【Robert Mondavi Winery】の創始者「Robert Mondavi ロバート・モンダヴィ」は斬新な発想と努力を以ってナパバレーの知名度をあげ、今でも “カリフォルニアワインの父” と呼ばれています。ワイナリーは訪問客を喜ばせる工夫がたくさんあり、見応えも満載!今回は、一番ベーシックなテイスティングもできるツアーを通して【Robert Mondavi Winery】を訪れる楽しさをご紹介します。
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Robert Mondavi ロバート・モンダヴィの何がすごいの?!
1966年に創業した【Robert Mondavi Winery ロバート・モンダヴィ・ワイナリー】は、今や世界的にも有名なナパのワイナリーで、日本でもワインが販売されています。(こちら)
その創始者 Robert Mondavi ロバート・モンダヴィ への称賛の言葉は、「カリフォルニアワインの父」を代表に「ナパバレーのワインの質と知名度をあげた功労者」「今のナパバレーは彼なくしてありえない」など様々。
1960年代のカリフォルニアワインは、まだ低品質の安いワインばかりでしたが、そんな中で「カリフォルニアワインをもっと高品質に!」という変革をもたらしたのです。
では、一体全体 ロバート・モンダヴィ は具体的にどんなすごい事をしたんでしょう?!それは、ワイナリーに訪問すれば全て教えてくれます。ナパバレーに来たら、ぜひ足を運んでみましょう。
ツアーやテイスティングプランは豊富にあります
Robert Mondavi Winery では、様々な ツアー、テイスティング のプランがあり、ロバート・モンダヴィ が行ってきたこと、そして今も引き継がれていることなど、色々教えてくれます。
今回は、一番ベーシックなツアー「SIGNATURE TOUR AND TASTING」 (90分、$40/約4,400円)を通して、Robert Mondavi Winery の素晴らしさをご紹介します。
''魅せる'' ワイナリー造り
門を通り抜けると長〜い一直線の道。これだけでワクワクしてしまう方も多いのではないでしょうか。
Robert Mondavi Winery では、このような「いかにワイナリー訪問者を楽しませるか?!」という拘りがあちこちに見られます。
一直線の道の先には修道士のモニュメントと白い建物が。これは、イタリアで発祥した フランシスコ修道会のミッション(=宣教活動とそのために建てられた施設)を表しているんだそう。
ロバート・モンダヴィの父はイタリアからの移民。ロバート・モンダヴィはアメリカで生まれ育ったとはいえ、 イタリアから持ち込んだワインの価値観 をとても大切にしていたそうです。
ミッションをモチーフにした白いエントランスの建物は、ワインのエチケット(ラベル)にもよく見られる Robert Mondavi Winery の象徴的な建物です。カリフォルニアならではの青い空に、この白さがとてもよく映えます。
訪問するだけでもこれだけ楽しめます!
もし「ツアーに参加する時間や費用がない」という方も、是非訪れてみてください。開放感たっぷりなワイナリーで、散策するだけでも見応え十分!
ジャズやクラシックコンサートが行われる芝生
エントランスをくぐると、目の前には広大な芝生が。この芝生はただ広いだけではありません。1969年から、この芝生にステージを設置し、一流のミュージシャンを招いてジャズやクラシックコンサートが度々行われています。もちろん現在も!
アートもいっぱい!
この芝生を囲む回廊は誰でも自由に散策できます
オープンになっている回廊を歩いていると、「ここは美術館?!」と思えるほど、あちこちにアートが見られます。
広大な葡萄畑も目の前に
駐車場のすぐ隣から、また芝生の向こう側にも広大な葡萄畑を眺めることもできます。ただ緑の畑だけではなく、差し色にバラが植えられているのも素敵です。
このような様々な仕掛けを施したのは、ロバート・モンダヴィの愛妻マーグリット。“ワインは文化の一部。文化とは音楽、アート、料理など…すべて心に響くもの” として、画家、彫刻家、写真家など一流のアーティストの展示会や、音楽祭、ワインと料理のマッチングなどを始めたそうです。
今では “ワイナリーで音楽祭” というのはよく聞きますが、Robert Mondavi Wineryで始めた当時はどれだけ画期的なことであったか!“文化とともにワインがある” という姿勢が、Robert Mondavi Winery の知名度ひいてはカリフォルニアワインの知名度を上げて行くことになったのですね。
いざ!SIGNATURE TOUR AND TASTING へ!
入口近くの回廊にあるインフォメーションセンターで受付を済ますと、服にとめるバッジを渡されます。ツアー参加者のしるしです。
1回のツアーに参加できるのは15名まで と少人数なのもステキです。大人数でぞろぞろ…というのはどうしてもガイドさんと距離が出てしまいますが、15人程度であればしっかり話を聞けて、ガイドさんへ質問もできます。
まずはナパバレーの地理を知る
Robert Mondavi Winery の理念は「ワイン自体を知ってもらうには、まずワイナリーに訪れる人の理解を深めること」ということで、最初は小さな部屋に通され、地図を見ながらナパバレーはどんな地形で、どんな土壌で、どんな葡萄が育ち、いかにワイン造りに適しているかを語ってくれます。
面白いのは「Microclimate マイクロクライメート」。ちょっと場所が違うだけで気候や土壌など葡萄が育つ環境が変わることを言います。
ナパバレーのような「バレー = 渓谷」特有の環境で、「マイクロ」と言われるくらい本当に小さな区画、例えば道を隔てただけで、同じ葡萄を育てていても味が変わるほど。だからこそナパバレーでは多様性のある葡萄が育つんだそう。
葡萄畑「Kalon Vineyard」で葡萄の試食
次は、一般客は中に入ることができない、ワイナリーのすぐ隣に広がる「Kalon Vineyard」という葡萄畑へ。
葡萄の木のラインには何が育っているかが石に刻まれていて、ここにもセンスの良さが感じられます。
訪れる時期によって景色は変わると思いますが、筆者が訪問した8月下旬では、葡萄の木は青々と茂っており、葡萄もすくすくと育っていました。
一旦ベンチに落ち着くと、ガイドさんが葡萄の話をしてくれます。
ガイドさんによって違うかもしれませんが、実が生っている時期であれば「今、ちょうどいい感じなので、つまんで食べてもOKですよ!」と促してくれます。これはChardonnay(シャルドネ)。思った以上に甘くて美味しいです。
左はPinot Noir(ピノ・ノワール)で、右がMerlot(メルロー)。味が全然違います。ワインの飲み比べができることはあれど、ワインの原料になる葡萄を食べ比べることは日本でもなかなか出来ないので貴重な体験です。
広大な葡萄畑を見渡す!絶好の写真スポット
葡萄を味わった後は「ちょっとエクササイズですよ〜!」というガイドさんに従って、建物に沿って坂をぐんぐん登っていきます。その先の光景は感動モノ!
「これでもか!」という広大な葡萄畑を見下ろすことができ、絶好の撮影スポットです。