【大阪】大仙公園と世界遺産「仁徳天皇陵古墳」を散策

この記事の目次表示

• 2019年世界遺産登録！百舌鳥・古市古墳群の仁徳天皇陵古墳
•    仁徳天皇陵古墳とは
•    仁徳天皇陵を近くで見よう
•    もず庵でお土産物を探そう
• 大仙公園を散策しよう
•    堺市博物館
•    茶室
•       伸庵(しんあん)
•       黄梅庵(おうばいあん)
•       茶庭
•    日本庭園
• 堺市役所展望ロビーからの眺めを楽しもう
•    仁徳天皇陵方向
•    南海堺駅・旧堺港方向
•    大阪市内・あべのハルカス方向
•    喫茶コーナー
• この記事を書いたトラベルライターから一言

2019年世界遺産登録！百舌鳥・古市古墳群の仁徳天皇陵古墳

仁徳天皇陵古墳とは

• 写真：ゆきたか

仁徳天皇陵は、大阪府堺市にある古墳です。5世紀中ごろの築造とされる長さ約486メートルの前方後円墳で、この種のものとしては日本最大です。三重の濠がめぐらされており、周囲には陪塚(ばいづか)と呼ばれる小さな古墳が10基以上付随します。

これら堺市の百舌鳥(もず)地区と、隣の羽曳野市・藤井寺市の古市(ふるいち)地区に多数ある古墳を、「百舌鳥・古市古墳群」と呼んでいます。

2019年7月6日には、この古墳群が、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。それとともに、仁徳天皇陵にも多くの観光客が訪れ、注目を集めています。

仁徳天皇陵を近くで見よう

• 写真：ゆきたか

仁徳天皇陵は、宮内庁によって管理されており、内部の公開はされていません。しかし、すぐそばまで近付いて見学することができます。正面に設けられた拝所は、墳丘に最も近く、多くの観光客で賑わっています。

• 写真：ゆきたか

仁徳天皇陵は、とても大きな古墳のため、かなり高い位置からでないとその全貌を見ることができません。後述の堺市博物館内のVR(バーチャルリアリティ)ツアーで、上空から見ている気分を味わったり、堺市役所の21階展望ロビーからその大きさを感じてみると良いでしょう。濠の外周に設けられた周遊路を歩くこともできます。

もず庵でお土産物を探そう

• 写真：ゆきたか仁徳天皇陵前にあるお土産ショップ「もず庵」。銘菓や古墳グッズ、大阪名物の水なすを使った商品も販売している。

仁徳天皇陵のすぐそばには、もず庵というお土産ショップがオープンしています。小さなお店ですが、菓子や雑貨、小物などが多数取り揃えられいます。

そのなかでも、古墳や埴輪に関するグッズ、お菓子などが人気のようです。堺市で古くから製造されている駄菓子もあるので、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

大仙公園を散策しよう

• 写真：ゆきたか

仁徳天皇陵古墳の南側には、都市公園「大仙公園」があります。面積約81ヘクタールと広大で、博物館や茶室、日本庭園もあります。ゆっくりと散策してみてください。

堺市博物館

• 写真：ゆきたか

堺市博物館は、大仙公園内にある博物館です。館内では堺市の文化や歴史について分かりやすく解説しており、仁徳天皇陵をはじめとする百舌鳥古墳群についても詳しく知ることができます。

展示は、古代から中世、近世、近代と分けられています。特に、古代のコーナーには、百舌鳥古墳群から出土した埴輪の複製品、須恵器などが多数展示されており、見ごたえがあります。

また、中世から近代にかけてのコーナーでは、貿易港や商工業の街として発展を続けた堺について、資料や模型を使って紹介されています。

• 写真：ゆきたか

博物館内の特設コーナーでは、バーチャルリアリティ技術により、仁徳天皇陵古墳を上空から疑似的に眺められる「仁徳天皇陵古墳VRツアー」も開催されています。

頭部にディスプレイを装着すると、上空300メートルから撮影した仁徳天皇陵の姿が360度の映像で楽しめます。1600年前の古墳が築造された当時の姿や、古墳内部の石室をCG映像で再現しているので、そばで見るだけではつかめない古墳の全貌が見えてくるでしょう。VRツアーは、大人800円、小人500円で、こちらには博物館の常設展観覧料を含みます。

茶室

• 写真：ゆきたか

大仙公園内には、伸庵、黄梅庵の二つの茶室があり、庭園を見学したり、お抹茶をいただいたりすることができます。茶聖とも呼ばれた茶人「千利休」生誕の地「堺」で、お茶に親しんでみてください。

伸庵(しんあん)

• 写真：ゆきたか

伸庵は、数寄屋建築の名匠「仰木魯堂(おおぎろどう)」が、昭和4年に建てた茶室です。もともとは、東京の芝公園にありましたが、昭和55年に現在の地に移築されました。建物は一部二階建てで、中庭の周囲に玄関や広間、座敷、茶室などが配置されています。

• 写真：ゆきたか

茶室では、お抹茶(300円 干菓子付き)をいただくことができます。椅子席となっているので、気軽に利用できそうですね。

黄梅庵(おうばいあん)

黄梅庵は、奈良県橿原市今井町の豊田家住宅にあった江戸時代の茶室を、茶道の四天王と呼ばれた故松永安左エ門(まつなが やすざえもん)が譲り受けて愛用したもので、昭和55年に寄贈され、現在の場所に移築されました。梅の実が黄色く熟した頃に完成したため、黄梅庵という名前になったそうです。

建物は、銅板葺きの屋根を重ね合わせた数寄屋造りで、八畳敷きの広間、小間、茶室に付属する水屋などからなります。こちらの建物の内部は非公開となっています。

茶庭

• 写真：ゆきたか

二つの茶室をつなぐ茶庭は、小さな丘に竹林が配されており、とても美しいものです。植垣や通路もきれいに整備されており、独特の風情が感じられます。ビルの立ち並ぶ堺市にいることを忘れるほど、落ち着いた空間です。

日本庭園

• 写真：ゆきたか

大仙公園内には、本格的な日本庭園もあります。堺市政100周年を記念して作られたもので、面積は26,000平方メートルと広いです。庭園様式は「築山林泉回遊式」です。

• 写真：ゆきたか

園内には、堺市にある河川に見立てた渓流や池があり、印月橋、映波橋といった橋もかかっています。緑が多く、季節の花々も咲くので、とても落ち着いた気分で散策できるでしょう。

• 写真：ゆきたか庭園内には小さな滝も。
• 写真：ゆきたか甘泉殿と呼ばれる休憩舎。

小さな滝もあり、水が流れ落ちる心地よい音を聞きながら散策できます。この滝の横には、甘泉殿(かんせんでん)と呼ばれる休憩舎があります。この急傾斜の名前は、そばに清く甘い泉が湧くことに由来しているそうです。

• 写真：ゆきたか

散策の後には、こちらの建物で庭園を眺めながらお茶をいただくこともできます。抹茶と主菓子のセットは450円、干菓子セットは300円です。また、夏季(6月から10月頃)には、グリーンテイーも用意されています。