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道後温泉・しまなみ街道が有名な、柑橘類の一大産地

松山でいただく絶品の鯛めしと郷土料理のお店3選

取材・写真・文:

東京在住
訪問エリア:43都道府県

2021年1月15日更新

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写真:熊猫

四国愛媛といえば道後温泉にみかんが有名ですが、いえいえ鯛めしを忘れてはいけません。宇和島市が発祥の地とされる鯛めしは鯛の刺身と溶き卵を用いて豪快に食べる贅沢な郷土料理です。松山市内でいただく絶品の鯛めしはいかがですか。

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宇和島発祥の鯛めし

鯛めしの起源には様々な説がありますが、主にはその昔宇和島市を拠点とした海賊の料理という説が有力と言われています。

この鯛めしには大きく分けて2つの流れがあります。愛媛県の東部である東予と中部の中予地方では鯛とご飯を一緒に炊いた、いわゆる炊き込みご飯の鯛めしが一般的です。

  • 鯛を一尾丸ごと炊き込む東予・中予の鯛めし。

一方、宇和島を中心とする愛媛県南部の南予地域は鯛を刺身でいただきます。醤油と生卵の入っただし汁に鯛の身、ゴマ、きざみねぎ、しその葉、海藻といった薬味を混ぜて、ご飯にかけていただきます。

  • 出典:www.photo-ac.comお刺身と特製のたれでいただく南予の鯛めし。

【1】天然か、それとも養殖か、選べる鯛めし「丸水」

宇和島に本店を構え、松山市内と道後にそれぞれ店舗を持つ鯛めしの老舗が「丸水」です。母体となった会社は昭和以前から創業、戦後すぐに同店の初代が継承し、現在の「丸水」の流れを作ったといわれています。新鮮な素材と秘伝のたれが県内外から高い評価を得ています。

とりわけ、鯛は一本釣りの天然真鯛と養殖の真鯛「鯛一郎君」を選べることができます。希少な仕入れの天然ものともちもちの食感が群を抜く養殖もの、どちらも甲乙つけがたく、思わず悩んでしまうかも。なお天然真鯛は売り切れ次第終了となります。

ひと風呂浴びた後は道後店へ

「丸水」の中でも道後温泉からほど近いハイカラ通りにある道後店は、おしゃれな雰囲気で昼間はカジュアルな割烹、夜はおしゃれな居酒屋として利用することができます。天然真鯛の鯛めしはセットで2,100円、養殖の鯛一郎君は1,500円です。また、食べ比べセットと称し、天然真鯛と「鯛一郎君」の両方を味わえる欲張りなお膳は1,900円です。

選べるのは真鯛だけではありません。鯛めしの味を決定づけるたれ、そしてたれに混ぜる卵も各3種類が用意されており、選ぶことができます。3種のたれは同店の初代が作った「初代のたれ」、そして「3代目のたれ」に、道後店だけで味わえる「道後のたれ」です。卵は「美豊卵」、「紅花卵卵」、「媛っ子みかんたまご」の3種類。いずれも地元のブランド卵です。

  • 写真:熊猫3種類のたれと卵を選べる「丸水」の鯛めし。

郷土料理の数々も豊富に

宇和島の3大郷土料理といえば、サメの切り身を酢味噌で食べるふかの湯ざらし、千切りこんにゃくと魚そぼろ、そして薬味を和えるふくめん、そして雑魚をすり身にしたじゃこ天です。

「丸水」ではこの珍味を一度に堪能できる「宇和島セット」(750円)が大好評。お酒のおつまみにも最適で、絶対に外せないメニューです。

  • 写真:熊猫左から、ふかの湯ざらし、じゃこ天、ふくめんが一度に堪能できる「宇和島セット」。

自家製ジュースにみかん酒、地酒、クラフトビールも豊富

  • 写真:熊猫おいしい地酒を豊富に揃える「丸水」。

郷土料理の数々ばかりでなく、「丸水」はドリンクでも楽しませてくれます。特におすすめが自家製のジンジャーエール(500円)。鯛めしとの相性抜群!とお店も太鼓判です。また、自家製の「みかん風味のレモネード」(500円)もさすがみかん処の愛媛県の本領発揮といったところでしょうか。

みかんといえばお酒もふんだんに用意されています。生絞りみかんビール(600円)にみかんの酒(600円)は愛媛県ならでは。左党も思わず唸る味わいです。一方、じっくりとお酒を楽しむなら、やはり地酒ですね。地元松山の造り酒屋、桜うづまき酒造「大吟醸 坂の上の雲(1,800円)」、愛媛県の酒米「しずく媛」を使用し、愛媛のゆるキャラ「みきゃん」とコラボした「純吟しずく媛 みきゃん(550円)」などなど、豊富に取り揃えています。

この他、後地区唯一の造り酒屋、水口酒造の「道後ビール」は切れ味すっきりのケルシュ(800円)と爽やかなバイツェン(800円)が用意されています。

  • 写真:熊猫道後温泉エリア唯一のクラフトビール、「道後ビール」。
丸水 道後店
愛媛 / 和食 / 郷土料理 / ご当地グルメ・名物料理 / ランチ / 女子旅 / 鯛めし
住所:愛媛県松山市道後湯之町13-10地図で見る
電話:089-968-1861
Web:http://gansui.jp/

【2】南予風と中予風、両方の鯛めしがいただける味倉

  • ハイカラ通りの入口。味倉は入口からすぐ、左側にお店があります。

道後温泉駅から徒歩で2、3分、ハイカラ通り入口近くにある食堂の「味倉」では、南予風と中予風のそれぞれの鯛めしをいただくことができます。

南予風鯛めし(1,250円)は、お重に敷き詰められた温かいご飯とその上に隙間なく載せられた鯛のお刺身に圧倒されます。薬味とわさびを入れたたれをとろろと混ぜ、その芋たれをお重の鯛にかけていただくのが、「味倉」の南予風鯛めし。南予風とあるのは、恐らくたれに生卵を入れず、とろろを用いているからでは。でも、そのセオリーとはちょっと違うとろろの鯛めしもまた絶品です。

  • 写真:熊猫とろろとたれを混ぜていただく、味倉の南予風鯛めし。

ふっくらじっくり炊き上げる中予風

一方、鯛を炊き込む中予の鯛めしもまた格別。一尾丸ごと鯛が入った鍋は壮観な眺めです。ふっくらじっくり炊き上げる中予風鯛めし(1,465円)は南予の鯛めしとはまた違うおいしさが楽しめます。炊きあがるまで20分の時間を要するのでご注意ください。

瀬戸内料理の数々

「味倉」の真骨頂は瀬戸内料理です。鯛以外の刺身で同様の食し方をする「ひゅうがめし」(1,250円)、鯛の煮つけとそうめんを組み合わせた「鯛めん」(1,496円)、頬が垂れるほどおいしいことから「頬たれ」と呼ばれるようになったカタクチイワシを使った「頬たれの煮びたし」(495円)など、松山ならではの郷土料理を存分にいただくことができます。

なお、お酒は日本酒、焼酎各種、用意されているとともに、道後ビールはケルシュ、スタウト、アルト(各650円)の3種類を揃えています。

瀬戸内料理 味倉
愛媛 / 郷土料理 / ご当地グルメ・名物料理 / ランチ / 女子旅 / 鯛めし
住所:愛媛県松山市道後湯之町12−32地図で見る
Web:http://ajikuradogo.web.fc2.com/

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さすらいびと
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