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スミソニアンで最古!国立自然史博物館【ワシントンDC】

取材・写真・文:

兵庫在住
訪問エリア:18ヶ国

2019年11月6日更新

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出典:tripnote.jp

ワシントンDCの観光名所「スミソニアン博物館」の中で一番古いのは【National Museum of Natural History 国立自然史博物館】。コレクション数の数もスミソニアンの中でダントツNo.1! しかも入場料は無料!そんな国立自然史博物館を、見るべきポイントも併せてご紹介いたします。

この記事の目次表示

ワシントンDCの【スミソニアン】とは?

ワシントンDC観光といえば The Mall(モール)。その中心にある Washington Monument(ワシントン記念塔)の西には Lincoln Memorial(リンカーン記念堂)など様々なモニュメントがあり、東には Capitol Hill(国会議事堂)まで続く広場があります。

上の写真は、ワシントン記念塔の展望台から、東を見た光景なのですが、広場の両脇に大きな建物が並んでいるのが分かるでしょうか?これら全てが今回紹介する「Smithonian スミソニアン」なんです。ご覧の通り、スミソニアン は1つの博物館のことではなく、スミソニアン協会が運営する 15(2019年現在)の博物館、美術館、動物園の総称です。

では、「Smithsonian スミソニアン」とはどういう意味なのでしょう?

謎が多い!イギリスの貴族&科学者「James Smithson ジェームズ・スミソン」

スミソニアン協会の発端は、イギリスの科学者「James Smithson ジェームズ・スミソン」の遺言に始まります。

ジェームズ・スミソンはイギリスの由緒ある 貴族 の血を引き、鉱物学の分野で多大な功績を残した 科学者 でもあります。菱亜鉛鉱(ZnCO3)の英名は、発見者であるスミソンにちなみ、 smithsonite スミソナイト と名付けられています。

貴族かつ優秀な功績を残したスミソンは、その財産も多額。でも生涯独身を貫いたので「私の死後、甥が子供のないまま亡くなったら、スミソン家の全財産は、人類の知識の向上と普及のために “スミソニアン協会” という名のもと、アメリカに遺贈する」と遺言を遺しました。

そして、スミソンの甥も子供がないまま若くして亡くなったため、遺言通りスミソン家の全財産はアメリカの国庫に預けられ、その遺贈金を元に スミソニアン協会 が設立。

でも、なぜ母国のイギリスではなく、独立戦争(1775年〜1783年)で争ったばかりの敵対国アメリカに?! と思いませんか?しかもスミソンは、 一度もアメリカに行ったことがないんです。

スミソンが、イギリス貴族の諸々にうんざりしていた…とか、新生アメリカに科学者として期待していた…など諸説ありますが、スミソンの詳しい生涯については、いまだに謎に包まれたまま。

というのも、 アメリカ史上最初で最後の内戦、The Civil War(南北戦争)によって、彼が遺した研究ノートや日記、手紙を保管してあったスミソニアン博物館本部が火災。スミソンが遺した全てが失われてしまったんです。

でも「人類の知識の向上と普及のために全財産を寄付する」という彼の意思を引き継いで、今でもアメリカのスミソニアンは日々進化しています。

スミソニアンの施設は入場無料!!

驚くべきことは、スミソニアンでは、博物館も美術館も、全世界的に貴重な遺産、標本、絵画や彫刻などを展示しているにもかかわらず、 すべて入館無料!

館内にあるIMAXシアターなど一部有料のコーナーもありますが、「こんなに素晴らしい博物館や美術館が入り放題なの?!」とびっくりすること間違いなしです。

今回ご紹介する【National Museum of Natural History 国立自然史博物館】はそのスミソニアン博物館の中でも、重鎮たる存在。どんな博物館なのか、より詳しくご紹介します。

【National Museum of Natural History 国立自然史博物館】はここがすごい!

スミソニアンで一番人気なのは国立航空宇宙博物館で、今回紹介する国立自然史博物館 は人気No.2と言われていますが、2019年現在15あるスミソニアン博物館の中で、一番最初 に建てられました。

テーマは「地球が誕生してから46億年間の自然」

この博物館のテーマはずばり「地球」!  コレクションは、地球が誕生してから46億年間の自然界に関するものを網羅しているんです。

恐竜や、海から陸に生きて来た大昔の生物の化石や剥製はもちろん、爬虫類や昆虫、スミソンが研究し続けた鉱物、宝石、隕石などなど、様々な分野のコレクションが展示されています。

そのコレクション数は 約1億2,600万個! 個数だけを見ると、スミソニアン全体の95%をしめるというから驚きです!しかも、その数も年間60万個ずつ増えているとか。

ただ展示しているだけじゃない!世界中の研究員の成果の見せ場

よく歴史の教科書の内容が、新たな発見で変わったりしますよね。それは自然界の分野でも同じ。今でもなお、解明されていない地球のことはたくさんあり、多くの科学者たちが日々研究しています。

国立自然史博物館にも、世界中の研究員が約600人ほど在籍! 多くの調査、研究が日々進められており、年々増えていく博物館のコレクションは、これら研究員が集めたもの。すなわち、彼らの研究成果の “見せ場” でもあるのですね。

最新の研究成果はプロも見学に来るほど!

国立自然史博物館は、よく改装しています。建物の老朽化…というより、展示の内容が古くなったから = 最新の研究結果を反映させた展示にするためです。

展示方法も、とてもセンスがあり、見ごたえもあり、他のプロの科学者たちも見学にやってくるんだそう。そんな質の高い博物館が無料で見学できるなんて、本当に素晴らしいですね。

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この記事を書いたトラベルライター

じっとしているのは耐えられない旅行好き&飲兵衛です
日本在住ですがアメリカで生活したこともあり、その時にすっかりアメリカ大陸の自然に魅了されました。それ以来、帰国しても日本の自然の素晴らしい場所をあちこち旅行するのが好きです。1児の母でもありますので、“子連れで行くとどんな旅になる?!”という視点も織り交ぜていろんな場所をご紹介できればと思っています。
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