夏目漱石の小説「坊っちゃん」の舞台としても有名な道後温泉本館。2019年から改装工事が始まっていますが、工事期間中でも本館全体が閉鎖されることはなく、一部の温泉は楽しむことができるようになっているんです。ここでは、「改装中の道後温泉本館」の朝風呂の混雑状況とおすすめの攻略法をお伝えします。
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道後温泉本館の改装工事について
現在の本館が完成したのが、明治27年。それ以来毎日たくさんの観光客・地元客(夏目漱石含む!)を迎えてきましたが、老朽化してきた施設の保全のため2019年1月から大掛かりな改装工事が行われています。
ただし、改装工事と言っても施設が完全に閉鎖されるわけではなく、休憩エリアを除く一部営業を継続しながらの工事。期間中「休憩」利用はできなくなっていますが、道後温泉本館のお湯はしっかりと味わうことができるんです。2019年11月現在は、「霊の湯」は改装中につき「神の湯」を男女に仕切って営業されています。
工事終了予定は7年後とまだまだ先ですが、日本初の重要文化財に指定された浴場である道後温泉本館、その歴史的、文化財的価値を次代に受け継ぎ維持保存していくため、今回の保存修理工事が必要とのこと。完成に期待しつつ、改装中の今しか見られない本館の様子を楽しみましょう!
なお、道後温泉本館の修理の様子をこちらの公式ページで確認することも可能です。通常は見ることのできない内部構造の様子を垣間見られますので、是非チェックしてみてくださいね。
道後温泉本館の混雑状況とベストタイミング
日中の混雑状況は?
通常は霊の湯・神の湯の二つの大浴場があるところを、神の湯に絞っての臨時営業となるため気になるのが混雑状況ですよね(公式ホームページの情報によると2020年お盆まではこの形態での営業が確定されています)。
筆者が出掛けた2019年11月某土曜日の混雑状況ですが、日中~午後は並んでいる様子はありませんでした。現地の方に聞いたところによると、日暮れから夜8時にかけてが最も混雑する時間帯であるということです。その時間帯が過ぎると空いてきますので、22:30の閉館ぎりぎりに入るという手もありそうです。
朝風呂の混雑状況は?
夜が混雑するなら朝風呂を狙っちゃおう!温泉旅行なら朝風呂だよね♪ということで朝風呂の混雑状況ですが、筆者が訪れた際には6:00からの営業であるのに対し、5:45の時点で20人ほどの列ができていました!列はどんどん伸びていき、最長50人~60人に!本館が開館すると同時に列はみるみるうちに短くなりますが、入場規制のため列の最後の何人かの方は20分ほど外で待つことになります。
筆者は5:50分から列に並び、6:00に鳴らされる太鼓(これが風情満点です、是非聴いてみてください)と同時に入館できました。というのも、朝風呂の列の男女比率は7:3と、男性が圧倒的に多いんです。朝いちばんに入館できたとしても、男性浴場は入場制限ぎりぎりのイモ洗い状態は避けられないかも…。
一方、女性側の浴場は、開館と同時に入場しても浴室内の密度は80%ほどといったところ。さらに、6:20頃になると第一陣が去り、一時「ガラガラ」状態になります。女性なら、この6:20のタイミングで入館するのがベストであると言えそうです。男性浴場はというと、7:00には第二陣が並び始めますので、第一陣が落ち着く6:30が比較的空いているようでした。
※筆者が訪れた朝の気温は6℃と冷えたので、そのことも女性が少なかったことに影響しているのかもしれません。
入浴までの手順と浴室(女性)の様子
受付からの手順
12歳以上は420円、2~11歳は160円となっており、受付で現金でお支払いをします。入浴料を支払うと引き換えにチケットを受け取り、下駄箱へ!靴を預けたら、鍵は大切に保管を。さきほどもらったチケットを番台のおばちゃんに渡して、いざ脱衣所へ!
改装中の現在は受付から脱衣所までの道のりはとてもコンパクトになっていますので、迷うことなく進めます。半階下の脱衣所へ入ると、鍵付きロッカーがずらり。コインは不要で利用することができます。なお嬉しいことに、脱衣所にはドライヤーが2つ備え付けてありますよ!(女湯)
浴場の様子。石鹸やタオルはある?
神の湯の女風呂には、カランとシャワーがセットになった洗い場が全部で13か所。石鹸・タオルは置いていませんので、受付で購入するか持参しましょう(オリジナルフェイスタオル(みかん石けん付)/250円(税込)など)。
浴槽は、ホームページの写真通りの豪華な石造りで、感動すること間違いなしです!浴槽をはじめとして、壁も全てが石造りなんです。そして壁には美しい砥部焼(とべやき)の陶板画が飾ってあり、現代では考えられないほどの豪華な建築です。
意外なのが、「階下」なのに高い天井には窓があり、光が入ってくるということ。しかも浴槽はかなり深く、たっぷりと肩まで浸かることができます。改装中なので狭いのかな、と心配することなかれ、十分に開放感のある荘厳な浴場を味わえますよ。
泉質については、優しくまろやかなアルカリ性単純泉。無色透明の綺麗なお湯が、トクトクと浴槽に注がれています。塩素投入が一時話題になった道後温泉ですが、塩素の臭いはそれほど感じられず、湯上りはお肌すべすべになります。浴槽の体積に対するお湯の投入量は十分なので、常に新鮮なお湯を楽しむことができる印象です。
子連れでの入浴は可能?
筆者が実際に入浴した時は、子供は一人も見当たりませんでした。というのも、浴槽がとても深いことと、脱衣所がコンパクトであることが影響していると思います。また、浴室内はしっとりと静かにノスタルジーに浸る雰囲気ですので、小さな子供は馴染みにくいように思います。男性浴場はやや賑やかですが、なにしろ混雑しているので、やはり子連れでの入浴はあまりおすすめとは言えなさそうです。
最後に
改装中であっても館内の荘厳さはそのままに、入浴を楽しむことが可能な道後温泉本館。明治時代『坊っちゃん』の世界を覗くことができる貴重なこの場所へ、是非出かけてみてくださいね。
道後温泉本館の基本情報
- アクセス:伊予鉄道電停JR松山駅前より、伊予鉄道市内電車 道後温泉行きで約25分/タクシーで約25分
- 駐車場:100台有(利用料金30分100円)
- 道後温泉本館
- 愛媛 / 日帰り温泉 / 観光名所 / パワースポット / インスタ映え
- 住所:愛媛県松山市道後湯之町5-6地図で見る
- 電話:089-921-5141(道後温泉事務所)
- Web:https://dogo.jp/onsen/honkan