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自然豊かな光景の敷地内を自由散策♪
【モンティチェロ】の見所は邸宅の敷地だけではありません。ツアーが終わった後、もしくはツアーの順番を待つ間に、広大な敷地内の散策が楽しめます。
なにせ、トーマス・ジェファーソンという偉人の邸宅ですから、敷地はとにかく広い!その広い中での見所は主に2つです。
- 1. トーマス・ジェファーソンのお墓
- 2. かつてプランテーションだった畑
1. トーマス・ジェファーソンのお墓
立派な柵があり、これ以上中には入ることができませんが、ジェファーソンはここに眠っています。
中には墓碑銘が刻まれているオベリスクが建っており、この文言もジェファーソンが自ら書いたんだそう。
AUTHOR OF THE DECLARATION OF AMERICAN INDEPENDENCE
OF THE STATUTE OF VIRGINIA FOR RELIGIOUS FREEDOM
AND FATHER OF THE UNIVERSITY OF VIRGINIA
トーマス・ジェファーソンはここに眠る
アメリカ独立宣言の作者であり
ヴァージニアの自由を求めた法の作者
そしてヴァージニア大学の父
彼はヴァージニア大学の創設者であり、敷地内の設計も自ら行ったそうです。
それにしても、初代大統領の副大統領を務めたこと、第3代大統領だったこと、ヴァージニア州知事だったことなど、政治家としての記載がないのは、彼なりのこだわりだったのでしょうか。
2. かつてプランテーションだった畑
小高い丘の一番上に邸宅があり、その周辺には畑が広がっています。当時ここはプランテーションでした。
今では、とてもたくさんの野菜が育てられている畑になっています。
畑…というより “家庭菜園” に近いような感じでしょうか。本当にのどかな雰囲気です。
また、ジェファーソンは醸造家でもあったので、ワインの葡萄畑が広がっています。
「奴隷」という扱いではなかったのではないか?
“プランテーション”というと、「先住民や黒人奴隷をこき使った農業」という、あまり良くないイメージが湧きますが、ジェファーソンの人柄をここで知るにつれ、そんなダークなイメージが変わるかもしれません。
というのも、ここで働く人たちは、衣食住は満たされ安心した生活ができ、中にはジェファーソンから教育を受けた人もいるんだそう。そんな人たちが住んでいた建物は、今はもう無くなっていますが「マルベリー・ロウ Mulberry Row」と呼ばれていたんだそう。
またジェファーソンは、妻マーサが33歳という若さで亡くなった後は、奴隷であった「サリー・ヘミングス」を愛したこと(マーサとは異母姉妹だとか?!)でも有名です。でも妻の死の床で「再婚は絶対にしない」と約束をしたため、生涯、サリー・ヘミングスとも結婚をしなかった、と言われています。
最後に・・・「全ての人間は平等に造られている」
ジェファーソンが起草した独立宣言の中には「全ての人間は平等に造られている」と書かれていたにも関わらず、プランテーションで多くの奴隷を所有していました。
一見すると「矛盾」とも思えますが、実際のところどうだったのでしょう。
「奴隷」というと聞こえは悪いですが、ジェファーソンにとっては、農園で働いてくれる人たちみんなが “家族” のようなものだったのではないのかな…?
と、とても穏やかで素敵な庭や畑が広がるモンティチェロを散策していると、そんな風にも思えてくるかもしれません。
- モンティチェロ
- アメリカ / 建造物
- 住所:931 Thomas Jefferson Parkway Charlottesville, VA 22902地図で見る
- Web:https://home.monticello.org