写真:ゆきたか埼玉県川越市には、江戸の情緒を今に伝えるレトロな町並みがあり、観光客に人気です。見どころは多いですが、メインエリアだけを短時間で散策しても旅の気分が味わえます。小江戸と呼ばれる川越を1~2時間で巡る方法をご紹介します。
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小江戸 川越
川越市(かわごえし)は、埼玉県にある人口約35万人の都市です。古くから交通の要衝や産業の中心として栄え、また城下町として発展してきました。
江戸との交流がさかんで、江戸の情緒を今も残している川越は、「小江戸」と呼ばれており、観光客に人気です。重厚な建物が立ち並ぶ「蔵造りの町並み」や、古くからの菓子屋が軒を連ねる「菓子屋横丁」、大正ロマンの風情感じる「大正浪漫夢通り」などで、散策が楽しめます。
見どころの多い川越ですが、今回は、短時間で観光を楽しむため、「蔵造りの町並み」周辺に絞ってご紹介します。それでは、散策を始めましょう。
川越観光の中心 蔵造りの町並みを散策しよう
まずは、川越観光のメインエリアともいえる「蔵造りの町並み」を散策しましょう。こちらには、広い道路に沿って、蔵造りの重厚な町家が立ち並んでいます。
蔵造りの町家が多く建てられたのは、明治26年に発生した大火災「川越大火」がきっかけでした。このとき多くの商家が焼けてしまいましたが、江戸の町家として発達してきた蔵造りの建物は、耐火構造のため焼け残りました。
そのため、大火災以降の建物では、蔵造りが多く採用されました。現在でも、通りには当時の建物が残っており、落ち着いた景観を作り出しています。平成11年には、国の重要伝統的建造物群保存地区に、平成19年には、美しい日本の歴史的風土100選」に選定されています。
これらの建物の1階では、お店を営んでいるところも多く、一帯は川越一番街商店街とも呼ばれています。和菓子店やお茶屋さん、酒店など、古くから営業していると思われる店舗が見られます。
また、雑貨店やカフェ、体験工房など、新しいお店も多く、外観のレトロさからは想像もできないような、おしゃれで快適な店内に改装しているところも見られます。通りは車の通行が多いので、気を付けて散策してみてください。

- 一番街の蔵造りの町並み
- 埼玉 / 町・ストリート / 観光名所 / 食べ歩き
- 住所:埼玉県川越市地図で見る
川越まつり会館
毎年10月に開催される川越まつりは、秩父市の秩父夜祭、熊谷市の熊谷うちわ祭とともに、埼玉三大祭りに数えられる、歴史あるお祭です。この川越まつりがいつでも体感できるのが「川越まつり会館」です。
大型スクリーンでは、お祭り当日の様子を短くまとめた映像を上映しています。また、本物の山車を2台展示しており、その細部まで見ることができます。

- 川越まつり会館
- 埼玉 / 博物館 / 雨の日観光 / 穴場観光スポット
- 住所:埼玉県川越市元町2−1−10地図で見る
- 電話:049-225-2727
- Web:http://kawagoematsuri.jp/matsurimuseum/
門前横丁
蔵造りの町並みの通りからは、いくつかの細い路地が伸びています。川越まつり会館の南にある門前横丁(もんぜんよこちょう)もその一つです。通りが、養寿院をはじめとする寺院に続いているため、このように呼ばれています。
店舗は少ないですが、石畳の道となっており、風情があります。こちらを通ると、古い菓子屋が立ち並ぶ「菓子屋横丁」に近いです。にぎやかな通りから入り、静かに歩いてみても良いでしょう。
りそなコエドテラス
蔵通りの町並みを南へ歩くと、周囲の建物とは雰囲気の違う洋館が見えてきます。こちらは、埼玉県内初の国立銀行として開業した、「第八十五国立銀行本店」の旧建物です。
1918年(大正7年)に建てられたこちらの建物は、最近まで、埼玉りそな銀行の川越支店として使われていましたが、2024年5月に複合施設「りそなコエドテラス」として生まれ変わりました。
館内には、レストランと特産品の物販コーナー、レンタルキッチン、コワーキングスペースなどが入っています。また、旧金庫室を展示したギャラリーもあります。
1階のECCOLA りそなコエドテラスでは、ピザなどのイタリア料理が味わえます。埼玉産の素材を使ったジェラート(ダブル カップ600円・コーン770円)は、常時10種類以上用意されており、人気が高いです。気軽に立ち寄ってみてください。

