松本市

【長野】山岳リゾート「上高地」&城下町「松本」を巡る1泊2日観光モデルコース

取材・写真・文:

東京在住
訪問エリア:47都道府県

2021年10月18日更新

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写真:旅田サトシ

長野県第2の都市で、城下町として栄えた松本。国宝・松本城だけでなく、信州そばの名店やおしゃれなカフェもあり、観光やグルメを楽しめます。また足をのばせば、日本を代表する山岳リゾート「上高地」でハイキングも楽しむことが可能。今回は初めての方でも散策できる上高地と松本市内を巡る、筆者考案の観光モデルコースをご紹介します。

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上高地&松本ってどんなところ?

  • 写真:旅田サトシ上高地

上高地(かみこうち)は、長野県を代表する山岳リゾートのひとつ。穂高連峰(ほだかれんぽう)を背景に、美しい梓川(あずさがわ)が流れ、また湿原に囲まれた水池や高山植物など、大自然を満喫できるとあって、年間で約120万人の観光客や登山客で賑わいます。

松本市は歴史的な建造物が多く集まる城下町。国宝・松本城をはじめ、人気の観光スポットや飲食店、ショップなどは徒歩圏内にあり、観光やグルメを楽しめます。さらに温泉も湧いており、松本駅からバスで約30分のところには、“松本の奥座敷”と呼ばれている「浅間(あさま)温泉」、約20分のところには「美ヶ原(うつくしがはら)温泉」があります。

  • 写真:旅田サトシ特急「あずさ号」

松本へは新宿駅または名古屋駅からアクセス可能。新宿駅からは特急あずさ号で約2時間30分~50分、名古屋駅からは特急しなの号で約2時間10分で到着します。また長野駅からも行くことができ、特急しなの号で約50分でアクセスできます。

  • 写真:旅田サトシ高速バス「さわやか信州号」

また上高地へは松本駅からアルピコ交通・上高地線に乗って新島々(しんしまじま)駅で下車した後、バスに乗り換え。1日9~17便運行しており、約1時間5分で最寄りの上高地バスターミナルへアクセスできます。

また4月中旬~11月上旬には、バスタ新宿から上高地へ直行する高速バス「さわやか信州号」も運行。昼と夜、1便ずつ運行しており、日中は約5時間、夜間は休憩をはさんで約7時間で到着します。交通費を節約したい方はぜひ利用してみて。

【1日目/12:00】上高地の散策前に情報収集と荷物を預けよう!

  • 写真:旅田サトシ上高地バスターミナル

旅の始まりは上高地の玄関口・上高地バスターミナルから。売店や食事処、土産店などがあり、上高地散策の拠点として週末には観光客や登山客で賑わっています。なお、バスターミナルは毎年4月上旬から11月15日まで営業しています。

  • 写真:旅田サトシ上高地インフォメーションセンター

散策の前にバスターミナルに隣接する「上高地インフォメーションセンター」に立ち寄るのもおすすめ。植物の開花状況やツキノワグマなど動物の出没情報、周辺のホテルや天候などの情報を提供しています。

上高地インフォメーションセンター
松本市 / 観光案内所・ビジターセンター
住所:長野県松本市安曇上高地4468地図で見る
電話:0263-95-2433
Web:https://www.kamikochi.or.jp/article/show/36
  • 写真:旅田サトシ五千尺ホテル上高地

バスターミナルから整備された林道を5分ほど歩くと、本日の宿へ到着。ここでチェックインする前に荷物を預けましょう。今回筆者が泊まったのは、「五千尺(ごせんじゃく)ホテル上高地」。上高地のシンボル・河童橋(かっぱばし)のすぐ近くにあり、大正時代から上高地の歴史を支えてきた老舗ホテルです。

五千尺ホテル上高地
松本市 / ホテル
料金(目安):-円〜108,487円
宿泊時間:15:00〜11:00
住所:長野県松本市安曇4468地図で見る
電話:0263-95-2111
Web:https://www.gosenjaku.co.jp/

【1日目/12:10】 上高地の散策前にランチを堪能

  • 写真:旅田サトシ五千尺キッチン

上高地を散策する前にランチを食べましょう。今回訪れたのは、五千尺ホテル上高地に隣接するセルフサービスのレストラン「五千尺キッチン」。信州の食材を使った定食やそば、カレー、ラーメンなどを味わえ、登山客はもちろん、家族連れにも人気を集めています。

  • 写真:旅田サトシ

店内は木の温もりを感じられるような雰囲気があり、窓際のカウンター席からは上高地のシンボルである「河童橋」を見ることができます。美しい山と梓川のせせらぎを眺めながら、食事を楽しみましょう。

  • 写真:旅田サトシ山賊定食(税込1,580円)

おすすめは、長野・松本を代表する郷土料理のひとつ「山賊焼き」の定食。特製ダレで漬けこんだ鶏もも肉をカリッと揚げた一品で、もも肉のジューシーな風味を味わえます。炊き立てのご飯と一緒に味わってみては。

五千尺キッチン
松本市 / ご当地グルメ・名物料理 / 郷土料理
住所:長野県松本市安曇上高地4468 五千尺ホテル上高地内地図で見る
電話:0263-95-2111
Web:https://gosenjakukitchen.jp/

【1日目/13:00】自然豊かな日本屈指の山岳リゾート・上高地を散策しよう!

