長崎県といえばの定番ご当地土産の一つ、長崎カステラ。長崎県内にはたくさんのカステラメーカーがあるので、迷うこと必須ですよね。そんな数あるカステラメーカーの中で、切れ端を販売するカステラメーカーが長崎カステラ糖庵です。今回は、ユニークかつ大胆な試みをしたカステラメーカーについてご紹介します。
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ポジティブすぎると話題を生んだ商品説明に注目!「カステラのきれはし」とは?
文字通りカステラを焼き上げた際に切り落とす、両サイド2ヶ所の切れ端です。通常は商品にならない部分を思い切って商品にしたことで話題を生んだのが「カステラのきれはし」。その商品を販売するのは、長崎県カステラメーカーである糖庵です。
注目して欲しいのは、商品説明である「『きれはし』は、切り分ける際に、わずかしかとれない希少品です。」の部分。まるで肉の希少部位のごとくプレミア感をうったえるうたい文句が、ポジティブすぎるとネットやツイッターで話題に!多くのカステラファンを引きつけました。
お値段はなんと324円(税込)と大変お手頃でかつ、美味しいと評判。決して安値ではないはずの長崎カステラが手軽に楽しめると、自分用にと購入する方も多いのだとか。九州内の地方放送などでもたびたび取り上げられ、注目された人気商品でもあります。
自分用や家庭用にはもちろんのこと、クスっと笑ってほしい方へのお土産としてもおすすめですよ。
カステラのきれはしはどこで買えるの?
糖庵の直営店は、なんと長崎市畝刈町(あぜかりまち)にある1店舗のみです。店内では、ショーケース脇にそっと並べられていました。その日その日でのカステラ職人による手焼き商品ですので、数にも限りがあるようです。
糖庵のカステラ自体は一部長崎市内のお土産店(空港の空港売店や、長崎市内の高速インター)で取り扱っているようですが、それも僅かな店舗のみです。予約状況によっては、直営店ではない土産店への出荷数は限られてしまうようなので、実は糖庵のカステラ自体がレア商品でもあるのです。
そのため、カステラのきれはしが手に入る可能性は運次第。説明書き通り「カステラのきれはし」も希少品であるため、確実に購入したい場合は直営店に事前問い合わせの上、畝刈町の店舗へ訪れるのをおすすめします。
糖庵の長崎カステラについて
長崎カステラの切れ端を中心とした紹介ではありましたが、肝心の糖庵の長崎カステラについてご紹介します。数多くある長崎カステラメーカーの中でも、糖庵ではもっちり感と卵の風味が特徴的な長崎カステラを製造しています。
話題を呼んだカステラのきれはしに限らず、長崎のお土産として、和三盆入りの長崎カステラも人気商品です。話題性を生んだけでなく長崎土産店としてもしっかりとした、評価の高い長崎カステラメーカーです。
直営店としての店舗は、長崎県畝刈町にある1店舗のみです。
こちらの店舗は工場と併設され、随時焼きたて(前日)のカステラが直売されています。運が良ければ、カステラ工場の工場長を見かけることもできるかもしれませんよ。
糖庵直営店がある畝刈町までのアクセスについて
長崎カステラ「糖庵」のある畝刈町は、長崎県の中心街から車で約40分。長崎インターからアクセスする場合には、有料道路を15分ほど走り、降りてから約10分少々の走行。お世辞にも、長崎市内中心街から近い場所とは決して言える距離ではありませんが、あえてそんな場所に長崎土産を買いに行くことに、また意味があるのではないでしょうか。
糖庵の歴史
先代の創業者によって糖庵の大元である長崎本舗が設立されたのが、1950年浅田要三氏によるもので、当初はパン屋としてのスタートでした。現在では、全国菓子大博覧会で人気菓子ベスト8位にもランクインした実力を持ち、100年以上続く強豪老舗店も多くある中で、地元民に長年愛される長崎カステラメーカーへと成長しました。長崎カステラ界では、味も保障付きの中堅を担っています。
長崎カステラの最高級品「五三焼きカステラ」もぜひ手に取ってみて!
各長崎カステラメーカーから出されている、最高級品になる五三焼きカステラ。糖庵も例外なく、限られた職人にしか焼き上げることができない最高級品の五三焼きカステラを販売しています。
お値段は0.4号1,296円(税込)〜と、当然ながらカステラのきれはしの数倍以上はするのですが、味は歴然の差。一口目ですぐに口に広がる深い味わいと、大きなザラメの食感は通常の長崎カステラ以上のものです。よりもっちりしっとりとした五三焼きカステラの食感もぜひ味わってみてください。
シンプルゆえ実は深いカステラ作り
当日の気温や湿度によって、釜の焼き上げのタイミングや製法が都度変わるカステラ作り。美味しいカステラ作りのレシピなど、あってないようなものなのです。1枚1枚焼き上げられるカステラは、全て職人による勘ならぬ磨かれた技。決して持って私たち一般人が真似できるものではないからこそ、今の現代もなお手焼きカステラが愛されているのです。
まとめ「長崎カステラは機械で大量生産するものではなく、熟練された職人の腕あってのもの」
現代の時代になってもなお、長崎県の多くのメーカーでは機械に頼ることなく、未だカステラ職人による手焼きが主流です。それはカステラ作りが決して機械に頼ることができない深いものだからだそうです。
糖庵では、カステラの質と味を守り抜くためあえて大量生産をせず、少し不便な立地であっても「糖庵のカステラだから」と買いに来てくれるお客様を大事にしているのだとか。クスッと笑ってしまうような「カステラのきれはし」のユニークな商品説明で話題を呼んだものの、長崎カステラの伝統を守る熱い想いが、しっかりあってのものなのです。
長崎観光の際は、「カステラのきれはし」はもちろんのこと、職人が丹精込めて焼き上げて糖庵の長崎カステラを味わってみてください。中心街の若干外れには位置しますが、プレミアな長崎カステラを求め、一度長崎カステラ糖庵へ訪れてみてはいかがでしょうか?