- りそなコエドテラス
- 埼玉
- 住所:埼玉県川越市幸町4−1地図で見る
- Web:https://www.saitamaresona.co.jp/labtama/koedo-terr...
時の鐘がシンボル!鐘つき通りを歩こう
続いて、鐘つき通りを散策しましょう。こちらは、蔵造りの町並みの大きな通りから東に延びています。石畳の道や大きな鐘楼「時の鐘(ときのかね)」があり、風情のある町並みが見られます。
時の鐘
時の鐘は、川越の街に「時」を告げてきた鐘楼です。高さ16メートルの存在感ある塔は、小江戸川越のシンボルとなっています。現在のものは、川越大火の翌年に再建されたもので、現在でも午前6時、正午、午後3時、午後6時の一日4回鐘を鳴らしています。
塔の下をくぐると、薬師神社の境内に出ます。こちらには、ご本尊として薬師如来立像がお祀りされており、病気平癒などのご利益があるそうです。小さな神社ですが、静かな空間で少しホッとできる場所となっています。
時の鐘の周辺にも、飲食店や食べ歩きに適したお店がいくつかあります。川越名物とも言える芋菓子のほか、老舗のお団子屋さん、コーヒー店もあるので、散策を楽しんでみてください。

- 時の鐘
- 埼玉 / 観光名所
- 住所:埼玉県川越市幸町15-7地図で見る
- 電話:049-222-5556(川越駅観光案内所)
- Web:http://www.koedo.or.jp/miru-asobu/99/
鐘撞堂下 田中屋
時の鐘のすぐそばにある団子屋さんです。炭火焼きの団子を1個80円で販売しています。テイクアウトがメインですが、店内のスペースでいただくこともできます。
こちらのお団子は、醤油味で甘みはほとんどなく、さっぱりとしています。素朴な味を楽しんでください。小さめのお団子なので、ランチの前に食べても問題ないでしょう。
菓匠 右門
川越名物とも言える芋の和菓子を製造販売しているお店です。さつま芋とつぶ餡をもち粉の生地で包んだおまんじゅう「いも恋」は人気商品で、お土産にも適しています。1個(220円)から販売しているので、食べ歩きにも良いでしょう。
店頭で販売しているお芋のソフトクリーム「恋ソフト」も人気です。厳選したさつまいものエキスを使い、無着色で仕上げており、上に乗ったハート形の最中がかわいらしいです。味は紫芋、ミックス、ミルクの3種類で、価格は400円です。
筆者はこちらで、芋ようかん(500円)を購入しました。こちらは、さつまいもと寒天を使い、手作業で作られています。さつまいもの絵柄の紙袋に入っており、嵩張らないのでお土産にも良さそうです。
ようかんは、甘さを控えた上品な風味です。さつまいもの風味がしっかりと感じられ、後味はあっさりとしているので、幅広い年代の方におすすめできます。

- 菓匠右門 時の鐘店
- 埼玉 / スイーツ / 食べ歩き
- 住所:埼玉県川越市幸町15‐13地図で見る
- 電話:049-226-5663
- Web:https://imokoi.com/
おしゃれなスタバ「鐘つき通り店」
お買い物や散策を楽しんだら、通りにある「スターバックスコーヒー 鐘つき通り店」で少し休憩しませんか。蔵造りの景観に溶け込む和風の外観のお店は、外国人観光客にも人気で、写真を撮影する姿も見られます。
お店の間口は狭いですが、入ってみると奥行きがあり、狭さは感じません。天井も高いので、快適に過ごせるでしょう。
内装にもさまざまな工夫が見られます。カウンターには江戸黒漆喰を使用し、客席のベンチには、伝統的な織物の川越唐桟(かわごえとうざん)で装飾されています。さらに、奥の壁には襖絵を切り取ったものを額に入れて飾るというこだわりようです。
店舗奥には、小さな庭園があり、緑が美しいです。テラス席があるので、晴れた日は外で過ごすのも良いでしょうね。外観、内装とも地域に合わせたおしゃれなスタバで過ごすひとときを体験してみてください。

- スターバックスコーヒー 川越鐘つき通り店
- 埼玉 / カフェ・喫茶店 / インスタ映え
- 住所:埼玉県川越市幸町15-18地図で見る
- 電話:049-228-5600
- Web:http://www.starbucks.co.jp/store/search/detail.php...
おわりに
小江戸川越の中心部の散策は、これで終わりです。お疲れさまでした。市内にはほかにも、歴史のある社寺、特産品やお土産物を多数扱う店舗などがあるので、お時間のある方は回ってみてくださいね。





















































