開湯1,300年の歴史を持つ、石川県にある温泉郷・山中温泉。誰でも一度は聞いたことがあると思いますが、ここにあるのは「温泉」だけではないんです。伝統文化や雰囲気のある温泉街、自然豊かな渓流沿いの散策など、ゆったりと過ごすにはとてもお勧めの温泉地です。今回は、松尾芭蕉も温泉に浸かり句を詠んだと言われる山中温泉の歴史と、おすすめの観光スポットをご紹介します。
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山中温泉の歴史
今から1,300年前の奈良時代に発見され、平安末期に12軒の湯宿が開かれたことが山中温泉旅館の始まりだとされています。山中温泉は、昔から沢山の人々の疲れや病を癒してきた歴史のある温泉なのです。
松尾芭蕉もお気に入りの温泉
俳人・松尾芭蕉が、日本各地を旅している途中に山中温泉へ立ち寄り、9日間滞在したときに「山中や 菊は手折らじ 湯の匂ひ」と句を詠みました。
その芭蕉が滞在した泉屋に隣接していた「扇屋別荘」の別荘を改築し、「芭蕉の館」として現在公開されており、芭蕉が書き残した句の掛軸や、資料などの展示を鑑賞することができます。
- 芭蕉の館
- 加賀市 / 博物館 / 雨の日観光
- 住所:石川県加賀市山中温泉本町2丁目86−1地図で見る
- 電話:0761-78-1720
- Web:http://www.basyoyamanaka.jp
【1】浴衣姿が似合う温泉街「ゆげ街道」
山中温泉の温泉街「ゆげ街道」は、温泉街の中心部にある「菊の湯」から「こおろぎ橋」付近までで600mもあります。
電柱をなくすといった工夫がしてあるのでとても趣のある街並みになっています。宿泊する温泉宿で浴衣に着替え、ゆげ街道のそぞろ歩きをすると絵になりますね。
- ゆげ街道
- 加賀市 / 町・ストリート
- 住所:加賀市山中温泉南町地図で見る
- Web:http://yugekaido.jp/
ゆげ街道でお店巡り
ゆげ街道の両脇には、山中漆器や九谷焼の伝統工芸品のギャラリーやお土産屋さん、カフェやお食事処など様々なお店が軒を連ねています。
温泉街で人気のお蕎麦を堪能
ゆげ街道には美味しいものも沢山!おすすめはお蕎麦屋さん「彩桂庵」。とても人気のお店で、筆者も外でしばらく待ってからようやく中に入ることができました。
店内はレトロな雰囲気がグッドです。評判の十割そばも美味しく頂きました。
お得なクーポンもあります
ゆげ街道ではスイーツの食べ歩きができる「山中温泉スイーツめぐりクーポン」というものもあります。こちらは、8店舗の中からスイーツ3品を選んで食べることができるというもの。料金は600円で、山中温泉に宿泊の場合は500円とさらにお得です。
【2】伝統工芸を体験できる「体験工房」
石川県には、古くからある伝統工芸が現在まで受け継がれています。その繊細で美しい伝統工芸に触れてみたいという方にお勧めなのが、所要時間30、40分程度で利用ができる体験工房です。
ろくろを回して九谷焼を作る体験ができる「シルクロ陶芸体験工房」や、漆の絵付け体験ができる「うるしの器 あさだ」などがおすすめ。お手軽に体験できるものばかりなので、散策の合間にいかがでしょうか。
- シルクロ陶芸体験工房
- 加賀市 / 体験・アクティビティ
- 住所:石川県加賀市山中温泉東町1丁目マ22 九谷焼窯元 きぬや2階地図で見る
- 電話:0761-78-2078
- Web:http://kinuya-kutani.jimdo.com/%E3%82%B7%E3%83%AB%...
- うるしの器あさだ
- 加賀市 / 体験・アクティビティ / 伝統工芸
- 住所:石川県加賀市山中温泉菅谷町ハ-215地図で見る
- 電話:0761-78-4200
- Web:http://www.uruwashikki.com/
【3】散策が楽しめる美しい「鶴仙渓」
山中温泉に流れる大聖寺川。上流にある「こおろぎ橋」から下流の「黒谷橋」までの区間約1kmに渡り美しい景観を作り出している渓谷が「鶴仙渓」(かくせんけい)です。
この鶴仙渓沿に整備された1.3kmの遊歩道を散策することができます。
端から端まで歩くと約40分ほどかかり、足元は時折デコボコで多少アップダウンもありますので、歩きやすい靴で訪れた方がいいでしょう。
渓谷に架かる「橋」巡り
この渓谷の散策の見どころのひとつが「橋」巡りで、お勧めの橋は「黒谷橋」「あやとりはし」「こおろぎ橋」です。
「黒谷橋」は石橋で大正ロマンを感じさせます。山中を訪れる人々のために架けられたそうです。もともとは木造でしたが、昭和10年に石橋になりました。
S字型のユニークな形が目を引く「あやとりはし」は、いけばな草月流家元・勅使河原宏氏のデザインで1991年竣工のまだ新しい橋です。
「あやとりはし」の上へ上り、下を見下ろしてみます。意外と高さがあるので、高所が苦手の方にはちょっと怖いかも。
高くて少し怖いのですが、「あやとりはし」の上から望む鶴仙渓は格別です。
総ひのき造りの「こおろぎ橋」は江戸時代に造られた橋で、平成2年に架け替えられました。その名前の由来は、行路が危なかったので「行路危(こうろぎ)」となったという説と、こおろぎの声が由来だという説とあるようです。
【4】足を伸ばして訪れたい「栢野大杉」
山中温泉を訪れたら、是非立ち寄ってもらいたいパワースポットがあります。温泉街から南へ2kmの場所にある菅原神社です。
その境内にあるのが、樹齢2,300年の大杉が圧倒的な存在感を放つ栢野(かやの)大杉。
幹の周囲11m、高さ54mで、国の天然記念物にも指定されています。温泉街から離れており、静かで心落ち着く場所です。
- 栢野大杉(菅原神社)
- 加賀市 / パワースポット / 神社
- 住所:加賀市山中温泉栢野町ト49地図で見る
- Web:http://www.ishikawa-jinjacho.or.jp/shrine/j0497/
まとめ
美しい渓谷と温かい温泉、グルメや散策、歴史や伝統文化に触れあえたりと、沢山のことが味わえる山中温泉。お気に入りの温泉地になること間違いなしです。ここには趣のある温泉宿も沢山あるので、是非1泊してゆっくり温泉街を堪能していただきたいです。
- 山中温泉
- 加賀市 / 町・ストリート / 観光名所 / 温泉地 / ツーリング
- 住所:石川県加賀市山中温泉東町地図で見る
- 電話:0761-78-0330(山中温泉観光協会・山中温泉旅館協同組合)
- Web:https://www.yamanaka-spa.or.jp/