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【イタリア】巨人の国に迷い込む?!マントヴァの「テ宮殿」

取材・写真・文:

東京在住

2018年1月21日更新

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写真:まめこ

ミラノから電車で約1時間50分の距離の北イタリアに位置するマントヴァは、ルネサンスの中心となった芸術の街として知られています。湖に囲まれた小さくて落ち着いた雰囲気のこの街にある「テ宮殿」、少し変わった名前の宮殿ですが、とにかく中が素晴らしいのです!イタリア国内でも有数のルネサンス建築と言われるこの宮殿の見どころを紹介します。

この記事の目次表示

テ宮殿とは

テ宮殿は、1535年にマントヴァの領主であったゴンザーガ家の夏の離宮として建設されたもので、ルネサンス中期の建築家・画家として知られるジュリオ・ロマーノによって設計、建築されました。

古代ローマの別荘に着想を得て作られたものだそうで、大きな宮殿内にはいくつもの部屋があり、また外には綺麗に整えられた庭が広がっています。

  • 写真:まめこテ宮殿

見どころ

宮殿内には16の部屋がありますが、それぞれの部屋にテーマがあり、テーマに沿った装飾がされています。ここでは代表的な部屋をいくつか紹介します。

天井画も素晴らしく、ずっと上を向いてしまうので、見終わった頃には首が痛くなっているかもしれませんので要注意です。

巨人の間

テ宮殿を代表する部屋が、この巨人の間と言われています。ギリシア・ローマ神話について書かれた『変身物語』の中の一場面「巨人の没落」が描かれているこの部屋は、天井と壁の境目をわからなくするために角が無くされていて、ドーム型になっています。そのため本当に絵の中の世界に入ってしまったように感じるのです!!

  • 写真:まめこ本当に上から見下ろされているかのような気分に

360度全てを迫力のある絵に囲まれ、今にも柱や巨人がこちらの方に倒れて来るのではないかと錯覚してしまうほどです。天井の絵もだまし絵のようで、まるで本当に上から見下ろされている気分になります。

  • 写真:まめこすごい迫力の巨人たち
  • 写真:まめこ天井から床まで切れ目なく描かれている絵

また、現在は失われてしまっていますが、建設当時は床もモザイク画で壁面から続いて川や砂利が描かれていたそうです。まさに絵画の中に入ることができる部屋だったのですね。できることなら当時の部屋を体験してみたい!

アモーレとプシケの間

テ宮殿の中で一番豪華な装飾がされているのがこちらのアモーレとプシケの間です。こちらもギリシア・ローマ神話が元になっているアモーレとプシケの愛の物語を描いていて、壁面から天井、隅々まで細やかで美しい絵で埋め尽くされています。

  • 写真:まめこきらびやかな世界

先の巨人の間と同じく、こちらの天井も下から覗いているような感覚になる構図になっていて、見ているとまるで頭の上に本当にこの神話の世界が広がっているような不思議な気分になります。

  • 写真:まめこ本当に下から覗いている気分になる天井画

馬の間

四方の壁に馬が描かれているこの馬の間は、客人を歓迎する時、そして祭典などを行う時などのために作られたそうです。一頭一頭、違った馬が描かれていますが、目の高さよりも上の位置に、あたかもそこにいるかのように描かれている馬たちになんだか違和感を覚える部屋です。

  • 写真:まめこ馬の間

その他

その他には、息を吹きかけているような顔に四方から見つめられ、窓もないのに風を感じてしまうような風の間や、真っ白なスタッコ細工(化粧しっくい)が美しいスタッコの間、部屋の四隅に猛々しい鷲の彫刻が飾られた鷲の間など、それぞれの部屋に違った魅力を見つけることができます。

  • 写真:まめこ風の間
  • 写真:まめこ鷲の間
  • 写真:まめこスタッコの間

場所、チケット等

テ宮殿までは、マントヴァの駅から徒歩約20分、または10分間隔で走っている市内循環バス(Linea:CC)の乗って15分程度で到着します。

開館時間:9:00-18:30(月曜のみ13:00-18:30)※サマータイム時は19:30まで
休館日:12月25日
入館料:12ユーロ(約1,600円)

入館料には、近くの「聖セバスチャン宮殿市立博物館」への入館も含まれています。こちらの博物館にも見応えのあるフレスコ画などが展示されているので、お時間があればぜひ行ってみてください。

その他マントヴァの見どころ

「テ宮殿」の他にも、マントヴァ市内には、ルネサンス期の有名な画家マンテーニャの壁画が残るドゥカーレ宮殿や、古典的なルネサンス建築と言われるサンタ・アンドレア教会などがあります。

  • 写真:まめこドゥカーレ宮殿「結婚の間」
  • 写真:まめこサンタ・アンドレア教会

また、湖畔からの眺めもとても綺麗なので、ゆっくりと散歩するのもオススメです。

  • 写真:まめこ夕暮れ時の湖畔

マントヴァは小さな街ですが、芸術の街と呼ばれるにふさわしく、とても趣のある素敵な街です。北イタリアへ行かれる際はぜひ一度訪れてみてください。

ドゥカーレ宮殿(マントヴァ)
イタリア / 建造物
住所:Piazza Sordello, 40 - 46100 Mantova地図で見る
電話:0376 352100
Web:http://www.mantovaducale.beniculturali.it/it/
テ宮殿
イタリア / 建造物
住所:Viale Te, 13 - 46100 Mantova地図で見る
電話:0376 323266
Web:http://www.palazzote.it/index.php/it/info-servizi-...

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この記事を書いたトラベルライター

好奇心旺盛!
好奇心旺盛で、日々新しい体験を求めて街を歩き回っています。なぜか子どもの頃から自分の前世はイタリア人だと思っていて、1年間のイタリア留学後帰国。見ることも、食べることも、体験することも大好きです。

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