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【アメリカ】一生に一度は見たい絶景!時間と水の流れが作りだした芸術作品 「アンテロープキャニオン」

取材・写真・文:

2018年9月20日更新

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写真:Yasu

「一生に一度は見たい絶景」などで取り上げられることが多いアンテロープキャニオン。映像で目にしたことがある人も多いはず。実際に、幻想的な岩の曲線を目の前にするとその美しさに言葉を失います。長い時を経て作りだされた芸術作品の見どころと、ツアーの様子を紹介します。

この記事の目次表示

アンテロープキャニオンとは?

アメリカのアリゾナ州にあるこのキャニオン(渓谷)は、ナバホ族の言葉で"水が岩を流れる場所"という意味を持ち、長い年月をかけて砂岩が浸食されて作りだされたものです。両手を広げると通れなくなってしまうくらい狭い渓谷の内部には、マーブル模様の地層が続いています。そのなめらかな曲線はまるで芸術作品。地球の歴史と自然の奥深さを実感します。

ちなみにアンテロープキャニオンには「アッパー」と「ロウワー」の2種類があり、今回の記事では「アッパー」を見学するツアーと内部の様子を中心に紹介します。

  • 写真:Yasu

観光の拠点の町は「Page」

アンテロープキャニオンがある場所は、先住民族であるナバホインディアンの居留地にあたります。その観光の拠点となっているのはPage(ペイジ)という町。決して大きな町ではありませんが、大型スーパーやレストラン、ホテルなどは揃っているので、必要なものは十分に手に入ります。

また、近くにはコロラド川を堰き止めたGlen Canyon Dam(グレン・キャニオン・ダム)、それによって出来た人造湖のLake Powel(パウエル湖)もあり、それらの観光の拠点にもなっています。

ツアーに参加しよう

アンテロープキャニオンを見学する場合には、ツアーへの参加が必須です。キャニオンはナバホインディアンの居留地。ガイドの同行なしには見学ができない、特別な場所です。

キャニオン近くの駐車場から出ているツアーをはじめ、Page(ペイジ)やLas Vegas(ラスベガス)から出発するツアーも組まれています。筆者は8月に、Pageの町から出ているツアーに参加しました。ハイシーズンである夏場は予約が必須とのことでしたが、筆者は到着したその日の夕方のツアーに空きがあったので参加することができました。(ですが事前に予約しておくことをおすすめします。)

トラックにてキャニオンへ

トラックのうしろに、各国から集まってきた観光客12人が乗りました。走り出して約10分ほどで、一般道から砂地の道へと入っていきます。車はうしろに人を乗せていることを忘れているかのようにスピードを上げていくので、注意が必要です。

  • 写真:Yasu

また、夏場は日差しが強く、さらに砂を巻き上げながら走っていくのでサングラスはあった方がいいでしょう。ちなみに、筆者が参加したツアーではこのサイズのトラックが6台連なっていきました。

  • 写真:Yasu
  • 写真:Yasu

ガイドの説明を聞きながら内部へ

ドライバーがそのままガイドとなって案内してくれます。先述したように、アンテロープキャニオンのツアーを実施している会社は複数あり、それぞれが団体を引き連れてやってきます。中は人で溢れかえっているそうですが、ガイドが前後のグループとの距離をとりながらゆっくりと進んでいってくれるので、十分に時間をかけて楽しむことができます。

  • 写真:Yasu
  • 写真:Yasu

時の流れと水の力が作りだした芸術作品

人間の手が加えられず、自然の力だけで出来上がったとは思えないほどの滑らかな曲線。そこに刻まれた何層もの地層。あまりの美しさに息をのみます。しかも、そんな光景が次から次へと出てきます。差し込んでくる太陽光によっても印象が変わってきます。

  • 写真:Yasu
  • 写真:Yasu
  • 写真:Yasu

往復で約1時間ほど

行きは写真を撮りながらゆっくりと進み、帰りは写真を撮らずに通り抜けるというのがルールとなっていました。時間はたっぷりあるので焦らずじっくりと美しい景色を堪能できます。

  • 写真:Yasu

いったん反対側から外に出ますが、再び同じ道を引き返します。

いい写真には裏技がある!

