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岩畳
いよいよラインくだりの終着、岩畳です。平らなトップで観光客が川とラインくだりの船を見下ろすことができる好スポット。そのため、船側、岩畳側から人々が写真を撮りあう状態に。こうやって観光客が岩の上になんなく乗っている・・・これも長瀞ならではの風景なんです。
ところで岩って結構ゴツゴツした立体的な形状をしていますよね。でも長瀞の岩畳は「畳」とつくだけあって、平らで滑らかなんです。ここの岩は薄い層が何枚にも積み重なった、身近なものであればケーキのミルフィーユみたいな岩なんです。つまり一枚、一枚、ぺらりとめくれる状態であるということ。
荒川が長瀞のこうした岩を浸食することで、平らな「岩畳」ができあがったのです。岩畳は幅80m、長さ500mの自然岩石です。
ジュラ紀に海の底にたまった火山の噴火物や、砂などが白亜紀にプレートによって地下20~30kmまで運ばれ、このような形状になったのだと言われています。地下20~30kmでできたものが、さらに今私たちのいるところまで隆起しており、地球の奥で行われた活動を目の前で観察することができるので「地球の窓」とも呼ばれています。とっても壮大ですよね。
このように地質的に豊かな地なので、長瀞一帯が地質学の研究拠点となり、多くの地質学者を輩出しました。そのためここ長瀞が「日本地質学発祥の地」と呼ばれるようになったんです。
ポットホール
船を降りて岩畳を歩いていくと、「ポットホール」をみかけます。急な水流により、削りとられた地形でしばしばみかける「ポットホール」。川の急流が、たまたま強くあたるところで渦をまき、底にあった小石などにより、岩がすり鉢のように丸く削られてできるホールです。
長瀞のかき氷
長瀞は日本でとりわけ暑っついことで有名な熊谷の隣にあります。だからシーズンによっては、外で過ごすには危険なほど暑いこともしばしば。そんな長瀞に来たら、絶対食べなければならないのがかき氷です。
長瀞にかき氷を提供してくれるお店は、そこかしこにあります。みんな共通して看板に掲げているのは「阿左美冷蔵」の氷を使っているということ。
阿左美冷蔵は、天然氷を作っているんです。天然氷は冷凍庫で作った氷とは異なり、ふかふか、なめらか、温度が低く口あたりがやさしく、今までのかき氷では経験したことのない触感を楽しめると思いますよ。
こちらの天然氷、11月下旬から1月下旬にかけて作られます。氷はもともとかき氷用として作られたわけではなく、蚕の孵化するタイミングを人口的にコントロールするために使われていました。これがかき氷に転用されて、いまでは長瀞と言えばラインくだりとかき氷と言われるほど有名になりました。時期やお店によってはかき氷を求めて2,3時間ならぶこともあるそうですから、人気なのがわかりますね。
おわりに
いかがでしたか?こんなに地質的に豊かな土地が東京から近いって驚きです。ちなみに長瀞ラインくだりは、例年3月上旬から12月上旬の運行です。大人だけで楽しむのもよし、お子さんと一緒に地球の窓をのぞきながら楽しむのも、きっと貴重な体験になりますよ。
- 秩父鉄道長瀞ラインくだり
- 埼玉 / 体験・アクティビティ / 春のおすすめ観光スポット
- 住所:長瀞町長瀞489-2地図で見る
- 電話:0494-66-0950
- Web:http://www.chichibu-railway.co.jp/nagatoro/