オーロラ(Northern Lights)といえば、旅行好きのバケットリストには必ず入っていると言っていいほど、その美しさは皆さんご存じの通り。今回はカナダ、イエローナイフでのオーロラ鑑賞について、ツアーなしで楽しむために知っておいて欲しいことをまとめました。
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オーロラとは
最初にオーロラについての基礎知識を軽く説明します。知っている、という方はどんどん読み進めてください。
オーロラは放電現象だと言われています。太陽から放出されたプラズマが、空気中の酸素や窒素などの原子と衝突することによって、オーロラができるのだそうです。そして、このプラズマを引き寄せる磁気の強い場所が「オーロラベルト」です。オーロラベルトは北緯65~70度周辺にあたり、オーロラ鑑賞に適するエリアとされています。
また観測される色と出現する高度にはおおまかに相関関係があるといわれています。しかし詳しいことはまだ解明されておらず、まったくもってロマンの域です。
オーロラ観測について
美しいオーロラを実際に観るために必要な条件は、
- ①雲がなく天気が良い
- ②空が暗い
- ③太陽活動が活発
という3点です。太陽活動は科学の話になってきてしまうのでともかくとして、比較的天候が良く、空気が澄んで日照時間も圧倒的に短くなる冬は、鑑賞できる確率がぐんと上がります。
①雲がなく天気が良い
オーロラが出るのは雲の遥か上、となると雲が多いとせっかくオーロラが出ていたとしても、見えない!という悲しい結果に。薄曇りの雲でもただの障害物と化してしまうのです。ですが、お天気予報は予報なので!薄曇りであれば諦めずに、雲の切れ間や雲の薄そうなところを狙い撃ち。カーテン上には見えなくても、雲が光って見えたりします。
②空が暗い
オーロラを見るためには暗さが大切になってきます。夜はもちろん暗いのですが、夜道を明るく照らしてくれるお月さまも、オーロラ観測にはいりません。なのでできる事ならば新月を挟んで前後2-3日に旅程を持ってくるようにするといいと思います。
③太陽活動が活発
11年周期で、太陽の活動が最も活発になる極大期、最も穏やかになる極小期を繰り返します。活動が穏やかだから見える、見えないという訳ではないのですが、太陽風や磁場、太陽コロナなど様々な要素が合わさってみえるオーロラ。詳しく書くと終わらないので、気になる方は調べてみてください。
観測時期について
オーロラベルト上にあるどの都市でも、先の点を気を付ければ観測の確率は大幅アップ間違いなしです。それぞれの土地により、季節の区切りがあいまいですが、8月~3、4月頃までがよいと言われています。四季によって違った雰囲気になるので、何度も見に行きたくなります。
特に夏は逆さオーロラや、寒さをそこまで気にすることなく鑑賞にのぞめるので、寒いのが苦手という方にはおすすめです。その代わり湿地が多い土地柄なので、虫刺されに注意してくださいね。
カメラでの写真撮影について
せっかく現地に行って観る機会があるのであれば、オーロラの雄大な姿を写真にも収めたいところ。ここでは写真撮影時に知っておきたい3つの事を紹介します。
①カメラの設定を事前に行う
暗闇の中で設定をいじるのは思いのほか大変で、せっかくのチャンスを逃してしまった!なんて事にならないように、明るいうちに設定や構図を確認しておくことも大切です。また、カメラの設定のために暗闇の中で明かりをつけた場合、長時間露光で撮っている他の方の写真を台無しにしてしまうなんてことも。そんなことの予防にもつながるので、強くお勧めします。
②構図を事前に決めておく
自分の中のイメージにあった場所を夜になってから探すのは大変。日中の散歩や、レンタカーの場合はドライブがてらいい構図や対象物を探しに行くのもいいと思います。水面に反射するオーロラや、いい感じの木など、想像力を働かせてワクワクするのも、ツアーでは味わうことのできない醍醐味だと思います。
③自分を含めた写真を残す
筆者が声を大にしてお伝えたいのがここです。オーロラだけの写真はネットを探せば沢山あります。帰国して綺麗なオーロラのみの写真をみてがっかり、これじゃ自分が大変な思いをして撮ってきたのが伝わらないなんてことも。自分が写った写真は大変よい思い出になると思います。ぜひ三脚とライト(ケータイのライトでも可ですが、ペンライトのようなものが便利)をお持ちください。
最後に
現地ツアーに参加せずとも、自力でも楽しめるということをお伝えしたく、小さなことですが知っていてほしい事を紹介させていただきました。少しでもお力添えできたなら嬉しく思います。良い旅を。