  • 写真:旅田サトシ

ランチを食べたところでハイキングをスタート!今回まわるコースは、河童橋から大正池を経由して戻ってくるコース。アップダウンは少なく、初心者でも安心して散策できます。途中、水が透き通った梓川の風景や山々の景色を楽しめますが、時期によってはクマサルが出没することもあるので、ホテルでクマ除けの鈴を借りて注意しながら散策しましょう。

  • 写真:旅田サトシ

コースは各所に木道が敷かれており、道標や解説板も整っているため、迷子になる心配もなく散策できます。

  • 写真:旅田サトシウェストン碑

散策路を歩くと見えてくるのが、「ウェストン碑」。“日本近代の父”と呼ばれているイギリス人宣教師、ウォルター・ウェストンは明治時代、猟師の上條嘉門次(かみじょうかもんじ)を案内人にに北アルプスに挑みました。ウェストンは本を通して、世界に上高地の風土や北アルプスの魅力を発信しており、毎年6月にはレリーフの前にウェストン祭が開催されます。

ウェストン碑
松本市 / モニュメント
住所:長野県松本市安曇上高地地図で見る
  • 写真:旅田サトシ穂高橋から見た焼岳の風景

ウェストン碑から約5分歩くと、穂高橋(ほだかばし)に到着。下流方面からは標高2,445メートルの活火山「焼岳(やきだけ)」を眺められるほか、上流方面からは日本第3位の高さを誇る「奥穂高岳(おくほだかだけ)」をはじめとした穂高連峰を眺められます。また穂高橋から歩いてすぐのところにある「田代橋(たしろばし)」からも、同じような風景を見られます。

田代橋・穂高橋
松本市 / 自然・景勝地 / 橋
住所:長野県松本市安曇上高地 田代橋地図で見る
  • 写真:旅田サトシ上高地自然研究路(梓川コース)

田代橋を過ぎると、上高地自然研究路(かみこうちしぜんけんきゅうろ)へ。ここで道は梓川コース林間コースの二手に分かれます。梓川コースでは針葉樹林に囲まれた木道を、林間コースでは森林に囲まれた湿地帯を、小高い山を眺めながら散策できます。

  • 写真:旅田サトシ田代湿原

研究路を歩くと、田代湿原(たしろしつげん)に到着。伏流水が湧き出す「田代池(たしろいけ)」の西側にある湿原で、穂高連峰を眺められます。初夏にはサギスゲと呼ばれる白い花々が美しく咲く場所です。

田代池
松本市 / 自然・景勝地 / 紅葉
住所:長野県松本市安曇 田代池地図で見る
Web:https://www.kamikochi.or.jp/learn/spot/%E7%94%B0%E...
  • 写真:旅田サトシレンゲツツジ

次にご紹介する大正池に向かう途中では、オレンジ色の花で茎と葉に毒性がある「レンゲツツジ」や、「ギンリョウソウ」「フジアザミ」など、6月中旬から8月中旬にかけて見頃を迎えるさまざまな花も見られます。

  • 写真:旅田サトシ中千丈沢の押し出し

湿地帯で整備された木道や舗装した道を歩くと、中千丈沢(なかせんじょうさわ)の押し出しと呼ばれる広い河原に到着。焼岳の絶景を眺めることもでき、写真撮影はもちろん、ここでひと休みすることもできます。

  • 写真:旅田サトシ大正池

さらに木道を歩いたところで大正池に到着。大正時代の焼岳の大噴火による泥流で川をせき止め、一夜にして生まれたせき止め湖です。美しい水面には焼岳の姿が映ります。

大正池
松本市 / 自然・景勝地 / インスタ映え / 紅葉 / パワースポット
住所:長野県松本市 安曇上高地地図で見る
電話:0263-94-2301
Web:https://www.kamikochi.or.jp/learn/spot/%E5%A4%A7%E...
  • 写真:旅田サトシ中の瀬園地

大正池で絶景を眺めた後、再び上高地自然研究路から田代橋を経由して河童橋を目指しましょう。梓川の左岸コースを歩くと、中の瀬園地(なかのせえんち)が見えてきます。多くのテーブルやベンチがあり、ここでひと息つくことができます。

【1日目/15:00】ハイキング終了!河童橋に到着

  • 写真:旅田サトシ河童橋

さらに梓川沿いを10分ほど歩くと、河童橋に到着。全長36.6メートル、幅3.1メートルの梓川にかかるカラマツ製の吊り橋で橋からは西穂高岳(にしほだかだけ)や明神岳(みょうじんだけ)といった穂高連峰を眺められます。

河童橋
松本市 / 自然・景勝地 / 観光名所 / インスタ映え / 紅葉 / 橋 / 吊り橋
住所:長野県松本市安曇上高地地図で見る
Web:https://www.kamikochi.or.jp/learn/spot/%E6%B2%B3%E...

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この記事を書いたトラベルライター

日本の魅力を発信する旅男(タビオ)!
<★実績★>
☆トラベルライターアワード 2020年・年間☆
「国内記事部門 アクセストップ賞」受賞
☆トラベルライターアワード 2018年・年間☆
「国内記事部門 SNSシェアトップ賞」受賞
☆トラベルライターアワード 2017年上半期☆
「編集部特別賞」受賞

「サトホーク」から「旅田サトシ」に改名しました。

旅とグルメが大好きなフリーライターです。2013年から旅行会社で約2年間販売業務をした後、広告会社で大手旅行会社の旅行商品パンフレットを中心とした約7か月間の編集職の経験を経て、現在は旅行やグルメの記事を中心に執筆活動を行っています。

日本国内を中心に有名な観光スポットから穴場スポットまで、月に1回、日帰りを含めて旅行に出かけており、四季の風景や観光施設、グルメまでおすすめポイントと散策の楽しみ方等をご紹介しています。
多くの皆さまに行ってみたいと感じていただける記事を執筆したいと考えています。
また取材依頼も待っています。Facebookまたはinstagramからメッセージを送っていただけると幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。
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