【Monticello(モンティチェロ)】は、トーマス・ジェファーソンの邸宅と歴史的に有名なプランテーションがあった場所で、ユネスコ世界遺産にも登録されています。ワシントンD.C.から車で2時間ほどのヴァージニア州「シャーロッツビル」にあり、とても自然豊か。邸宅内の有料ツアーや、当時プラテーションであった敷地の散策が楽しめます。
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「トーマス・ジェファーソン」ってどんな人?
世界遺産にもなった【Monticello(モンティチェロ)】をご紹介する前に、少しだけ【Thomas Jefferson トーマス・ジェファーソン】についてご説明しようと思います。
アメリカで【トーマス・ジェファーソン】といったら知らない人がいないほど有名なこの方は、第3代アメリカ合衆国大統領。「なんだ、3人目の大統領か」とピンとこない方もいるかもしれませんが、それだけじゃないんです。
アメリカ独立宣言の大元を書いた人
アメリカの首都ワシントンD.C.には【Thomas Jefferson Memorial ジェファーソン記念館】が建てられており、観光客にも大人気のスポットですが、この建物の中には「独立宣言」のフレーズがたくさん刻まれています。
なぜなら、アメリカ独立宣言の起草者がトーマス・ジェファーソン だから!改革者たちの中で一番若手だった彼が起草を任されたそうですが、その時はまだ32歳ごろというからびっくりです。
アメリカ二大政党「民主党 vs 共和党」の始まりを作った人
アメリカの政治といったら「2大政党!共和党 vs 民主党!」。アメリカ大統領選挙も何かとこの2大政党で盛り上がりますね。この対立の歴史を遡ると【トーマス・ジェファーション vs ジョン・アダムス】という2人の“喧嘩”に行き着きます。
ジョン・アダムスって誰?!といきなり出てきたこの方は、第2代アメリカ合衆国大統領。ジェファーソンと同じく独立運動で共に尽力した方です。でも独立した後、この2人は新政府のあり方を巡って意見が対立!それが、「民主党(ジェファーソン)vs 共和党(アダムス)」の2大政党を生んだと言われています。
でも政治家を退いた晩年には、この2人は和解し文通で旧交を温めていたそう。そして、奇しくも独立50周年の「7月4日 インディペンデンス・デイ(独立記念日)」に2人揃って天へ召されたという…なんだかドラマのような史実ですね。
トーマス・ジェファーソンの邸宅【Monticello(モンティチェロ)】に行ってみよう!
序章が長くなりましたが、そんなトーマス・ジェファーソンが、ヴァージニア州シャーロッツビルという“田舎”に建てた邸宅【Monticello(モンティチェロ)】をご紹介いたします!
ご覧の通り、この辺りは本当に“The 田舎”。ワシントンD.C.から車で2時間ほどの「ここは山しかない」というところに突如現れます。
山の中でも、この邸宅はちょっとした丘にあります。「モンティチェロ」という名前も「小さな丘」という意味なんだそう。
ところで、この邸宅の見た目、アメリカの硬貨に見慣れた方はピンときませんか?
5セント硬貨にも描かれている邸宅
そうです、アメリカの5セント硬貨の裏側に描かれている建物です。年代によってデザインが変わっているので、全てに描かれてはいないようですが、現代で5セント硬貨といったら、やっぱりトーマス・ジェファーソン、そんな建物がここにあるわけです。
“びし!”とした雰囲気で邸宅内ツアー
邸宅内は、ガイド付きのツアー(大人$29(約3,800円))で見学することができます。繁忙期にもよりますが、一度にだいたい20人くらいでしょうか。2,3Fは未公開で、見学できるところは1Fだけなのですが、それでも1時間はたっぷり過ごせます。
案内してくれるガイドさんが、これまた一人一人個性的!
筆者が訪れた際は「中は飲食禁止!ガムを噛んでる方、今すぐそこのゴミ箱へ。デジカメ、DVDはご遠慮ください。もちろん携帯写真もダメですぞ、電源はOFFに!」とテキパキ指示してくれ、1つ聞けば10教えてくれるような“先生”のような方でした。
なお、チケットに関しては、週末ともなるとたくさんの観光客が押し寄せ「整理券」を配られるので、WEB で予め購入するのがオススメです。
ジェファーソン自らが設計した邸宅
邸宅内での撮影は禁止ということで画像ではご紹介できませんが、特記すべきことは“この邸宅の設計、デザインはジェファーソンが自ら行った”ということ。
邸宅内を巡っていると、ジェファーソンは政治家だけではなく、建築家、発明家、測量士、科学者、音楽家、醸造家…などなど様々な分野に秀でていたことが分かります。なんと言語は7ヶ国語も話せたということで、残されている書籍も各国あります。
また、外観からはピンときませんが、中に入るととても明るいことが分かります。= 窓がとても大きい!邸宅内を回っていると、「その椅子に座って、まったり日向ぼっこをしたーい」と思ってしまうはず。
広々とした庭でまったり過ごしましょう♪
邸宅内ツアーが終わって外に出ると、素敵な庭が広がっています。この庭の設計ももちろん、ジェファーソン。今でも丁寧に手入れがされており、観光客にも解放されています。
ジェファーソンが生きていた頃からきっとあったであろうこの大木は、彼の様々な苦悩を見てきたんだろうと思います。