青い空と白い風車だけの世界【スペイン】ドン・キホーテの舞台へ

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• ラ・マンチャ地方にあるカンポ・デ・クリプターナ（Campo de Criptana）とは？
• なぜ風車？そしてドン・キホーテ（Don Quixote）へと繋がったか？
•    時間が合えば風車見学も
• カンポ・デ・クリプターナのお店
•     Las Musas（レストラン）
•    LA DESPENSA（土産店）
• 文豪セルバンテスが宿泊した旅籠屋

ラ・マンチャ地方にあるカンポ・デ・クリプターナ（Campo de Criptana）とは？

• 写真：Oliveまるで絵葉書の世界！

風車のある町は、スペインのほぼ中央内陸部にあるラ・マンチャ地方に点在しています。その中で、10基以上の、まとまった風車が見られるのは、コンスエグラ（Consuegra）の12基と、カンポ・デ・クリプターナの10基です。ラ・マンチャ地方は、首都マドリッドから南東に位置し、標高約700m前後の高原台地で、広大な乾燥平原です。

• 写真：Oliveどこまでも続く乾いた大地

ラ・マンチャとは、アラビア語でManxa（乾いた土地）という意味。移動途中には、果てしなく続くオリーブ畑や小麦畑などが広がり、乾燥した大地を実感することでしょう。

• 写真：Olive

コンスエグラに比べて比較的アクセスの良いカンポ・デ・クリプターナは、首都マドリッドからは、列車で約1時間半。人口は、13,000人あまりの小さな町です。風車は、白壁の家が連なる町の丘の上にあります。

なぜ風車？そしてドン・キホーテ（Don Quixote）へと繋がったか？

• 写真：Olive

まずは、このラ・マンチャ地方に、なぜ風車のある村が点在しているのかを説明しましょう。時代は16世紀、国王カルロス1世の時代です。彼は、フランドル地方のブルゴーニュ公国で生まれましたが、後にスペイン国王となります。

• 写真：Olive

風力を用いて穀物を挽かせるために、故郷にあった風車を持ち込みました。そうして、広大な原野と風車という景色が完成したのです。その景色から生まれたのが、文豪ミゲル・デ・セルバンテス・サアベドラ（1547～1616年）が書いた名作『ドン・キホーテ』。

• 写真：Olive

本の内容を簡単に説明すると、騎士道物語に夢中になった男が、自らをドン・キホーテと名乗り、愛馬ロシナンテにまたがり、従士サンチョ・パンサを従え、旅に出て様々な事件を巻き起こす物語です。その中でドン・キホーテが、巨人が風車に変身したと思い込み、突撃して風車に吹き飛ばされるのが、有名なくだりです。その舞台が、このカンポ・デ・クリプターナだと言われています。

• 写真：Olive人物と比べると風車の大きさが際立ちます

ここには、セルバンテスの時代から、ほとんど変わらない素朴な風景があります。流れている時間も風景も丘を吹く風も、言葉にできない別世界を感じます。

時間が合えば風車見学も

• 写真：Olive

セルバンテスの時代には、34基あった風車が、現在は10基となっています。その中の1基は観光案内所に、その向かい側の1基（Molino Infanto）は、有料で内部が公開されています。時間があればぜひ見学してみましょう。チケットは観光案内所で購入しますが、シエスタがあるので、14時から17時までは、クローズの可能性も。

• 写真：Olive窓から見える建物が下記で紹介するレストラン

風車は風向きに応じて屋根ごと向きを変えられるようになっている仕組みで、あらゆる方向にあけられた風車の小窓は、採光と換気と、風車番が風向きを知るための窓なのだそう。

カンポ・デ・クリプターナのお店

小さく、ひっそりとしているカンポ・デ・クリプターナの村にも、土産店やレストランがあります。風車群から一番間近なところをご紹介しておきましょう。

Las Musas（レストラン）

• 写真：Olive

丘の頂上部にあるレストランLas Musasは、シルエットの絵が目印の観光客に人気のお店。リーズナブルで美味しい食事が頂けるそうです。

LA DESPENSA（土産店）

• 写真：Oliveこのパネルが目印！
• 写真：Olive

お土産店は、大変見つけにくいのですが、観光案内所と見学用風車の間のBarbero通りを下り、1つ目の角を右折後、また1つ目の角を左折してCuestaVirgen de la Pazの坂を上ると、ドン・キホーテの顔出しパネルが目印の、小さな土産店があります。

• 写真：Olive噂のイチジクチョコも絶品チーズもある

小さいながらも、お菓子や地元のチーズ、工芸品などがそろっています。

文豪セルバンテスが宿泊した旅籠屋

• 写真：Olive

カンポ・デ・クリプターナから、グラナダに向かって南下し、車で30分ほどの場所に、プエルト・ラピセ（Puerto Lápice）という人口1,300人ほどの小さな村があります。

• 写真：Olive

そこには、セルバンテスが何度も宿泊し、物語にも登場する元旅籠屋が残っており、Venta del quijote（ドン・キホーテの旅籠）という名前で、国籍問わず観光客に人気のレストランです。

物語にもドン・キホーテがこの宿をお城と思い込んだくだりの描写があり、井戸や石の水槽も本が書かれる前からそこにあるのだそうです。

• 写真：Olive自家製のワインとぶどうジュースがお勧め

レストラン奥には貯蔵所があり、レストラン内にも巨大な瓶が並んでいます。2階はドン・キホーテに関する無料の博物館、1階には土産店も併設されています。