蔵の町、ラーメンの町として有名な福島県喜多方市。春には桜、秋には大イチョウやバルーンフェスタなど、季節に応じた見どころもあります。そんな喜多方にお出かけした際におススメの、立ち寄り散策を楽しめる町歩きをご案内します。
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老舗 鳴海屋(しにせ なるみや)
地元、喜多方産の原料を使用した、駄菓子を手造りしている老舗 鳴海屋。寛永元年創業の老舗店です。名物は煎り大豆に、きな粉と黒蜜をまぶした御豆糖。表面はやわらかく、中の豆がカリッと香ばしいのが特徴です。
他にも落花糖、あんこ玉、きなこねじりなどの駄菓子(¥490~)が並びます。試食できるので、気に入ったものが購入できます。予約をすれば、駄菓子づくりの体験もできるそうです。
旧甲斐家(きゅうかいけ)蔵住宅 【現在工事中】
国の登録有形文化財にも指定されている旧甲斐家蔵住宅は、喜多方の必見住宅です。大正後期に建設された51畳もの座敷蔵や店蔵が保存されています。店蔵にはケヤキの大木を削って造られた吊り階段に、ケヤキの一枚板の廊下、奥の間には、大理石の風呂場など、贅をつくした建物です。
蔵座敷に使用されているのは、紫檀、黒檀、檜などの銘木ばかりですが、精緻を極めた技巧にも注目です。非公開の地下室には、戦中、密かに西洋の文化を愉しんでいた痕跡が残されているそうです。いつか、公開になるのを期待したいですね。現在は、庭側からの見学のみで、内部への立ち入りはできませんが、無料公開されています。
ふれあい通り
喜多方市の県道21号線、一丁目から三丁目方向へのびる全長約800mの商店街には、味噌や醤油の醸造元、酒蔵などの他、地場産品を販売する商店に、昔ながらののれんを受け継ぐ店舗などが並んでいます。豪商の住宅や商人の家もあり、どこか懐かしい風景に出会えます。
山中煎餅本舗
明治33年創業の山中煎餅本舗は、江戸時代の蔵を利用した店舗で、周辺にはお煎餅が焼ける香ばしい香りが漂います。炭火を使用したレンガ窯で、一枚一枚、丁寧に焼き上げられています。手焼きなので、一日に焼けるのは2,500枚程度。お時間があれば、七輪での煎餅焼き体験・お土産付き(¥600)も可能です。
- 山中煎餅本舗
- 福島 / スイーツ
- 住所:福島県喜多方市字1丁目4643地図で見る
- 電話:0241-22-0614
- Web:http://www.yamanaka-senbei.com/
喜多方ラーメンミュージアム・ラーメン神社
ふれあい通りのほぼ中央にあるのが、喜多方ラーメンミュージアム・ラーメン神社です。割り箸をイメージした鳥居が目印です。喜多方ラーメンの起源や歴史などについて展示されています。喜多方市内全域のラーメン店を紹介するパネルコーナーもあるので、こちらに立ち寄ってから散策するのも良いですね。
※冬期期間は閉鎖しています
- 喜多方ラーメンミュージアム・ラーメン神社
- 福島 / 神社 / 穴場観光スポット / ソフトクリーム / インスタ映え
- 住所:福島県喜多方市二丁目4662地図で見る
- 電話:0241-23-6464
大和川(やまとがわ)酒造北方風土館
ラーメン神社の道路を挟んで向かいの道を西に向かうと、大和川酒造北方風土館があります。寛政二年創業の老舗酒造店で、現在の当主で九代目になります。国内はもちろん、海外にもファンを持つ大和川酒造は、平成2年から「北方風土館」として一般開放(無料)しています。
江戸時代に建てられた一番古い土蔵から、昔の酒造りに使用した道具などを見学することができます。販売エリアには、試飲コーナーや仕込水に使われている飯豊(いいで)連峰の伏流水を飲めるコーナーもあります。
- 大和川酒蔵北方風土館
- 福島 / 酒蔵見学 / 穴場観光スポット / 酒蔵 / 日本酒
- 住所:福島県喜多方市字寺町4761地図で見る
- 電話:0241-22-2233
- Web:http://www.yauemon.co.jp/
ラーメンの町・喜多方のラーメン店
ラーメンの激戦区とあって、店舗数も多く、どのお店にしようか悩みどころですね。地元の方に尋ねると、「昔からのお店は、どこも美味しいよ。」との声。競争が激しい激戦区だからこそ、昔からお店を開いて続いているということは、リピーターがいるということですね。
あとは、昔ながらのあっさり系が好きか、今どきのこってり系が好きか、醤油味か塩味か、自分の好みということになります。休日ともなると1時間待ち!とも言われる人気店もあります。
もちろん、それらのお店も美味しいのですが、新たな出会いを求めて、見つけたお店に飛び込みで入ってみるのも楽しいものです。
この記事を書いたトラベルライターから一言
本記事でご紹介したふれあい通り周辺は、同じく蔵が連なるおたづき蔵通りよりも、商店が多く、ラーメン店も点在しているので、散策するのに楽しい通りです。また、ふれあい通りから西へ徒歩数分の場所には、桜の季節には1,000本のしだれ桜が咲き誇る、日中線(にっちゅうせん)記念自転車歩行者道があります。秋のバルーンフェスタ会場からも、大イチョウで有名な新宮 熊野神社からも、それぞれ約15分の場所なので、立ち寄り散策にピッタリです。(Olive)