リアル江戸時代で宿場散策とねぎそば「福島・大内宿」

この記事の目次表示

• 大内宿の歴史を訪ねて
•    宿場町の始まり
•    宿場町の衰退
•    観光地として生まれ変わった大内宿
• 宿場町の歩き方
•    歴史をかいま見る大内宿町並み展示館
•    見晴らし台から大内宿の全景を！
• 大内宿の人気グルメ！高遠そば
• 大内宿雪まつりもお勧め
• 大内宿の概要
•    アクセス

大内宿の歴史を訪ねて

宿場町の始まり

江戸時代に、当時の会津藩主であった保科正之によって、会津城下と下野（しもつけ）の国（現在の日光市今市）を結ぶ約130kmの街道が整備されました。それが「会津西街道」です。大内宿はその宿場町の一つとして、会津城下から3番目の位置に作られた宿場町です。

• 写真：Olive宿場道は全長約450ｍ

大内宿には、本陣（大名や旗本、幕府の役人などが使用した宿舎）や脇本陣（本陣の予備）が設けられ、会津藩をはじめ庄内藩、米沢藩などの参勤交代や、米の運搬路として重要な役割を果たしていました。

宿場町の衰退

• 写真：Olive

宿場町として大変栄えていた大内宿ですが、1680年に幕府は、五街道（東海道、日光街道、奥州街道、中山道、甲州街道）以外の街道の通行に対する取り締まりを行い、大内宿を通る会津藩の参勤交代がなくなってしまいます。その後、地震による山崩れなども重なり、宿場町としての役割は衰退してしまったのです。

観光地として生まれ変わった大内宿

• 写真：Olive小川で冷やされているジュース

大内宿は、1981年に重要伝統的建造物群保存地区に指定されました。ここに至るまでには、村内でも意見が分かれ、紆余曲折があったそうです。

• 写真：Olive

しかし、行政の後押しや、住民の努力もあり、観光地として整備され、現在のような美しい景観が維持管理されるようになります。多くの観光客が訪れるようになった今日では、ほとんどの家が、お土産店や蕎麦屋等の店へと変わり、農業から観光産業へと移行しました。

• 写真：Olive

また、この大切な宿場町の景観を未来へ引き継いで行くために、「売らない・貸さない・壊さない」といった住民憲章3原則を作り、景観の保存や伝統的な茅葺きの技術習得、継承に住民全員で取り組んでいるそうです。

宿場町の歩き方

大内宿は全長約450m。ゆっくり歩いても10分もかからない、こじんまりとした宿場町です。街道にそって両脇に店が並んでいるので、1軒、1軒のぞきながら、じっくりと宿場町の風情を堪能してください。

• 写真：Olive

歴史をかいま見る大内宿町並み展示館

• 写真：Olive大内宿街並み展示館２階

街道のほぼ中央に建つ大内宿町並み展示館。館内には、写真や生活用具1,300点あまりが展示されています。昭和59年に復元された本陣跡ですが、殿様専用の玄関、上段の間、風呂などがあり、茅葺き屋根のどっしりとした風格とともに当時の面影を色濃く再現しています。

• 写真：Olive大内宿街並み展示館

館内では、茅葺き屋根の防虫効果などのため、囲炉裏で一年中薪を燃やしているそうです。

見晴らし台から大内宿の全景を！

• 写真：Oliveこのお地蔵様の裏手から登ります。

街道を突き当りまで歩くと、左手に階段があり、登った先には、子安観音堂があります。子宝や子供の成長を祈願するお堂です。

• 写真：Olive大内宿全景～見晴らし台より～

その先に進むと、大内宿の全景が見渡せるので、ぜひ街を一望してみてください。江戸時代に生きた人々と同じ光景を眺められる貴重な景色です。

大内宿の人気グルメ！高遠そば

大内宿の人気グルメが「高遠そば」です。「ねぎそば」とも呼ばれています。

• 写真：Oliveこれが噂の高遠そば！

特徴的なのは、箸の代わりに1本のねぎを使って食べる点。元々は、祝言などの祝いの席に出されていたそうです。「ねぎのように細く長く、白髪の生えるまで生きる。」とか「切る」を忌み嫌ってなど、諸説あるようですが、添えられたねぎを箸代わりに使い、ねぎも丸かじりするという、何ともワイルドな、大内宿ならではの食べ方に挑戦してみてはいかがでしょうか？

• 写真：Olive築400年の風格！
• 写真：Oliveカレーもお勧めです。

ねぎや蕎麦が苦手という方には、こちらの「本家　玉屋」さんでしたら、黒米カレーなどのメニューもあります。築400年という歴史あるお部屋で頂けるのも嬉しいですね。

• 写真：Oliveみんなで食べ歩きも楽しい！

そば以外には、玉こんにゃくやそば団子、イワナの塩焼きなど、歩きながら食べられる物を扱ったお店もあるので、時間がない方には、そちらがお勧めです。

大内宿雪まつりもお勧め

• 幻想的な冬の大内宿

毎年2月の第2土曜日、日曜日に行われる「大内宿雪まつり」。夜には、道の両脇に造られた雪灯籠に蝋燭の灯りがともり、幻想的な雪景色が楽しめます。