある博物館とはちょっと違いますヨ!

この記事の目次表示

初の植民地!【ジェームズタウン Jamestown】

コロンブスがアメリカ大陸を発見して以来、ヨーロッパ各国から、こぞって新大陸を我が物にしようと植民団が航海しましたが、入植はそう簡単には行きません。先住民との戦い、飢餓、疫病など多くの困難があり、全滅、もしくは生き残った者は瀕死の状態で自国へ帰って行く…

そんなことを繰り返していた中で、初めて植民地の建設に成功したのが、イギリスによる【ジェームズタウン Jamestown】です。

というのも、イギリスから送り込まれた入植団に対して、先住民は攻撃をせず、和平を望んだから。白人たちの一番の問題は「食べ物」でした。船に積んである食料には限りがある、だから先住民は食糧を援助することで、両者に友好関係が築かれていったそう。

ディズニー映画『ポカホンタス』

プリンセス系のディズニー映画になった『ポカホンタス』は、その当時、ここに生きた人物を題材にしています。ディズニー映画は空想の話がほとんどなのに、ノンフィクションというのは珍しいですよね。(多少脚色はあると思いますが)

王子様役の「ジョン・スミス」も実在の人物で、初めて【ジェームズタウン】となる地へ出航した開拓指導者です。

映画『ポカホンタス』のストーリー「ジョン・スミスが先住民に捕まり酋長に処刑されそうになった時に、酋長の娘、ポカホンタスが身を投げ出して救った」という話も、ジョン・スミス自身が残した記録です。

そんな入植初期の【ジェームズタウン】の様子を遺している歴史博物館が【ジェームズタウン植民地 Jamestown Settlement】。どんな博物館なのかご紹介します。

実演&体験型の歴史博物館【ジェームズタウン植民地 Jamestown Settlement】

現在の【ジェームズタウン】は街は無く、博物館のあるエリアとなっています。しかも、とても広い!というのも、屋内の博物館ではなく、野外型の博物館だからです。

この博物館の特徴は、スタッフがみんな当時の服装、それぞれの役割を持って、実演していること!また、そんな実演者を見るだけではなく、当時の生活を一緒に体験するワークショップもたくさんあります。

まずはカスタマーセンターで入場チケットを購入しましょう。1日だけの一番シンプルなチケットは $17.5(約2,300円)です。ただし、時期によって価格が変動するようですし、ほかにも様々なチケットがあるので、ホームページをご参照ください。

ジェームズタウン建設のために出航した3隻の船【Jamestown Settlement Ships】

ジョン・スミスが初めて植民地開拓に向かったときの船は3隻。「スーザンコンスタント(Susan Constant)」「ゴッドスピード(Godspeed)」「ディスカバリー(Discovery)」はアメリカの歴史の中ではとても有名な船で、ここには復元されたものがあります。中を見学することもOK!

イギリスから大西洋を渡っての大航海、さぞかし大きな船だろうと想像していたら、なんとも小さい船ではないですか!しかも、この3隻に 105人 も乗って来たというから驚きです。1日や2日で航海できる距離ではありません…すし詰め状態で何ヶ月も海を渡ってきたのですね。

先住民「ポウハタン族」の暮らしが伺える村【Powhatan Indian Village】

アメリカ先住民は様々な民族がいますが、ジェームズタウン建設地に住んでいたのは「ポウハタン族」。当時の彼ら家、農作物、儀式の広場などが屋外に再現されてあり、人は全て本物の人間。マネキンなどではなく、みんなが演じているんです。

入植者たちの生活が伺える砦【James Fort】

入植者たちの砦も、同じように17世紀の服装をした人たちが、17世紀の道具の使い方を実演してくれます。

中でも一番の見どころは「火縄銃」!“ズドォォォォン!!” というすごい迫力を、すぐ目の前で見ることができます。少し離れている私たち観光客ですら、発砲直後は耳がボワーンとするので、発砲している人にとっては、相当な音なのでしょうね。

屋内ミュージアム【Film and Galleries at Jamestown】

屋外の演出&体験型展示のほかにも、チケット売り場の建物には屋内ミュージアムがあります。屋内ミュージアムは写真撮影が禁止なので、写真でご紹介できないのが残念ですが、当時の先住民が使っていた本物の道具や彫刻、植民団が使っていたものや肖像画などが展示されています。

また、約30分のシアターも。シアターでは、ジョン・スミスが属した植民地開拓が目的の「ヴァージニア会社」のこと、入植者と先住民とのやりとり、アフリカから黒人奴隷を連れて来たことなどを知ることができます。

今回は、見応えのある順にご紹介しましたが、もっと予習をしたい方は、チケットを購入したら一番最初にこのシアターを観るのが良いかもしれません。

The 雑学!「ジェームズ」「ヴァージニア」の名前の由来は?

こういう開拓地の名前は、たいてい王族や貴族の名前がつけられるものですよね。【ジェームズタウン】「ジェームズ」も、当時のイギリスの王が「ジェームズ1世」だからです。

では「ヴァージニア」はどこから来たかというと、「ヴァージン(処女)」から。というのも、イギリスで初めて「新大陸に植民地を建設しましょう!」と言い出した王が「エリザベス1世」なのです。彼女が生涯ヴァージンを貫き通した女王というのはとても有名です。

最後に・・・

映画『ポカホンタス』はじめ、ポカホンタスにまつわる話はとても美化されていますが、先住民と入植者の現実はもっと悲惨なものだったと思います。

ポカホンタスも、ジョン・スミスが帰国した後は人質に取られました。そんな現実も、ここ【ジェームズタウン植民地 Jamestown Settlement】で知ることができます。

とはいえ、展示だけの博物館ではなく、実演ありの観て触って楽しめる博物館なので、予備知識がなくても、お子様と一緒でも充実した1日が過ごせると思います!ワシントンD.C.から車で3時間ほどなので、少し足を伸ばして、こんな歴史に触れる体験をぜひ♪

ジェームズタウン植民地
アメリカ / 博物館・美術館
住所:2110 Jamestown Road, Route 31 S., Williamsburg, 23185地図で見る
Web:https://www.historyisfun.org

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この記事を書いたトラベルライター

じっとしているのは耐えられない旅行好き&飲兵衛です
日本在住ですがアメリカで生活したこともあり、その時にすっかりアメリカ大陸の自然に魅了されました。それ以来、帰国しても日本の自然の素晴らしい場所をあちこち旅行するのが好きです。1児の母でもありますので、“子連れで行くとどんな旅になる?!”という視点も織り交ぜていろんな場所をご紹介できればと思っています。
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