台湾・高雄の繁華街から車でおよそ1時間ほど離れている田寮区には特別な地形があります。それは、主に泥岩で構成している悪地で、植物が生えにくく荒野に見えるため、「月世界」と呼ばれています。悪地は大陸の乾燥地域に珍しくないかもしれませんが、雨量の多い熱帯では珍しい地形です。ここは台湾出身の私がオススメする、地元の人しか知らない観光スポットです。
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台湾の悪地は台南左鎮や台東卑南にもあるのですが、近づいて歩けるのは「田寮月世界」だけ!遊歩道がきれいに整備され、観光客だけではなく、近所の人々が散歩する場所でもあります。台湾に何度も行って来た方や、ちょっと違う雰囲気を味わいたいという方にはぴったりです。
月に参りましょう!
悪地ということは、ほとんど日陰がありません。昼間はものすごい暑いので、必ずお水を持参して、熱中症にご注意ください。12月に行ったことがありますが、あいかわらず日差しが強くて、日傘が必要かもしれませんね。
園内にはいくつの遊歩道が整備されていますが、池を中心に約1時間で一周することができます。約2キロほどの短距離コースで、少し階段がありますが、反時計回りで歩くと坂道が多くて、全体的に歩きやすいでしょう。
さて、入り口から反時計回りで歩いてしばらく、月世界を一望できる展望台にたどり着きます。藤で編んだ月が飾られていて、ここで一休みできますが、展望台でも日陰一つもないため、とにかくあつーいです。
そして、道をそのまま進むと悪地歩道に入り、泥岩の丘はすぐ手の届く範囲にあります。歩道から離れて写真を撮ったり、泥岩の触感を確かめたりすることができます!ただし、泥岩の構成は不安定であり、剥離しやすい性質で、危ないので登らないでくださいね!
悪地歩道に出たら池が見えて、また入り口のところに戻ります。これで足りない!という方は悪地歩道の途中からほかの遊歩道に進むこともできますが、ほとんど階段な一本道で折り返すことになります。その歩道の途中の展望台からも、延々と続く悪地が眺めることができます。
また、泥岩や悪地についてもっと詳しく知りたい方は入り口付近のインフォメーションセンターで少し勉強できます(但し日本語の説明はないと思います)。
夜にはまた別の世界へ
ここ2、3年、毎年夏の終わりから「まぼろし月の世界」(奇幻月世界)というイベントが開催されています。ライトアップされた悪地は雰囲気が一転!奇妙な世界に入り込んだような気分。週末や特定の日にはライトショーやバンド演出なども行われ、大変賑わいます!台湾では旧暦の7月が鬼月として、鬼の門が開けられ、亡くなった人の霊がこの世に戻ると言われていますが、その鬼月にあわせてお化けの仮装をしている人が集まる日もあります。イベント期間中は湖の周辺に屋台もたくさん並んでいて、楽しく食べ歩きできます!
昼間が暑すぎて出かけるのは面倒くさい方もいるでしょうから、夜だとすこしだけ(夏ならほんの少しだけ)涼しくなりますのもおすすめです♪
地鶏料理を楽しもう!
月世界の周辺には地鶏料理店がたくさんあります。せっかく遠くまで来られたことですし、にんにくの鶏スープや腐乳で味付けた揚げとりなど、台湾の地鶏料理を試してみましょう!一品の量が多いので、大人数で来たほうがいろいろ楽しめます。
写真に写っているのは、月世界から車で15分ほど離れた「田野香雞庭園」というお店の料理です。美味しくて清潔感のあるお店でネットの口コミでも評判が良く、休日は混みあうことが多いです。
バスで来た方も、月世界のすぐ隣に地鶏料理店がありますので、移動手段を気にせず、気楽に堪能しましょう!
- 田野香雞庭園
- 台湾 / 台湾料理
- 住所:高雄市阿蓮区復安里78-20号地図で見る
- 電話:07-633-2112
- Web:https://www.facebook.com/tianyechickencourtyard/
基本情報&アクセス
所在地
〒823 高雄市田寮区月球路36号(月世界地景公園)
アクセス
・車の場合
国道3番田寮/阿蓮ICから台28線を旗山方面へ10分
・バスを利用する場合
KMRTの南岡山駅から8012、紅70、を乗り換えて、「月世界」下車すぐ。
台南高鐵駅から8042「月世界」下車すぐ。