この記事の目次表示
心臓やぶりの急坂とゴンジリ峠
正直、ここから棒ノ折山はキツイです。急な坂や段差の大きい階段(モモを高くあげなければ登れない)が、交互に登場します。体力のある若い人でも音を上げる人が続出。でも、一歩ずつ足を前に出せば、いつか山頂に着きますから頑張って!!
そして「そりゃないよー」と思うのが、この階段を登り切った後にでてくる「ゴンジリ峠」。階段を苦しい思いをして登りきったところに、急に視界が開け、平地が現れるのです。しかも休憩用にイスも設置されています。
文を読む限りだと、「休憩スペースがあっていいんじゃないの?」と思われることでしょう。実際に登山者の身になってみてください。「いつかこの坂も終わる、終わる・・・」と思いながら急に開けた場所に出て、そして休憩している人々がいる。ここに着いた人々は十中八九、みな、「やったー!登頂した!」と誤解してしまうのです。
残念!途中です・・・。しばらく、ここに登ってくる人を観察していましたが(登山者の皆様、スイマセン・・・)、みんな着いた瞬間、最高にいい笑顔とともに「ついたー」とつぶやくのですが、「ゴンジリ峠」の表示を見て、愕然としていました。
そして頂上へ
さらにゴンジリ峠から登ること30分ほど、やはり急坂、階段が容赦なく現れますが、今度こそ裏切られることなく登れば頂上です。
しかし、一度ゴンジリ峠で苦い目にあった登山者は、表立って頂上への喜びをあらわにはしません(だって、また違ったら恥ずかしいから・・・)。ここでもこっそり登ってくる人々を観察していましたが(登山者の皆様、重ね重ねスイマセン・・・)、だいたいの人が、静かに頂上であることを噛み締めていました。
こちらがようやく着いた頂上です。あずまやがあり、テーブル・イスがあり、なにより広々とした平地があるので休憩場所には困らないのがいいですね。
頂上から見える付近の山々も広大で清々しいです。
さあ、この絶景を見ながらお昼休憩にして、栄養補給と体を休めましょう。
百軒茶屋・上日向方面に向けて下山
頂上でゆっくり休憩をとったら、下山しましょう。頂上のあずまやの奥にある「百軒茶屋・上日向」と書かれた案内板に従って下山します。
登りに通ってきた沢ゾーンとうってかわって、下山のルートは木々に囲まれた道で、同じ山でここまで景色が違うのかと驚かされます。でも、ところどころ、人間よりもはるかに大きな岩がゴロンとしていますよ。
その他にも下山ルートでは、階段や橋など人の手によって整えられている点でも登りとは大きな違いがあります。
約1時間ほど歩くと、山道を抜けアスファルトの敷かれた一般道へ出ます。無事下山、お疲れさまでした!
ちなみにこの日、登山道出口には「本日ツキノワグマが目撃されました。入山される際、周辺を歩かれる際は、鈴やラジオなど音のするものを必ず身に着け自分の存在を知らせ、十分な注意をお願いします」と書かれた紙が貼られていました・・・。熊鈴の持参を忘れずに!
清東橋バス停
登山道出口から、一般道を15分ほど歩くと、西東京バス「清東橋(せいとうばし)」バス停があります。ここからバスに乗車し、最寄り駅へ向かいます。この清東橋のバス停は「日本一観光トイレがきれいなまち」と町の取り組みを紹介するポスターが貼られ、なんとトイレの中には盆栽が飾られていました。トイレがキレイってうれしいですよねー。
このバス停、登山道の出口からも近いし、トイレもキレイだし、待合所にイスもあるしで、とってもお勧めなのですが、一つ注意していただきたいことが。それはバスの本数が少ないのです。土曜・休日の場合だと午後に2本しかありません。この日は16:50に乗車しました。
ただし、この清東橋バス停を出発するバスの本数が少ないというだけで、実はもうちょっと歩いて次のバス停に行くと本数は増えます。ですが、お出かけ前にバス時刻の最新情報を必ずチェックしてから行くようにしましょう。
- 清東橋バス停
- 町田・多摩 / バス停
- 住所:東京都西多摩郡奥多摩町大丹波地図で見る
- Web:https://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.p...
JR川井駅
バスに乗車すること10分ほど、最寄駅であるJR川井駅周辺に到着です。川井駅前の道路は狭くバスが侵入できないので、駅から徒歩5分程度の位置に停車します。
バス停から橋を渡り、小さな坂道を登り、川井駅へ到着です。
この川井駅にも「入山される皆様へ!! 奥多摩の山には熊が生息しています。入山する際には鈴等音の出るものを携帯するなり十分に注意して行動して下さい」とここでも注意を促す立て看板が掲示されていました。皆様、くれぐれも熊鈴の携帯をお忘れなくー!