アメリカでは秋になると、どこへ行ってもオレンジ色のパンプキン(かぼちゃ)を見かけるようになります。10月末のハロウィーン、そして11月の感謝祭に向けたデコレーションですが、お店だけでなく一般の家庭でも玄関先やリビングなどに飾るのが当たり前になっています。パンプキンは近所のスーパーでも買えますが、ここはやっぱりこだわりたいところ。サンフランシスコ近郊で自分好みのパンプキンを探しながら、秋の雰囲気たっぷりの写真も撮れる「パンプキンファーム」をご紹介します。
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パンプキンといえばハーフムーンベイ
サンフランシスコから車で南に40分ほどのハーフムーンベイ(Half Moon Bay)は、ベイエリア随一のパンプキンの産地。毎年10月の第2月曜日には「World Championship Pumpkin Weigh-off」と題した、かぼちゃの重量を競うコンテストが開かれ、秋の風物詩として地元ニュースで結果が報道されます。2016年に優勝したのはワシントン州から運び込まれた巨大パンプキン。重さは1,910パウンド(約866キロ)でした。
10月中は市内のあちこちにパンプキン直売所が設けられ、色も形もさまざまなパンプキンをはじめ、面白い形をしたひょうたんや不思議な色合いのとうもろこしなど、秋のデコレーションに欠かせない観賞用野菜を買うことができます。子ども向けの乗り物やアトラクションに力を入れた遊園地のようなファームもあり、1日では回り切れないのが残念です。
ハーフムーンベイのおすすめファーム3選
今回はそのハーフムーンベイから、家族写真の撮影にぴったりの「Lemos Farm(レモスファーム)」、海を見ながらパンプキンが探せる「Bob's Pumpkin Farm(ボブス・パンプキンファーム)」、藁でできた迷路が名物の「Arata's Pumpkin Farm(アラタズ・パンプキンファーム)」の3つを紹介します。これらはすべて入場無料。10月中は毎日営業しています。
まるで遊園地のような「Lemos」
ハーフムーンベイから東に走る州道92号線はパンプキンファームの宝庫。その中でも異彩を放つのがカラフルで少々「やり過ぎ感」も否めないデコレーションの「Lemos Farm」です。パンプキンよりも写真撮影やアトラクション目当てで訪れる家族が多いようで、晴れた週末はかなり混雑します。
ヤギの家族と触れ合えるエリアやお化け屋敷、トラックに積まれた藁に座って敷地内を見学するツアーなどアトラクション(有料)がたくさんあって、まるで遊園地に来たような気分。疲れたら売店でパンプキンパイやアイスクリームを買ってひと休みしましょう。
感謝祭(サンクスギビングデー)を過ぎると、ツリー用の木を販売するクリスマスタウンに変身。そのほかの季節も週末はオープンしていることが多く、バースデーパーティーの会場としてレンタルもできます。
- レモスファーム
- アメリカ / テーマパーク / テーマパーク・レジャー
- 住所:12320 San Mateo Rd. (Hwy. 92), Half Moon Bay, CA地図で見る
- 電話:1-650-726-2342
- Web:http://www.lemosfarm.com/
海が見えるパンプキン畑「Bob's」
にぎやかなやファームや州道92号線の渋滞を避けたいのなら、ハーフムーンベイの中心部から少し離れた「Bob's Pumpkin Farm」へ。周囲には民家もなく、畑の向こうに海が見える静かなロケーションなので、じっくりと探したい人にオススメです。
実際にパンプキンが育った畑を歩きながらのパンプキン探し。頭上には青空が広がり、とても健康的なひとときが過ごせます。子ブタやニワトリ、ウサギ、ヤギなどが暮らす一角もあり、のんびりとエサを食べる姿も。
駐車場の脇には穫れたての野菜や果物を販売する小屋もあります。こちらは年中オープン。ただし営業日や営業時間は不規則です。はっきりとした住所が書かれていませんが、地味ながらも大きな看板があるので見落とすことはありません。ハーフムーンベイの市街地から州道1号線を南に進み、民家が見当たらなくなって少しすると左手に看板が見えてきます。
- ボブス・パンプキンファーム
- アメリカ / 公園・動植物園
- 住所:Cabrillo Highway (Hwy. 1), Half Moon Bay, CA地図で見る
- 電話:1-650-726-4567
藁の迷路にびっくり「Arata's」
「Bob's」からさらに南へ3分ほど行くと、人里離れた林の中に突如現れるのが「Arata's Pumpkin Farm」。目印は、州道1号線沿いに立つキングコングの彫刻です。入り口のゲート付近は何故かエジプトを意識したデコレーション。中に入ると大きなパンプキンが描かれた厩舎の前に各種パンプキンやひょうたんが積まれています。
このファームの名物は藁の束を積み上げて作られた迷路。広さ2エーカー(約8,100平方メートル)を誇る迷路は夏から数カ月間かけて作られたもので、真剣に取り組まないと30分かかっても脱出できません。10月中の金曜日と土曜日は夜10時まで営業を延長していて、月明かりの下で迷路に挑めます。デートにいいかもしれませんね。
パンプキン以外の観賞野菜もいろいろな種類がそろっているので、ついあれもこれも欲しくなってしまいます。白鳥の首と頭に形がそっくりなSwan Gourdも人気アイテムのひとつ。大きくて丸いパンプキンは敷地の奥の方に並んでいて、ちょっとした散策気分が楽しめます。写真撮影にもってこいのスポット満載の心憎いファームです。
- アラタズ・パンプキンファーム
- アメリカ / 公園・動植物園
- 住所:185 Verde Road, Half Moon Bay, CA地図で見る
- 電話:1-650-726-7548
- Web:http://www.aratapumpkinfarm.com/
サンフランシスコで探すなら「Clancy's」
パンプキンを探したいけどサンフランシスコから出る時間や交通手段がない、という方にはサンフランシスコ市内の「Clancy's Pumpkin Patch」がオススメ。インナーサンセット地区の繁華街から徒歩10分で行ける便利なロケーションで、市営バスの43番と44番に乗ればパンプキンパッチの目の前にバスが停まります。
徒歩やバスで来ても持ち帰り可能な大きさのパンプキンやひょうたんがたくさんあり、秋らしいデコレーションもなかなか充実。子どもが楽しめるアトラクションも年々増えているようです。交通量の多い道に面しているのに、それを感じさせないほどゆったりとした時間が流れているのも魅力的。季節の変化に乏しいといわれるサンフランシスコで、秋の訪れが実感できるスポットです。
- Clancy's Pumpkin Patch
- サンフランシスコ / 公園・動植物園
- 住所:1620 7th Ave, San Francisco, CA地図で見る
- 電話:1-415-753-2689
- Web:http://www.clancystrees.com/