伊勢神宮の正式参拝の手順である「湯垢離(ゆごり)」を、榊原温泉で体験してみませんか?肌触りつるっつる・ぬるい源泉は、浸かるだけで不思議と身も心も浄化されます。温泉街の中でも一流旅館である「湯元榊原館」を利用すれば、一流のサービスやお食事にも大満足の滞在となること間違いなし!お祝いごとにもおすすめです☆
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榊原温泉について
東海地方では鄙びた温泉街として人気のある榊原(さかきばら)温泉。実はその歴史はとても古く、平安時代に清少納言が書いた『枕草子』に「七栗の湯」と記したことから始まっています。霊地(今で言うパワースポットのような神聖な土地)として有名だったこの場所には、やがて後から紹介する「射山神社」も建てられ、信仰を集めてきました。
榊原温泉が当時人気となった理由はずばり、伊勢神宮参拝前に行う「湯垢離(ゆごり)」という禊の一種ができることから。京都・奈良の都から伊勢へ行く主要路上の霊地に温泉があるため、参拝前に心身を清めるための立ち寄りスポットとなっていたんだとか!
- 出典:www.google.com京都から伊勢神宮までのルート
- 出典:www.google.com湯元榊原館から伊勢神宮までのルート
グーグルマップで調べてみると、京都から伊勢神宮までの道のり(写真左)のうち、ちょうど3分の2の位置に榊原温泉街があることがわかります。
また、江戸時代に入ると、一般にも伊勢神宮参拝の一大ブームが浸透。正式な参拝には欠かせない「湯垢離」を行える地である榊原温泉も、そのブームの影響を受けて大変な賑わいを見せていました。
車や電車で簡単に神宮の参拝ができてしまう現代となっては「湯垢離」の文化もすっかり忘れられていますが、時間が許すのであれば、参拝の前に是非立ち寄って「湯垢離」を体験いただきたいのが、榊原温泉なのです!
今回は、そんな歴史ある榊原温泉の「湯元 榊原館」についてご紹介します。
- 榊原温泉
- 三重 / 冬のおすすめ観光スポット / 温泉地 / パワースポット
- 住所:三重県津市,榊原温泉地図で見る
- 電話:059-252-0017
- Web:http://www.sakakibaraonsen.gr.jp/index.html
「湯元 榊原館」の温泉についてをまずはご紹介
源泉湧出地は館内にあり!源泉神社や飲泉場も!
「湯元 榊原館」は榊原温泉街にある旅館の中で唯一、館内と敷地内に源泉があり、その豊かな源泉を掛け流しで楽しむことができます。そしてなんと、大浴場だけでなく、全客室、蛇口をひねれば温泉が出てくるのだとか!大浴場の手前には、上の写真のような「源泉神社」があります。
その源泉神社の向かいには、なんと飲泉場も!こちらの温泉は抗酸化作用が大変高いということが判明しているので、飲むことで若返りが期待できるかもしれません!口当たりはとてもまろやかで比較的飲みやすいので、怖がらずに味見しちゃいましょう。
細かな心遣いも嬉しい温泉大浴場
飲泉場を後にすると見えてくるのが、温泉大浴場。入口には、殺菌作用のあるライトが照射されているスリッパの棚があり、入浴中にスリッパをさっぱりとしておいてくれる仕組みになっています。
また、脱いだスリッパを挟んで保管できる、番号付きの洗濯バサミも用意されています。帰り際に自分のスリッパが行方不明になってしまうことを未然に防いでくれる、ちょっとした心遣いが嬉しいです。
なお、脱衣所と客室には温泉水使用のオリジナルアメニティが充実しています。メイク落としから乳液まで一通り使うことができますので荷物が軽くて済みそうです♪
加温浴槽と源泉浴槽で「湯垢離」を体験
大浴場の写真は、公式サイトをご覧ください。透明で綺麗なお湯が、あくまで静かに、でも豊富に注がれている浴槽はお見事の一言です。
浴場には「源泉加温掛け流し」の露店風呂と大きなお風呂、「源泉そのまま掛け流し」のお風呂の合計3つの浴槽があります。加温浴槽も塩素消毒や循環はされていないので、つるつるするお湯の質感をしっかり楽しむことができるのが嬉しいポイント。
加温浴槽でまずは体をしっかり温めてから、源泉浴槽に浸かりましょう。源泉浴槽の湯温は31.2℃と、温水プール並のぬるさ!ですがしっかりと温まった体で浸かると、極楽心地です。
一瞬は冷たく感じますが、勇気を出して肩まで静かにじっくりと入ってみてください。すると体がお湯に馴染んできて、まるでそのまま溶け込んでしまいそうな清浄感を味わうことができます。これが「湯垢離」なのだな、なんて思わず納得してしまうこと間違いなしですよ!
ちなみに筆者はこれまでに日本全国数えきれないほどたくさんの温泉に入ってきましたが、このような清浄感を感じれらるのは榊原温泉だけです。伊勢神宮参拝の前にこちらの源泉風呂で「禊としての入浴」を行うのは、とってもおすすめです。