旅するならば、ぜひ腰を下ろして待ちゆくひとを眺め、そこに流れる雰囲気を味わい、お茶の時間を楽しみたいものです。ヨーロッパにも無数にある個性的なカフェは、地元の人々が集う憩いの場であり、街の情報発信の場であり、一押しのスイーツや軽食、ドリンクを楽しむことができる場です。今回は、ヨーロッパの美しい街の景観に溶け込みながら、現地ならではのスイーツや飲み物を出す伝統からモダンなカフェまで、ヨーロッパを旅して歩いた筆者オススメの厳選10選をご紹介します。
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1.スペイン:老舗の絶品チュロスとチョコラテ専門店「Granja M Viader」
スペイン・バルセロナにある老舗チュロス店「Granja M Viader」は、1870年創業の老舗で農場という意味の'Granja'がついており、かつて乳製品を販売することを許可された場所です。
- 写真:aka-regionスペイン・バルセロナの絶品チュロスとチョコラテ専門店「Granja M Viader」
- 写真:aka-region絶品チュロスとチョコラテ専門店「Granja M Viader」店内
創業当初の150年前のレシピを守りつつ、世代を経て生み出されるメニューも多く、現在ではバルセロナの中心地シウタ・ベリャ地区(Ciutat Vella)に欠かせないカフェスポットとなっています。
カフェGranja M Viaderの目玉は、やはり飲み物は濃いチョコラテと一緒に頂くチュロスの組み合わせです。チュロス自体に甘味はなく、どちらかというとやや塩味がします。揚げたてのチュロスを真っ黒の濃いチョコラテにディップして食べます。このチョコラテも実は甘さ控えめで、大人なスイーツです。
150年前から街のカフェとして存在するチュロス専門店で、昔からバルセロナの人々を魅了した味を楽しめるのは感慨深いですね。
- グランハ・ヴィアデル
- バルセロナ / カフェ・喫茶店
- 住所:Carrer Xuclà, 4-6, 08001 Barcelona地図で見る
- 電話:+34 933 18 34 86
- Web:http://www.granjaviader.cat
2. クロアチア::ジブリ映画『紅の豚』の舞台・世界遺産の街ドブロブニクの老舗カフェGradska Kavanaで名物ロジャータを味わう!
クロアチアの世界遺産の街ドブロブニクは城壁に囲まれた街で、城壁に近づくにつれ勾配も大きくなる高低差の大きな街です。そんな環境にも住み続けている地元の人と、ヨーロッパ各地からのバカンス客で賑わい、活気があります。
カフェやレストランも多くあり、特に大理石でできた床が広がる中心地・ルジャ広場に面するカフェGradska Kavanaはいつも観光客で賑わっています。ドブロブニクが「ラグーザ共和国」として繁栄していた時代、このカフェの店内は評議場として使われていました。
歴史的な雰囲気漂う店内で一息つくと、まるでタイムスリップしたかのような時間を過ごすことができます。また、天候がよければカフェの前のルジャ広場に突き出たテラス席で、絵葉書のように美しい周りの建物や道を歩く人々を眺めながら、一服するのもオススメです。
ドブロブニク地方では、卵たっぷりのカスタード・プリンが伝統となっており、もともとはRozalin(ロザリン)というその地方特有のバラのリキュールが加えられている他、様々なリキュールが使われることもあるようです。
こちらのカフェでぜひオーダーしたいのが、ドブロブニク名物のスイーツ「Rožata(ロジャータ)」です。レモンやオレンジなどのリキュール入りのロジャータが多いと聞きますが、こちら老舗のロジャータはシンプル。べっこう飴のような澄んだカラメルにプルンとした滑らかなカスタード。甘さも控えめで、この素朴な味がたまりません。
- グラツカ・カヴァナ
- クロアチア / カフェ・喫茶店
- 住所:Ul. Pred Dvorom 1, 20000, Dubrovnik, クロアチア地図で見る
- Web:http://www.nautikarestaurants.com/gradska-kavana-a...
3.セルビア:旬の無添加の材料から作った病みつきになるアイスクリーム店「Moritz Eis」
自然素材のオーガニックフルーツをたっぷりとつかった、おしゃれなアイスクリームの名店が、セルビアの首都・ベオグラードの中心部にあります。それがMoritz Eis(モーリッツ・アイス)。セルビア人とオーストリア人が共同経営している、地元で大人気のオシャレなアイス・スタンド&カフェです。
お店で作られるアイスクリームやシャーベットは、旬の素材を使用しているためその日によって種類が異なりますが、常時10種類以上が準備されています。素材を感じるやさしい味でありながら、とろっとしていて濃厚なので、全ての味を制覇したくなります。
まるで生のいちごが見えてきそうなほど濃厚ないちごアイスや、香ばしいピスタチオが薫るピスタチオのアイスもおいしいです。他にもピーナッツやバナナ、生姜などのアイスクリームがあります。
ベオグラード中心部のショップは2階がカフェとなっており、1階で買ったアイスクリームをカフェスペースでイートインすることもできます。ベオグラードの道行く人を眺めながら丹精込めてつくられた素材の生きるアイスクリーム。あなたも病みつきになるでしょう!
- Moritz Eis ベオグラード店
- セルビア / スイーツ
- 住所:Vuka Karadžića 9, 11000 Belgrade地図で見る
- 電話:6055-44455
- Web:http://www.moritzeis.com/en/home/
4.フィンランド:ムーミンの原画が眠る街の丘の上の灯台カフェ「Pyynikin Munkkikahvila」
フィンランドの首都・ヘルシンキから電車/バスで約2時間〜3時間弱のところにあるタンペレ(Tampere)市は、フィンランドらしい森や湖といった自然の風景の中に溶け込む美しい街です。
そこに1980年代から始まり、今日に至るまで地元の人たちを始め、タンペレを訪れる人たちを惹きつけているのがPyynikki(ピューニッキ)という丘の上にあるカフェPyynikin Munkkikahvila(ピューニキン・ムンッキ・カフビラ)です。直訳するとピューニッキ(地名)のドーナツ・カフェという意味で、その名の通りドーナツが看板商品のカフェです。
1980年代から続く秘伝レシピでつくるドーナツは1種類のみで、もっちりとした生地の中にカルダモンの粒が入っています。外側は粒の大きめのザラメ砂糖がまぶされています。揚げたてのドーナツは特においしく、ふわっとした食感とカルダモンの香りがたまりません。
Pyynikki店(丘の上)とKeskustori店(中心地)の2店舗ありますが森の中を歩いて辿り着くドーナツカフェはやはり丘の上店がオススメです。同じ1個のドーナツでも、運動した後で頂くドーナツはやはり格別です!
- Pyynikin Munkkikahvila ピューニッキ店
- フィンランド / カフェ・喫茶店 / スイーツ
- 住所:Näkötornintie 20, Tampere, Finland地図で見る
- Web:http://www.munkkikahvila.net/
- Pyynikin Munkkikahvila ケスクストリ店
- フィンランド / カフェ・喫茶店 / スイーツ
- 住所:Keskustori 1, Tampere, Finland地図で見る
- Web:http://www.munkkikahvila.net/