オーストラリアの一枚岩と言ったら、ウルル(エアーズロック)が有名ですが、あまり知られていませんが、世界一大きな一枚岩は、実は西オーストラリア州の内陸部にある「マウントオーガスタス」なのです。その大きさはなんと、ウルルの2倍以上。そんな隠れた、世界一だけどマイナーな世界最大の一枚岩をご紹介します。
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マウントオーガスタスとは
- 出典:www.openstreetmap.org© OpenStreetMap contributors
マウントオーガスタスは、西オーストラリア州の州都パースから北東約1,200kmの場所に位置します。公共の交通手段はありませんので、レンタカーを借りるか、ツアーに参加するなどしてアクセスすることになります。
底面積が4,795haあり、一枚岩としては2番目に大きいウルル(エアーズロック)の約2.5倍の大きさとなります。比高858m、標高は1,105mです。
また、エアーズロックが7,000万年前のものであることに比べ、マウントオーガスタスの下にある花崗岩は17億5,000万年前のもの。古さでも、マウントオーガスタの方が勝っています。
それなのに、この世界で一番大きな岩・マウントオーガスタスが、2番目のエアーズロックよりも知名度が低いのはなぜでしょうか。その理由は、一枚岩ですが岩は砂に覆われており、草木が茂っていて、一枚岩としてのインパクトが弱いことと、アクセスの悪さにあるのではないかと思われます。
マウントオーガスタスの周辺には舗装道路がありませんので、未舗装の赤土の上を運転しなければなりません。筆者は内陸経由で行きましたが、ミーカサラという街から約400kmもの距離が未舗装の道のりとなりました。季節によっては4WDの車が必要となるでしょう。
ちなみに8月から9月の時期には、道中でワイルドフラワーを見ることができます。マウントオーガスタス周辺では、マラマラというワイルドフラワーを多く見かけます。
朝日の時間は必見
朝日が昇る前の時間はマウントオーガスタス全体が赤く染まり、1日のうちで1番美しい姿を見せてくれます。
マウントオーガスタスの周りには広い広い平地が広がっているので、何にも遮られることのない美しい朝焼けの景色も期待出来ます。
広大なオーストラリアの大地に昇る朝日を浴びて、パワーチャージをしましょう!
マウントオーガスタスで登山
マウントオーガスタスにはいくつかの登山コースがあり、トレッキングを楽しむことができます。世界一大きな岩であれど、なだらかな岩肌となっているので、日本で登山を嗜む人でしたら、問題なくチャレンジできるでしょう。
山頂までのコースは往復12km、6時間のコースになりますので、十分な水分補給の準備が必要です。
スタート時点からしばらく急な登りがあり、
その後なだらかな道が続き、
道中には崖っ淵の道があったりと、登山者を飽きさせません。
山頂直前になると、また道が険しくなってきます。
そして山頂からはオーストラリアの広大な大地の風景を一望することができます。
夜は焚き火と満天の星空を満喫
マウントオーガスタスの周辺には、キャラバンパークがひとつしかないので、そちらでの宿泊となります。
キャンプサイト、キャラバンサイト、そしてキャビンの宿泊施設がありますので、用途に合わせて利用・宿泊することが出来ます。そして夜には枯れ木を集めて、キャンプファイヤーを楽しむこともできます。
周辺には何もないので、天気の良い日には満天の星空が広がります。天の川をはじめ、オーストラリアの冬の時期には、南十字座を見ることも出来ます。
- マウントオーガスタス
- オーストラリア / 自然・景勝地 / 絶景
- 住所:Mount Augustus地図で見る
この記事を書いたトラベルライターからひと言
知名度が低い世界最大の一枚岩マウントオーガスタス。道中は赤土にまみれながらのガタガタ道を走る上、長距離の移動を強いられるなどアクセスが困難ではありますが、朝日に照らされて真っ赤に染まった世界最大の一枚岩の景色は満足感が大きく一見の価値ありです。そして山頂まで登山して、夜は焚き火と満天の星空に癒される。まさにデトックスの旅になることでしょう。
内陸地にあるため、オーストラリアの夏の時期は暑さが厳しいです。訪れる場合は、冬に当たる5月から10月くらいまでがベストシーズンと言えるでしょう。
またレンタカーでアクセスする以外にも、チャーターカーという手段もあります。気になる方は、パースの現地旅行会社にお問い合わせ下さい。(bemnty)