ガイドはさまざまな撮影ポイントを紹介してくれます。また、コンパクトデジカメやスマホのカメラでも設定を少しいじるだけでいろいろな姿を撮ることができます。その方法もガイドがしっかりと説明してくれました。実際のキャニオンの中は左側の写真よりもさらに暗いのですが、カメラの設定次第では右の写真のように赤茶色に光り輝く姿を撮影することができます。

  • 写真:Yasu
  • 写真:Yasu

ただ、せっかく行ったのであれば、写真ばかり撮影するのでなく岩を触ってみたり、角度を変えて見てみたりして存分にその場の空気を味わってもいいでしょう。

アッパーとロウワーの違いは?

冒頭で触れたとおり、アンテロープキャニオンにはアッパーとロウワーの2種類があります。隣接していますが、ツアーの内容は異なります。

手軽に楽しめるアッパー

入口と出口の高低差がほとんどないので足腰の弱い人でも十分に楽しめます。また、アッパーアンテロープキャニオンを訪れる場合は、太陽の光が差し込む時期が最も人気があります。

太陽が高い位置にくる6月から9月の正午前後はとても人気で、予約が取りにくくなっています。筆者は8月中旬の17時からのツアーに参加しましたが、それでも十分に神秘的な景色を楽しめました。

また、7~9月はモンスーンシーズンでもあります。雨が降ると鉄砲水が発生し、大量の水がアンテロープキャニオンに流れ込みます。現地で雨が降ていなくても、近郊エリアで降っているとツアーが中止になることもあります。

アッパー・アンテロープキャニオン
アメリカ / 自然・景勝地
住所:Upper Antelope Canyon, Page, AZ 86040 アメリカ合衆国地図で見る

冒険要素満載のロウワー

こちらは高低差があるキャニオンで、階段の上り下りを繰り返します。景色を見るだけでなく、より自然を体感できるのはロウワーです。ただ、あまり体を動かしたくないという人にはおすすめできません。また、キャニオンそのものが狭いので、頭上から光が差し込んでくる様子を見ることはできません。

ロウワー・アンテロープキャニオン
アメリカ / 自然・景勝地
住所:Lower Antelope Canyon, Page, AZ 86040 アメリカ合衆国地図で見る

最後に・・・

実際にキャニオンの中へ入ると、写真ではわからない光と影のコントラストや細かい地層の模様まで堪能することができます。また、アンテロープキャニオン周辺にはLake Powel(パウエル湖)、Glen Canyon(グレンキャニオン)、もう少し足をのばせばGrand Canyon(グランドキャニオン)、Horseshoe Bend(ホースシューベンド)、Monument Valley(モニュメントバレー)などがあり、見どころ満載のエリアです。時間に余裕があればいくつかを組み合わせて楽しむのもいいかもしれません。

レイク パウエル
アメリカ / 自然・景勝地
住所:Lake Powell,Uta地図で見る
Web:http://www.lakepowell.com
グランドキャニオン国立公園
アメリカ / 自然・景勝地
住所:Grand Canyon National Park地図で見る
Web:https://www.nps.gov/grca/index.htm
ホースシューベンド
アメリカ / 自然・景勝地 / 6/20放送「世界ふしぎ発見!」で紹介
住所:Hwy 89 S, Page, AZ 86040 アメリカ合衆国地図で見る
Web:https://horseshoebend.com/
モニュメントバレー
アメリカ / 自然・景勝地 / 6/20放送「世界ふしぎ発見!」で紹介
住所:Indn Route 42, Oljato-Monument Valley, AZ 84536 アメリカ合衆国地図で見る
Web:http://navajonationparks.org

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この記事を書いたトラベルライター

自転車世界一周中の旅人
2011年に自転車で日本一周。そして、2017年6月から自転車で世界一周中です。
2017年6月から11月でオーストラリアとニュージーランドを走破。一時帰国し、2018年5月から北米~中米~南米~アフリカ~ヨーロッパ~アジアを走る予定です。

自然、文化、食・・・世界のあちこちからさまざまな情報を発信していきます。
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