熊本県と宮崎県の境にある加久藤峠。険しい地形の為、なんと峠の両側にそれぞれループ橋が架かる世にも珍しい場所となっています!車窓に見える霧島連山の絶景とともに、楽しいループ橋のドライブを紹介していきましょう。
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圧倒的ループ感!熊本県側の「人吉ループ橋」
まず初めに紹介するのは、熊本県側にある人吉ループ橋です!ループ橋とは、主に山地の高低差を克服するために建設されるらせん状の橋のことで、人吉ループ橋は国道221号線上にあります。人吉の市街地から車で、約30分ほどの距離の場所です。
写真は、橋の下部から加久藤峠へ向けてさらにぐるーっとループしていく人吉ループ橋の上部を撮影したものになります。分かりますでしょうか?この圧倒的なループ感!ループ区間の長さは1,190m。直径190mと比較的小さな円を描いて山の中を駆け上がって行くため、人吉側から国道を走っていると、「あ!ループ橋がある!」とハッキリ分かります。
ちなみに、近くを走るJR肥薩(ひさつ)線も、えびの方面に向かう山を越えるため、ループ&スイッチバックの区間があります。加久藤峠は、古くから交通の難所であったことがうかがい知ることができます。
残念ながら眺望は後述する「えびのループ橋」に軍配が上がりますが、ぐるーっと傾斜を感じながら車でループ橋を駆け上がっていく一時は実に爽快ですので、人吉ループ橋はドライブで楽しみましょう!
加久藤峠を越えると、えびの盆地の絶景が目の前に!
車で人吉ループ橋をさっそうと走り抜け、熊本・宮崎県境に跨る加久藤トンネルを抜けると、だんだんと景色が開けて来て、目の前に絶景が…!?そうなんです!宮崎県側へ下る際には、えびの盆地の景色を一望することが出来ます!
熊本県側の傾斜もループ橋で標高差を埋めるほど急峻な地形でしたが、宮崎県側の傾斜はさらに急。まるで反り立つ岩壁のように山が連なるため、ご覧の通り山の上から素晴らしい眺望を楽しむことが出来ます。こうした急峻な地形である理由は、えびの盆地が過去の火山の大噴火によって形成された“カルデラ”という地形ゆえ。
今回紹介するもう1つのメインスポット・えびのループ橋もまだまだ遥か下に見えます。加久藤トンネルを抜けて、下って行く場合の眺望は抜群ですが、逆の宮崎県側から登る際には、えびのループ橋を越えて、加久藤トンネルの少し手前あたりに駐車スペースもあります。
駐車スペースに車を停めて、橋の上から景色を見渡せば、写真のような素晴らしいえびの盆地の大パノラマを楽しむことが出来ます。ですので、ドライブだけではもの足りない!という場合には、是非とも車から降りて峠からの景色を楽しんでみると良いでしょう。
- えびのループ橋展望駐車場
- 宮崎 / 展望・景観 / 駐車場
- 住所:〒889-4244 宮崎県えびの市東川北地図で見る
圧巻の霧島連山の絶景!宮崎県側の「えびのループ橋」
さあさあ、いよいよお待ちかね!最後に紹介するのは宮崎県側にある「えびのループ橋」です。最初に紹介した人吉ループ橋と比べると、山に巻き付くように橋が設計されている上、ループの途中で幾つかのトンネルを通過していくため、「いつの間にかループしていた…。」という感覚に陥ります。
人吉ループ橋とは異なる楽しさがあるえびのループ橋ですが、なんと言っても一番のおすすめポイントは、目の前に広がる霧島連山の絶景!韓国岳をはじめとする雄大な山並みを、全て見渡すことが出来るのです!
ループしているため、初めはこの絶景を見ることが出来ませんが、トンネルを抜け、カーブを抜けた先に突然素晴らしい眺望が広がるというのも趣深いです。この辺りは、同じく峠を越えて来たJR肥薩線の中でも「日本三大車窓」と名高い「矢岳越え」と呼ばれる区間にあたるところですので、えびのループ橋から見えるのも納得の絶景です。