安納いもを使った、珍しい干し芋屋さん「茜農園」をご紹介します。ほどよい甘さと硬さがクセになる、天然のスイーツに囲まれてみませんか。同敷地内の、小鉢料理がたっぷり頂けるレストラン「あかね」もレビューします。
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安納いもってどんなお芋?
安納いもには二種類ある
お店の紹介に入る前に、「安納いも」についてご説明します。安納いもとは、鹿児島県種子島(たねがしま)にて、ながらく生産が行われてきたサツマイモです。第二次世界大戦後、帰還兵がスマトラ島(現在のインドネシア)より、持ち帰ったのがきっかけとされています。
あまり知られていませんが、安納いもには二種類あります。皮が赤紫色の「安納紅」と、皮が薄黄色の「安納こがね」です。果肉は、どちらも鮮やかなオレンジ色をしています。
「安納紅」は、在来安納いもから選別した固定品種です。「安納こがね」は、在来安納いもの変異個体(皮の色が白に近い黄色)を選別して育て、固定品種となったものです。「安納こがね」は、皮が傷つきやすく、長期保存が難しいといった課題があるため、生産量は少なく、貴重なものだそうです。
安納いもは、ねっとりした食感と、その甘さが特徴です。「安納紅」と「安納こがね」に大きな味の違いはありません。ただ、焼き芋にするのか、煮物にするのか等、料理法で甘みの差が出るようです。じっくりゆっくり時間をかければかけるほど、甘みは増していくのだとか。
種子島以外でも生産OKとなった
安納いもは、これまで種苗法という法律のもと「登録品種苗」として、種子島でしか栽培ができないサツマイモでした。
それが、25年間という法律で定められた期間を終え、平成26年より全国どこでも栽培可能となりました。筆者は茨城県在住ですが、実際に安納いもをスーパーで見かけることがあります。
干し芋屋さん「茜農園」
安納いもを使った珍しい干し芋が手に入る
茜農園は、主に安納いもを使った干し芋を販売しているお店です。サツマイモ栽培から加工、販売まで行っています。
茨城県内の干し芋といえば、通常「玉豊(たまゆたか)」というサツマイモが多く使われていますが、茜農園では安納いもにチャレンジしているのだとか。
店構えはこぢんまりとしています。扉を開けると、種々の干し芋がお出迎えしてくれます。時間が経ち、お芋の糖分が表面にたっぷり出て、粉が吹いているようなものから、できたての新物までいろいろです。
なかでも珍しいのは、小さなサツマイモを丸いまま干して加工した「丸干し」と言われるものです。また、安納いも以外にも、「紅はるか」と呼ばれる品種の干し芋も取扱っています。「紅はるか」は、しっとり系のサツマイモで、強い甘さがあります。干し芋にすると水分が多めで、干し芋のわりにとっても柔らかい仕上がりとなります。
生の安納いもを販売していることもあります。冬場になると、焼き芋を購入することもできるのだとか。ギフト希望の方は、その旨伝えると、専用のボックスをしっかり用意して下さいます。
茨城空港から車で10分の好立地
茜農園は、茨城空港から車で10分の場所に位置します。県道144号線沿いにあり、駐車場も広いので、お車での訪問が便利です。「安納芋」と大きく書かれた看板が目印です。
また、茨城空港は飛行機の利用がなくても、観光スポットやカフェ代わりとして訪問しても満喫できる場所です。都心からのアクセスもよく、自然も豊かですので、お休みの日にいつもと違う場所でリラックスしたい!という方におすすめです。
- 茜農園
- 茨城 / その他グルメ
- 住所:茨城県小美玉市飯前1376−37地図で見る
- 電話:0299-56-4432
- Web:https://www.facebook.com/%E8%8C%9C%E8%BE%B2%E5%9C%...
「茜農園」で買った干し芋レビュー
平切りタイプ
平切りタイプは、よくある形の干し芋で、平べったいものです。安納いも独特のオレンジ色が鮮やかです。一枚の大きさが長くないので、食べやすさもバツグンです。甘みがありますので、食後のちょっとしたデザートにぴったりです。
食感は硬すぎず、柔らかすぎず、ちょうどよい噛みごたえで、温めなくてもそのまま美味しく頂けます。糖分が出て粉が吹いているところは、さらっとしていて、一枚の干し芋のなかでも様々な食感を楽しむことができます。
丸干しタイプ
丸干しタイプは珍しい干し芋です。スライスせず、丸い姿のまま干してありますので、サツマイモの中心部分の水分が抜けて、見た目がシワシワなのが特徴です。ほどよく水分が保たれて、平切りタイプよりもむっちりした食感が強くなります。弾力が出るイメージです。
ちなみに茜農園の干し芋は、「茨城県小美玉市(おみたまし)」のふるさと納税返礼品としても利用されています。気になる方は、ぜひチェックしてみて下さい。