スペインが生んだ芸術家サルバドール・ダリ。自らを「天才」と名乗り数々の奇行や逸話が多いことで知られています。そんなダリの作品も、これまた奇妙でユニークなものばかり。常人には理解しがたいダリワールドをたくさん堪能できる、遊園地のようなダリ美術館をご紹介いたします。
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美術館に入る前からダリワールド全開です!
- 出典:www.flickr.comDalí Theatre-Museum @ Figueres/momo
美術館最寄りのフィゲラス駅から約20分ほど歩くと、なんとも奇抜な赤茶色の建物が現れます。上の方には何故かタマゴ。一見何がなんなのか訳がわからないと思いますが、それこそがダリ美術館です。インパクト抜群ですよね!
ちなみに壁一面にくっついているのはパンだそうです。デザインしたのはもちろんダリ。外観だけでどんな美術館なんだろうとワクワクが止まりません。
他にも、ちょっと様子のおかしいオブジェがあります。ヒゲのおじさんの顔面、何故かおでこにはTVが張り付いていて、目の中には赤ちゃんの顔。ビックリしちゃいますが、もちろんこれもダリの作品。
上の右の写真の奥に潜水服があるのはお分かりですか?この潜水服は、1936年にダリが講演会で着用した事で有名な物です。しかし、酸素供給がうまくいかずに死にかけた、というエピソードもあります。美術館に入る前から、ダリワールド全開なのです!
独創的すぎる!美術館の中は・・・
ダリ美術館の中は遊園地のようなワクワクするものばかり。その中でも特にユニークだった作品を厳選してご紹介いたします!
日の光が降り注ぐ、中庭
- 出典:www.flickr.comDali Museum/Allison Fender Follow
中は摩訶不思議な空間です。写真は中庭の様子ですが、壁一面にゴールデンマンが立っています。しかもよく見ると手の位置が微妙に違いますね。意味があるのかないのか、ダリのみぞ知る。手前の船のようなオブジェ、下の方に目をやると・・・
自動車がくっついています!説明のしようがない、おもしろい作品ですね。お客さんもみなさん興味津々です、あぁそういう作品かぁと納得することなかれ、仕掛けがまだありました。車の近くにレバーのようなものがあって、そのレバーを引いてみると・・・車内に雨が降り出しました!!もうこうなったら訳が分かりません。ダリの頭の中を見てみたい。
女優メイ・ウエストの唇ソファ
メイ・ウエストは1980年に亡くなったアメリカの女優です。戦前のマリリン・モンローのような人物でした。メイ・ウエストはダリの理想的な女性と言われています。ダリの憧れの女性をモデルにした作品が、フィゲラスのダリ美術館では観られるんですよ。
唇ソファは、そのままでもかなりシュールな作品ですが、ある特定の位置から見るとその部屋全体がメイ・ウエストの顔になっているという、とってもユニークなもの。
唇はソファ、鼻はランプ、目は絵画になっています。この3つが揃っている部屋を「メイ・ウエストの顔のシュルレアル・アパート」と言います。顔の部屋を作ってしまうなんて、よほどこの女優さんが好きだったのですね。
実はとっても深いんです、リンカーンのモザイク画
こちらも、先ほど紹介した中庭から見ることのできる作品。パッと見はリンカーンのモザイク画だな、と思うと思いますがよく見ると中央に裸の女性が居るのが見えませんか?こちらの女性は「ガラ」で、ダリの奥さんです。ダリは愛妻家だったそうですが、ガラをモデルにした絵も数多く残して居るんですよ。
この絵は、とても深い意味があるようですが筆者には、すごいなぁ!の一言しか浮かびませんでした。
バルセロナから電車で1時間で行けます
フィゲラスへの行き方ですが、バルセロナサンツ駅で電車(renfe)に乗り1時間で到着出来ます。チケットは予約する必要はありません、当日駅の窓口に行って購入しましょう。窓口の方は英語が通じない場合があるので、「Figueres」と紙に書くかスマホに入れておくとスムーズかもしれません!
フィゲラス駅からは20分ほど歩きますが、フィゲラスで降車する人のほとんどはダリ美術館に行く観光客ですので、人の流れに沿って歩くと到着できると思います!
- ダリ劇場美術館
- バルセロナ / 博物館・美術館 / 美術館
- 住所:laça Gala i Salvador Dalí, 5, 17600 Figueres, Girona地図で見る
- 電話:+34 972 67 75 00
- Web:http://garden.koborezakura.com/dali/